「トットちゃん!」第52話(12/12)~ずっと恋人じゃ駄目なの? | 日々のダダ漏れ

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「トットちゃん!」

 

 

 

第11週 第52話(12/12)

ずっと恋人じゃ駄目なの?

 

新番組「徹子の部屋」の企画が立ち上がり、

徹子(清野菜名)は女優をやめる決断を下

す。徹子は番組のスタートに際し、久松勇

(三宅健)らスタッフに、臨場感を大切にす

るため、編集しない収録スタイルを提案す

る。そして1976年2月2日、「徹子の部屋」が
スタート!記念すべき初回のゲストは、森

繁久彌(近藤真彦)だった…。

 

**********

 

徹子) 久しぶり。パパのバイオリン。

朝) 忙しくて、

 ほとんど家にいないものね。

守綱) おかえり。

徹子) パパが優しく「おかえり」なんて

 言ってくれるの、小さい時以来かしら…。

守綱) そんな事はないだろう。

徹子) 私、女優を辞めるかもしれない。

守綱) 好きな人でも出来たのかい?

徹子) ううん。もしかしたら今度、ゲスト

 と対談する番組をやるかもしれないの。

 「徹子の部屋」っていうタイトルで。

守綱・朝) 「徹子の部屋」?

朝) すごいじゃないの、その題名!

徹子) そしたら、テレビでの女優は、

 もう出来ないなって思うの。

朝) なぜ、その仕事をすると、

 女優が出来ないの?

徹子) 悪役をやっていたら、ゲストに

 お話を聞きにくいもの。視聴者の方も、

 何気なくテレビをつけた時に、悪役を

 やってる私が、ゲストのいいお話にう

 なずいていたら、意味がわからなくな

 っちゃうでしょ。

朝) そんなものかしら?

守綱) パパは、音楽の世界の事しか

 分からないからな。

朝) じゃあじゃあ徹子さん。いい人の

 役だけやればいいじゃないの。悪い

 人の役は引き受けないで。

徹子) 女優をやるなら、いろんな役に

 挑戦しなきゃ、素敵じゃないわ。

朝) あらそうなの?

徹子) いい人の役だけをやるくらい

 なら、きっぱり女優は辞めたほうが

 いいと思うの。

守綱) パパやママは、トット助の人生

 が充実するなら、どんなふうになっ

 ても応援するよ。

徹子) ありがとう、パパ。

守綱) 「徹子の部屋」か…。

 黒柳守綱交響楽団のようなものだ。

 それはすごい事だよ。

朝) 私たちの娘は、素晴らしいわね。

守綱) じゃあ、そろそろ寝ようか。

朝) はい。

 

娘が大きな決断をした夜も、

パパはやっぱり

ママが一番大事なのだと、

改めて思った徹子でした。

 

**********

 

徹子) 新しい番組をやるにあたっ

 ての、私からのお願いがあります。

久松) なんでしょう?

徹子) スタート時のスタッフを、

 ずっと変えないで頂きたいんです。

久松) それは僕らもそのつもりです。

徹子) それと、テレビは収録が

 当たり前になりましたけど、この

 番組は、生放送の良さを生かし

 てやりたいなって思うんです。

久松) 生は無理ですよ。

 その時間に来られるゲストを

 選ぶのには限界があります。

徹子) 収録でいいんですが、

 編集をしないで頂きたいのです。

 何が起きても、生放送みたいに止め

 ないで、その時のゲストと、私の雰

 囲気を、そのまま、伝えたいんです。

久松) もし、ゲストが無口で、間が空い

 てしまうような事があってもですか?

徹子) 無口なのも、

 その方の、お人柄ですもの。

 その事が見ている方に伝われば

 いいと思うんです。

久松) はあ…。

佐々木) 自信が、ありますね。

徹子) 私は怖いですよ。でも、ゲストの

 お人柄や、持ち味を最大限に生かす

 事が、大事だとお思いになりません?

佐々木) それは、そうですが…。

徹子) テレビの魅力は臨場感です。

 今を生きている人間の姿を、見ている 

 方が同時に感じられるかどうかが、こ

 の番組を成功させる鍵だと思うんです。

平松) わかりました。テレビ創世記の

 緊張感を、今に生かしましょう。

徹子) ありがとう、久松さん!

