「トットちゃん!」第56話(12/18)~渥美清・お兄ちゃんとの別れ | 日々のダダ漏れ

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「トットちゃん!」

 

 

 

第12週 第56話(12/18)

渥美清・お兄ちゃんとの別れ

 

著書「窓ぎわのトットちゃん」を手に、

徹子(清野菜名)は、撮影所で久しぶ

りに渥美清(山崎樹載)の姿を見かけ

る。しばらく連絡をくれなかった渥美

に徹子は文句を言うが、渥美はかつ

て徹子からもらった「星の王子様」の

冒頭の一節を語ってみせて…。

 

**********

 

<大船撮影所>

徹子) お兄ちゃん!

渥美) お嬢さん。相変わらず

 派手な格好してますね。

徹子) どうして連絡くれないの?

 秘密主義者。

渥美) いろいろあるんですよ。

徹子) いろいろってなあに?

渥美) いろいろです。そんな怖い

 顔はお嬢さんには似合わねえな。

徹子) とぼけちゃって。ねえ、温泉

 とかに行ってたんでしょう?

 女なんか連れて。

渥美) ハハハハハ…。

徹子) 当たりだ!

渥美) お嬢さん。

 あんたは本当に馬鹿だね。

 温泉なんか行ってないよ。

徹子) 行ってる。絶対行ってる。

渥美) ハハハハハ…。ハハハハ…。

徹子) やっぱり女と温泉だ。

渥美) ハハハハ…! アハハハ…!

徹子) 何がそんなにおかしいの?

渥美) ハハハハ…!

(ハンカチで涙をぬぐう渥美)

渥美) ああ…。ハハハハ…。

 蕎麦でも食うかい?

 

**********

 

<蕎麦屋>

渥美) うまいかい?

徹子) うん。

渥美) そうかい。足りないだろう?

 天ぷらとかはどうだい?

徹子) もう食べられないわ。

 どうしたの? お兄ちゃん。

 そんなに残して。もったいないわね。

 罰が当たるわよ。

 

この時、徹子はお兄ちゃんが

重い病気である事を、

全く知りませんでした。

 

**********

 

徹子) 今日はもう終わりでしょう?

 一緒に帰ろう。

渥美) これからちょっと…

 打ち合わせなんだよ。

徹子) 嘘つき。撮影のあとに打ち

 合わせするような人じゃないじゃ

 ない、お兄ちゃんは。

渥美) お願いだから…

 本当に打ち合わせがあるんだ。

徹子) じゃあいいです。一人で帰ります。

渥美) ごめんよ。

徹子) ごちそうさまでした。お先。

渥美) お嬢さん! おいら、お嬢さんに

 もらった「星の王子さま」の冒頭の一節、

 まだ、言えるんだぜ。

 大人は誰も、初めは子供だった。

 しかし、その事を忘れずにいる

 大人は、いくらも、いない。

徹子) あらま…。よく覚えてるわね。

 そんな昔の事なのに。

渥美) だってこれは、

 お嬢さんの事だろ。

 だから忘れねえよ、おいら。

徹子) お兄ちゃん…。

 

今になって徹子は思います。

お兄ちゃんはあの時、

おうどんを食べるのも、

私と話すのもつらいくらい

具合が悪かったのです。

あの日が、生きている

お兄ちゃんを見た最後でした。

 

**********

 

久松) 黒柳さん、

 一杯付き合ってくれませんか?

(おでん屋台)

久松) 渥美さんは、あまりお酒

 飲まなかったけど…。献杯。

 昔々の話ですけどね、黒柳さん

 に振られた夜、こんな屋台で、

 渥美さんにごちそうになったん

 ですよ。

徹子) …あなたを振ったかしら? 私。

久松) 覚えてないんですか…。

 

(回想)

久松) 仕事7割、僕3割でいいです

 から。僕と結婚してください。

徹子) 結婚はしないわ。

 だって私、沢村のかあさん

 みたいには出来ないもの。

久松) じゃあ1割でも、0.5割でも。

徹子) 0.5割でも無理。

 私、誰とも結婚しないって決めたの。

 ごめんなさい。

 

久松) あの日の夜に…。

 

(回想)

久松) なんであんなにケロッと

 断れるんですかねえ。

渥美) はっきり言うところが、

 お嬢さんのいいところだよ。

久松) そういうところが

 好きなんですよ、僕。

渥美) 諦めな。あの人は

 誰のもんにもならねえよ。

久松) そうかな…。この先、誰かの

 ものになったら、やりきれな…。

渥美) 未練な酒だねえ。

 

徹子) そのあとね、

 私お兄ちゃんに言われたの。

 「男を泣かしちゃいけませんよ」って。

 意味がわからなかったけど、

 そういう事なのね。

久松) 意味がわからないって…。

徹子) お兄ちゃん、いい人だったわね。

久松) 優しい人でしたね。

徹子) 最初は怖かったけど…。

 

(回想)

徹子) NHK放送劇団の黒柳徹子です。

 よろしくお願い致します。

(徹子を無視する渥美)

徹子) あらま…。

 

徹子) お兄ちゃん、最初の頃靴脱いで

 スタジオに入ってたの知ってる?

久松) ええ。

徹子) 「役者は、土足で舞台に上がる

 事は許されねえ。板の上は神聖な場

 所だから。スタジオも同じだ」って言っ

 てた。

 

(回想)

徹子) 渥美さんのお声があまりに

 大きくて、驚いちゃって…。

渥美) 浅草じゃ、大向こうまで声が

 通らねえと勝負になんねえんだよ。

徹子) でもここは浅草じゃありませ

 んし、マイクロホンもありますのよ。

渥美) うるせ。

 

(回想)

徹子) ごきげんよう。

渥美) やだねえ。「ごきげんよう」

 なんて、ひと仕事終わった気も

 しねえよ。

徹子) さっき…

 マイクの方困られてましたわよ。

 お気をつけになってね。これからは。

渥美) なんだと? このアマ!

