「トットちゃん!」第54話(12/14)~乃木坂上倶楽部と、父・守綱との別れ | 日々のダダ漏れ

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「トットちゃん!」

 

 

 

第11週 第54話(12/14)

乃木坂上倶楽部と、父・守綱との別れ

 

著書「窓ぎわのトットちゃん」を手に、

「カレーのシイナ」を訪ねた徹子(清野

菜名)は、「乃木坂上倶楽部」が老朽

化のため取り壊されることを知る。シ

イナさん(小澤征悦)とエミー(凰稀か

なめ)は、これからの人生プランを徹

子に打ち明けて…!?そんな折、ダ

ニー市川(新納慎也)が「徹子の部屋」

のゲストとして登場する。

 

**********

 

黒柳徹子の著書、

「窓ぎわのトットちゃん」」は、

戦後最大のベストセラーとなりました。

 

椎名) ああ…。

 トットちゃん、いらっしゃい。

エミー) いらっしゃい。

徹子) どうしたの? これ…。

椎名) この建物、壊されるんだ。

徹子) ええっ!?

エミー) 老朽化で、このままだと

 危険なんですって。

椎名) ビルにも寿命があるんだね。

徹子) そんな…。

 カレーのシイナはどうなるの?

椎名) 「窓ぎわのトットちゃん」、

 読んだよ。

徹子) あら、本当…。

椎名) 遠い昔の事がいっぱい

 書いてあって、嬉しかった。

エミー) このフロアで、よく踊ったわね。

椎名) トットちゃんの踊ってる姿が、

 今でも目に浮かぶよ。

エミー) あっ…。

(「窓ぎわのトットちゃん」を

 持って来るエミー)

椎名) おお…。

エミー) サインして。

徹子) 私も持ってきたのよ。

椎名・エミー) えっ?

(サイン済みの本を取り出す徹子)

椎名) ありがとう。

 これも大切にもらっておくよ。

エミー) そうね…。ありがとう。

 一生の記念だわ。

徹子) そんな…。

 もう会えないみたいじゃない。

 ここを閉めて、シイナさんと

 エミーさんはどうするの?

エミー) ウフフッ…。

(かつてニューヨークから徹子が出

 した絵ハガキを持って来る椎名)

椎名) ジャン!

(ホットドッグスタンドの絵を見せる)

椎名) こういうのに乗って、

 カレーを売って歩こうと思うんだ。

エミー) 二人で日本中!

椎名) 北から南まで。

徹子) 移動する…カレーのシイナ?

エミー) トットちゃんからもらった、

 アイデアよ。

徹子) 嫌よ!

 乃木坂上倶楽部もなくなって、

 その上、シイナさんとエミーさんが

 いなくなっちゃうなんて…。

 生まれた時からずっと食べてた

 シイナカレーが、好きな時にここ

 で食べられなくなるなんて…。

 信じられないわ。

椎名) 時代は変わる。僕らも変わる。

 でも、この本には、思い出が、

 そのまま残ってる。

 ありがとうね、トットちゃん。

エミー) ありがとう。

 

昭和初期、関東大震災の焼け跡に

建った乃木坂上倶楽部は、その

モダンな建築が人々の注目を集め、

時代の先端をいく芸術家や自由人が、

こぞってここに集いました。

黒柳守綱と朝も、このアパートで

新婚生活をスタートさせ、徹子の命も、

このアパートで宿ったのです。

黒柳家とここに集った人々の思い出が

いっぱい詰まった乃木坂上倶楽部は、

昭和56年に、ひっそりと幕を下ろしました。

日本中がバブルに浮かれる、

少し前のことでした。

 

**********

 

(港の近くで停車する、

 カフェ&カレーのシイナ号)

椎名) あっちに街がありそうだね。

エミー) うん。人がいっぱい

 いそうで商売出来そうね。

椎名) 行ってみようか。

エミー) オッケー。

椎名・エミー) レッツゴー!