 

**********

 

「徹子の部屋」第1回のゲストは、18年前、

「僕らは同じテレビの1期生だ」とおっしゃ

った、森繁久彌さんでした。

 

<「徹子の部屋」本番>

 

徹子) いらっしゃいませ。

(拍手)

森繁) あなたお手伝いさん?

徹子) いいえ。

 私、黒柳徹子でございます。

森繁) ああ、お母さんね。

徹子) いいえ、本人でございます。

森繁) ふ~ん。

徹子) 第1回ですので、タキシードで

 お迎えしようと思いまして…。

(タキシード柄のドレスを着た徹子)

森繁) ほ~う…タキシードね。

(徹子の胸を触る森繁)

 

**********

 

久松) あっ!

 

**********

 

森繁) おかけください。

徹子) あらま。

 ここは徹子の部屋ですのに。

森繁) ハハハ…。

徹子) 今日はようこそ、

 「徹子の部屋」へ、お越し下さいました。

森繁) あなたは笑顔がいいですねえ。

 笑顔は大事です。人はね、笑うと、

 7つの顔の筋肉がグッと動いてね、

 すぐに戻るんですよ。

徹子) まあ、そうなんですの。

森繁) でもね、ヒステリーを起こしたり、

 しかめっ面をすると164の顔の筋肉が、

 一瞬で緊張してね、戻りにくくなるん

 ですよ。そうすると毒素が出て、こう、

 顔がね、こう…シワが出来たりするん

 だねえ。

徹子) まあ、大変。

森繁) うん。大変ですよ。

徹子) なんでもよくご存じですのね。

森繁) フフフッ。あなたはね、でもね、

 いつも笑顔でいて下さい。楽しく気

 張らず、そしてね、背伸びをしない。

徹子) はい。そう致しますわ。

森繁) 何よりもだね、

 上質でなければなりません。

徹子) ええ。 

森繁) いい番組ですね。また来たいなあ。

徹子) あらま、森繁さん。

 今始まったばかりですのに…。

 

**********

 

(1976年2月2日、第1回放送を、

 テレビで見ている黒柳家の人々)

 

森繁) 歌を歌えと?

徹子) ええ。

森繁) いやまさかそんな展開に

 なると思ってませんでしたね。

徹子) そんな事おっしゃらないで

 お願い致します。

森繁) 鼻歌でもいいかね?

徹子) ええ、鼻歌でもなんでも。

 マイクだってございますのよ。

森繁) ん?

(ソファーの上のマイクを見つける森繁)

森繁) マイク…。

 陰謀だな。ハハハ…。

(マイクを持って立ち上がる森繁)

森繁) ♪知床の岬に 

 ハマナスの咲く頃

 

**********

 

<乃木坂上倶楽部>

(客と一緒にテレビを見る椎名とエミー)

椎名) 歌まで歌わせちゃって、

 トットちゃん。

エミー) 色っぽいわね、森繁さん。

 

**********

 

森繁) ♪思い出しておくれ 

 俺たちの事を 飲んで騒いで

 丘に登れば はるかクナシリに

 白夜は…

 

森繁久彌は、このあとも「徹子の部屋」

が本当にお気に入りで、亡くなるまで

14回も出演してくれました。

 

**********

 

<NETの廊下>

 

徹子) もうここで結構よ。

久松) お疲れさまでした。

 今日も最高でしたよ。

徹子) まあ、お上手。

久松) 本当ですよ。

徹子) ありがとう。

 じゃあ、ごきげんよう。

 

**********

 

<駐車場>

 

徹子) えっ!?

(赤いバラの花束を手にした祐介)

祐介) あなたに会いに来たよ。

徹子) 演奏会で日本に、いらしたの?

祐介) いや。

 あなたに会いに来たと言っただろう。

(花束を差し出す祐介)

(花束を受け取る徹子) 

 

**********

 

(海辺のホテルで目覚める祐介)

 

**********

 

(海を眺めている徹子のもとに、

 駆け寄っていく祐介)

祐介) 脅かすなよ。

徹子) 夜明けの海が、

 あんまりきれいで…。

 吸い寄せられちゃったの。

祐介) テツコ。結婚しよう。

 ゆうべも話したけど、マンハッタンで

 振られてから、テツコの事を忘れよ

 うと思った。でも、何年かかっても

 それは出来なかった。だから僕は、

 演奏会の合間に、東京に来たんだ。

 もうテツコを離したくないと言いたくて。

徹子) 私も同じ気持ちよ。

祐介) パリと東京に離れていてもいい。

 僕の…妻になってほしい。

徹子) 私もそうしたいわ。でも…今

 始まったばかりの、「徹子の部屋」

 を、放り投げる事はできないわ。

祐介) それは、わかってるよ。

徹子) ずっと恋人じゃ駄目なの?