 

(回想)

渥美) あの子らは、ストリッパーだよ。

徹子) あらま。ストリッパーさんと

 お仲良しなの?

渥美) 浅草の昔なじみさ。

徹子) へえ~。

渥美) 俺が胸患ってた時も、あいつら

 が入れ代わり立ち代わり面倒見に来

 てくれてよ。それで俺は生き返れたよ

 うなもんなんだ。山の手のあんたらか

 ら見たら、乱暴で、無知に見えるかも

 しんねえけどよ。あいつらも、俺も、

 案外、いい奴なんだぜ。

 

徹子) それからお兄ちゃんは、私があ

 げた「星の王子さま」の本の一節を語

 ったの。「大人は誰も、初めは子供だ

 った。しかし、その事を忘れずにいる

 大人は、いくらもいない」って…。

久松) それは

 黒柳さんの事だからですね。

徹子) なんでわかるの?

久松) わかりますよ。

徹子) お兄ちゃんもそう言ってたわ。

 「これはお嬢さんの事かい?」って…。

 それから私たちは、

 一気に仲良くなったのよ。

久松) 優しい人でしたね。

 

(回想)

徹子) グリーンピースは一人2個よ。

渥美) お嬢さん、

 せこい事言うんじゃないよ。

徹子) せこくないわよ。

 みんなで仲良く分けなくちゃ。

渥美) 俺がもっともっと大金持ちにな

 ったらよ、お嬢さんに、山盛りのグリ

 ーンピース、食べさせてやるからよ。

 

久松) 優しい人でした…。

徹子) さっきからそればっかり

 言ってるわよ、あなた。

久松) だって、

 本当に優しい人でしたから…。

徹子) ほんの数年前の事のように

 思えるけど、遠い昔の事なのね。

久松) 半世紀も経たないのに、テレビ

 は黄金時代を迎えました。驚きですよ。

徹子) 本当に…。みんな手探りで

 やってたものね、あの頃は。

久松) 黄金時代はいいんですけど、

 最近は、視聴者がなんでもテレビから

 流れてくるものを信じてしまって、恐ろ

 しい気がします。大事なのは、視聴者

 それぞれの、自己判断なのに…。

徹子) 悲観的ね、久松さん。

 私はまだ、テレビジョンの

 可能性を信じてるわ。

 

(回想)

河毛) 我々の文化が、向上するか堕落

 するかは、テレビジョンに懸かっていま

 す。異国の者同士が、テレビジョンによ

 って、お互いを、理解し合う事が出来た

 ら、世界は何を手に入れる事が出来る

 でしょうか?

徹子) 平和…?

河毛) そのとおり! 世界は、テレビジョ

 ンによって、永遠の平和を実現出来る

 かもしれないんです。

 

徹子) NHKに入った時、そう教わった

 事を私は今も信じてる。だから死ぬ

 までやり続けるわ。

久松) 黒柳さんは、真っ直ぐですね。

 今僕も、忘れかけていたテレビジョン

 の理想を思い出しましたよ。

徹子) 渥美さんの、

 お別れ会のおかげね。

久松) そうですね。

徹子) テレビジョンは、軽々と国境を

 越えるけど、生身の人間は、簡単に

 は越えられない。

 

**********

 

(祐介からのFAX)

DearTetsuko

9月6日に、東京に行きます。

I'm forever yours

yusuke

 

**********

 

祐介) テツコ。お願いがあるんだ。

徹子) なあに?

祐介) 10月の、東京でのコンサート、

 テツコにMCをお願いしたいと

 思ってるんだ。

徹子) いいわよ。

祐介) ありがとう。

 嬉しいよ、引き受けてくれて。

徹子) なんでもするわ。

 あなたのお役に立てるなら。

祐介) 着物がいいな、その時は。

徹子) わかったわ。

 一張羅の振袖を着ていくわ。

 

**********

 

徹子) 皆様こんばんは。今宵は、カー

 ル・祐介・ケルナーさんの、ピアノコン

 サートにお越し下さって、ありがとうご

 ざいます。司会を務めます、黒柳徹子

 でございます。

(拍手)

徹子) ありがとうございます。ケルナー

 さんと私は、1964年10月10日、東京オ

 リンピックの開会式の夜に、乃木坂に

 あったカレー屋さんで、偶然隣り合わ

 せたんですの。その日はカレー屋さん

 が混んでいて、ナンが売り切れでした。

 

(回想)

徹子) これ召し上がらないんですか?

 召し上がらないんでしたら、

 頂戴できませんかしら?

 あなた、くれるナン、私。

祐介) 下品な事はおやめなさい!

 

徹子) そういうわけで、最悪な出会いだ

 ったんですけれど。なぜかそれ以来、

 親しくさせて頂いております。その時は、

 コンサートの司会をするような、光栄な

 事になろうとは、夢にも思っておりませ

 んでした。

 

このあとに起きる衝撃の出来事を、

徹子はまだ知りませんでした。

 

**********

 

渥美清さんのエピソードは、まんま「トット

てれび」とかぶってしまうんだけど、やっ

ぱり私は「トットてれび」の中村獅童より、

山崎樹載さんの渥美清のほうが好き~。

自然な感じで、押しつけがましくなくて…。

 

実は、寅さんシリーズをまともに見たこと

がなくて…。一度しっかり見てみようかな

と、今さらながら思う私。だって、寅さんが

あまりに有名すぎて、見てなくても見たよ

うな気になっちゃうんだもの~(言い訳w)

 

 

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