 

**********

 

<「徹子の部屋」本番>

 

徹子) 今日のお客様は、ブロード

 ウェイミュージカルの作家であり、

 演出家である、ダニー市川さん

 です。どうもこんにちは。

ダニー) こんにちは。

徹子) お久しぶりです。

ダニー) お久しぶり。

徹子) どうぞおかけになって。

ダニー) はい。

徹子) マギー賞、

 ご受賞おめでとうございます。

ダニー) ありがとうございます。

徹子) 舞台人として、世界最高の、

 賞をご受賞になっていかがです?

ダニー) 夢のようですね。

 今でも、信じられない気分です。

 黒柳さんも、ご活躍で。

徹子) なんだか、不思議ですわね。

 ダニーさんに黒柳さんなんて言わ

 れると、恥ずかしいですわね。

ダニー) もう、「トットちゃん」

 じゃ失礼でしょ?

徹子) そうですわね。

 もうすっかり大人ですし。

ダニー) では、「徹子さん」で。

徹子) あっ、実はダニーさんは、私の

 両親の友達で、私も小さい頃から

 可愛がって頂いたんです。

ダニー) ついこの間のようですが、月日

 は流れたんですね。戦争中に徴用され

 て、台湾、フィリピンとあちこち連れてい

 かれましてね。つらい目に遭いました。

 戦後日本に戻ってからも、たくましく復

 興していく日本の勢いについていけな

 かったのかな…。居場所がなくなって、

 ニューヨークに流れていきました。

 妻とも別れて、身一つで。

徹子) …そうでしたわね。

ダニー) それで生きるために、

 ミュージカルのバックダンサー

 をしていたんですよ。

徹子) ブロードウェイでは、

 バックダンサーになるのだって、

 競争が激しくて大変でしょ?

ダニー) まあ、そうですね。

徹子) 才能がおありなのね、本当に。

ダニー) でも、ソシアルダンスみたいに、

 自分が主役でないのがつまらなくてね。

 その時の鬱々とした気分を、芝居の台

 本にして、憂さを晴らしていたんですよ。

 アパートで一人。

徹子) まあ…。

 それがミュージカルになりましたの?

ダニー) 僕みたいに鬱屈した男の足が、

 ある日ハサミに変身して、気に入らな

 い人を次々と殺していく話なんです。

徹子) 私も先日、

 ブロードウェイで拝見しました。

ダニー) ありがとうございます。

徹子) 怖いお話なんですけど、ユーモア

 があって、最初から最後まで大笑いし

 ながら見てました。

ダニー) ブロードウェイでは珍しい、

 ダークファンタジーだったので、

 注目されたんだと思います。

徹子) 小さな倉庫での公演だったのに、

 大きな劇場のプロデューサーの目に

 とまって、オフ・ブロードウェイ、オン・

 ブロードウェイと上がっていったんで

 しょう?

ダニー) ええ。人生どこで風向き

 が変わるかわからないものだと、

 しみじみ思いました。

徹子) アメリカンドリームですわね。

 もう、日本でお暮らしになる

 お気持ちはないの?

ダニー) う~ん…。帰りたいと思わない

 わけでもないですけど。身内は一人も

 いませんし、天涯孤独なんで。この先

 もニューヨークで暮らそうと思ってます。

徹子) あらそう。

 

**********

 

(港にとまっている、

 カフェ&カレーのシイナ号)

椎名) おお…いらっしゃいませ。

エミー) いらっしゃいませ。

客) じゃあシイナカレー2つで…。

椎名) シイナカレー2つ。

 はい、ありがとうございます。

 

**********

 

徹子) ダニーさん。

 これ、私が書いた本なの。

ダニー) ありがとう。これは、光栄だな。

徹子) おそばに置いて。

 遠い昔の、懐かしお話だから。

ダニー) 昨日、乃木坂上倶楽部に

 行ってみたんですよ。そしたら、

 更地になってたんです。

 知ってました?

徹子) 取り壊されちゃったの。

 老朽化で…。

ダニー) エミーは、どうしているか、

 ご存じですか?

徹子) シイナさんと結婚して、

 移動カレー屋をやってるわ。

ダニー) 移動カレー屋?

徹子) 二人で、「カレーのシイナ」

 って書いてある車で、日本中、

 北から南まで。

ダニー) そうですか。

 元気でやってるんですね。

 ……プレッツェルの味だな。

徹子) えっ?