 ずっと…どちらかが死ぬまで。

 ずっと恋人でいる事はできないの?

 結婚するっていう事は、

 ずっと一緒にいる事だと思うの。

 両親を見ててもそう思うわ。

 一緒にいられないのは、

 結婚じゃないわ。

祐介) でも…好きだよ。

徹子) …私も。

(後ろから徹子を包むように

 優しく抱き締める祐介)

 

**********

 

徹子) パパとママは、「第九」の夜に

 初めて2人でデートして、そのまま

 結婚しちゃったんでしょ?

守綱) そうだよ。

徹子) 恋人飛ばして、

 結婚しちゃった感じでしょ?

守綱) 結婚は、愛と責任だよ。

 恋人でいる事より、ずっと重い。

徹子) そうね。

守綱) やっぱり好きな人がいる

 んじゃないか? トット助には。

徹子) ううん。ただ、なんとなく

 昔の事聞いてみたかっただけ。

守綱) 愛というのは、

 男と女の愛だけでもないよ。

徹子) わかるわ。芸術は、愛よね。

守綱) バイオリンだって、愛のない

 演奏はただの技術でしかない。

 芸術は、技術と、哲学と…

 思いがなくてはならない。

徹子) そうね…。

 

**********

 

<徹子の寝室>

 

(海辺の出来事を思い出す徹子)

 

徹子は祐介と連絡を取るために、

当時まだ珍しかったファックスを

自室に入れました。

 

FAX) (英)もうすぐスケジュールが

 決まります。スケジュールが合え

 ば教えて下さい。from yusuke

 

(スケジュール表を調べる徹子)

徹子) ここなら行けるわ。

 

**********

 

<旅行会社>

 

徹子) そうです。羽田からドルトムント。

従業員) 直行便がありませんので、

 フランクフルト乗り換えになりますが…。

徹子) 結構です。

従業員) お名前は、クロヤギさんですね。

徹子) いいえ。クロヤナギです。

(サングラスをしている徹子)

従業員) クロヤナギ…。黒柳徹子さん…?

徹子) いいえ、違います。同姓同名です。

 

徹子は収録のない日に、

1泊3日の強行スケジュールで、

ヨーロッパの祐介を

訪ねるようになりました。

ある時はドイツで、ある時はフランスで、

ローマで、2人は逢瀬を重ねました。

 

でも、徹子はこの恋を、両親にも誰にも

明かす事はありませんでした。

 

**********

 

「徹子の部屋」の画期的なコンセプトは徹子

さんによるものだったのね。さすがだわ~。

 

収録でいいんですが、編集をしないで

頂きたいのです。何が起きても、

生放送みたいに止めないで、

その時のゲストと、私の雰囲気を、

そのまま、伝えたいんです。

 

収録であっても、生放送同様、編集をしない

でそのまま伝えるということ。それがどんな

に大きな意味を持っていたかは、出演した

人が1番分かっていたんだろうと思う。伝え

たい事があっても、編集する側の意図によ

ってまるごとカットされたり、違う意味で紹

介されてしまったりする事が多々あるわけ

で…。良くも悪くも、そのまんまの自分を見

てもらえる、話を聞いてもらえる機会という

のは、実は、かなり貴重な時間なんだよね。

 

ずっと恋人じゃ駄目なの?
ずっと…どちらかが死ぬまで。
ずっと恋人でいる事はできないの?
結婚するっていう事は、
ずっと一緒にいる事だと思うの。
両親を見ててもそう思うわ。
一緒にいられないのは、
結婚じゃないわ。

 

ずっと恋人でいること。一種の理想ではあ

るけれど、きっとものすごくパワーがいる。

徹子さんは普通の人の何倍もパワーがあ

るんだと思う。やっぱスゴイよ、徹子さん!

 

 

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