ダニー) しょっぱくて甘い。

 徹子さんが言ったんですよ。

 セントラル・パークで会った日に。

 お疲れさま。お先に。

 

**********

 

徹子と祐介の、国境を超えた恋は、

今もひっそりと続いていました。

 

ここは、フランスとベルギーとドイツに

挟まれた小さな国、ルクセンブルク。

徹子はこの日も、コンサートを開く

祐介を訪ねて、日本から飛んで来て

いました。

 

祐介) この教会のステンドグラスを、

 徹子に見せたかったんだ。

徹子) 素敵ね。

祐介) 教会でコンサートがあるのかな?

(バイオリンの音色に聴き入る徹子) 

祐介) どうしたの?

徹子) パパの事を、思い出してしまって。

 

**********

 

徹子の父、黒柳守綱は、

その年の春、他界していました。

 

(回想)

朝) おはようございます。

守綱) いい匂いがして

 目が覚めてしまったよ。

朝) あなたもお肉召し上がる?

守綱) うん。

朝) 徹子さん、今日から公演で、九州

 なのよ。お食事する暇もないくらい忙

 しいらしいから、出かける前に、栄養

 しっかりとってもらってるのよ。

守綱) 僕も栄養をとるよ。

朝) じゃ、今から焼きますわ。

(徹子と並んでステーキを食べる守綱)

徹子) 私また本を書かないかって

 言われてるの。

朝) これ以上忙しくなって大丈夫なの?

徹子) ママ、「窓ぎわのトットちゃん」

 を書いてる時も同じ事言ってたわ。

あら、そうだったかしら?

いやあね、同じ事ばかり言っちゃって。

今度は、どんな本を書くんだ?

徹子) NHK時代の事はどうかなと思って。

 生まれたばかりのテレビジョンは、どん

 なものだったのか。どんな理想がテレビ

 ジョンにはあったのか。

守綱) ほう…。

 今度は、大人向けの本だね。

徹子) そうなの。

守綱) 頑張りなさい。

 きっと、素敵な本が出来るよ。

 

その時、パパはとっても元気で、倒れる

なんて想像も出来ないくらい食欲もあり、

大きなステーキを朝からペロッと平らげ

ていたのに…。

 

**********

 

(回想・劇場の事務所)

電・徹子) もしもし、黒柳です。

電・朝) ママよ。

電・徹子) どうしたの?

電・朝) パパが、亡くなったの。

電・徹子) えっ…?

 

**********

 

徹子) その日の朝、家で倒れて、

 救急車で運ばれたらしいんだけど。

 その時パパが、トット助には連絡し

 ないでくれって、言ったんですって。

祐介) 公演をキャンセルしては

 ならないと思ったんだね。

徹子) 多分…。

祐介) プロフェッショナルとは何か、

 パパはよく分かってたんだよ。

徹子) パパは、バイオリンとママが、

 何よりも大切だったの。

 

(回想)

守綱) ママ、今日もきれいだ。

守綱) ママ、入学式はどうった?

守綱) おかえり、ママ。

 

徹子) 家に帰って来て、ママの姿が見

 えないと、「ママは?」って、必ず聞い

 たの。私の事よりも、ママとバイオリン

 だったの。若い頃には、ママが他の人

 とお話ししてるのも嫌だって言って、

 ママを、アパートの部屋に閉じ込めて、

 鍵をかけて、出かけたりもしたんです

 って。そういうところは…変だったわ。

 でも、バイオリンを弾いている時のパ

 パは、本当に素敵だった。本当に…。

 

**********

 

乃木坂上倶楽部みたいなところがあったら

素敵だろうなあ…憧れただろうなあと思う。

そこに住む人達に、無条件で憧れてしまう。

そんな場所や人が小さい頃から身近にあっ

た徹子さんは、やっぱり特別なのだと思う。

そして何より…守綱さん、朝さんという、ユ

ニークな人が親だったことも、特別の由縁。

 

守綱さんがいなくなるのは寂しい。外国人

のように、ストレートに愛情を表現する守

綱さん。めんどくさくもあるけど、やっぱり

ちょっとうらやましい旦那様ではあるよね。

 

 

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