「カーネーション」(再放送)第135回~第24週「宣言」 | 日々のダダ漏れ

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「カーネーション」 
第135回~第24週 「宣言」

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

(通りを走る優子)

優子) よいしょ。

 

**********

 

<小原家>

優子) ただいま。

孝枝) お帰りなさい。

優子) あれ、お母ちゃんは?

孝枝) 今直子さんと浩ちゃん

 病院に迎えに行ってますわ。

優子) ああ…ほんま。

孝枝) 奥でお茶でもどうぞ、優子さん。

優子) ああ、すんません。

孝枝) あ、お帰り。

優子) 里香…。ちょっと、里香?

(優子を無視してリビングに行く里香)

 

**********

 

優子) あ、帰ってきた。

孝枝) お帰りなさい。

優子) お母ちゃん、大丈夫かいな?

糸子) 大した事あらへん。

直子) 何でこんな遅なったんよ姉ちゃん。

 え? 朝一番で来るんやったんちゃうん?

優子) いや、

 会社寄ったら遅なってしもたんや。

直子) はあ? 会社寄ったん?

優子) 何や。

直子) 何で寄るんよ、こんな時に。

優子) ああ?

直子) お母ちゃんこっから

 階段から落ちたんやで!

優子) どないしても寄らなあかん用事があ

 ったんや。そない言い方せんでええやろ。

直子) はあ、ほんまの事やろ。

優子) 何や、急いで来たやんか!

直子) 急いでへんやんか!

優子) 来たやんか!

直子) 来てへんやん。

糸子) ケンカしな!

浩二) 戻りました。

孝枝) ご苦労さん。

優子) 来て早々何やの!

孝枝) 怒りなもう。

糸子) 何やこれ?

直子) 浩ちゃんそのままな、

 そこ下ろしちゃって。

(リビングに置かれたベッド)

浩二) はい。

直子) ゆっくりやで。

浩二) はい。

優子) ほんまにゆっくりゆっくりな。

浩二) ほな先生、下ろします。

優子) つかまって。

浩二) ゆっくり。

糸子) あ~。何やこのベッド?

 テーブルどないしてん?

直子) とりあえず奥片付けた。

糸子) 2階に布団敷いといてくれたら

 ええちゅうたやろ。

優子) せやけどお母ちゃん、2階に

 上がってしもたら、トイレかて1人で

 行かれへんやんか。足の骨折って

 しもてるんやさかいなあ。

直子) 朝一番に入れてもうたんや。

 介護用ではこれが最新式らしいわ。

糸子) 介護用?

直子) 何かな、

 リクライニング式になってて、背中も

 こう上げれるようになってんやて。

糸子) こんなとこにこんなでかいベッド

 置いて。テーブルなかったらごはん

 食べられへんやないか。

孝枝) あの…。

糸子) 何や?

孝枝) お向かいのにいちゃんが、

 先生にて、これ(花かご)。

 えらい心配してくれてましたわ。

糸子) ほんまけ?

 まあ、そら心配かけてしもて。

(花かごを里香に渡す糸子)

糸子) うう~!

優子) ちょっと、お母ちゃん?

孝枝) 大丈夫ですか?

直子) 何してんや?

糸子) 手ぇ貸し。

優子) 手ぇ貸しって…。

直子) ちょっと待って、どこ行くんよ?

糸子) にいちゃんとこ。

孝枝) え~!

優子) あかんあかん。やめとき!

直子) 松葉杖で歩くん難しいんや

 さかいウロウロせんでええて!

糸子) 医者に習うた。

直子) え?

糸子) 礼言いに行くだけや。

優子) ちょっと!

糸子) うちの好きにさせ! うう~。

優子) ほな浩ちゃん、おんぶしちゃって。

浩二) はい。

 

**********

 

<表>

(松葉杖で外に出る糸子)

篠山) ありがとうございました~。

糸子) にいちゃん! 心配かけたな。

篠山) 大丈夫ですか? 

 お大事にして下さい。

糸子) おおきになあ。おおきに。

(転びそうになる糸子)

一同) あ~!

糸子) ふん。う~ん!

 

はあ…情けない。

 

糸子) フフッ。

 

**********

 

年を取るちゅう事は、

当たり前にでけるはずの事が、

でけへん。

 

その情けなさに耐える事。

しかも、今でけてる事も、これから先、

どんどんでけへんようになっていく。

その怖さに耐える事。

たった1人で…。

 

何でやろ?

この家で、いろんなもんを、生んで

増やして、育ててきたつもりやのに。

結局、1人になってしもた。

 

(部屋に飾られた写真を見る糸子)

 

どっかで、何か間違えたんやろか?

それとも、そもそも人間が、

そうゆうもんなんやろか?

 

(北村の写真を見る糸子)

 

ここで泣いたら、

あいつの思うつぼじょ。

 

糸子) うちは泣かへん。

 泣かへんで。

(布団を手にやってくる里香)

糸子) 何や?

里香) ママ達のいびきがうるさくて、

 寝られない。

(ベッドの隣に布団を敷く里香)

糸子) おやすみ。

里香) おばあちゃん。

糸子) うん?

里香) 私がいるから。

 いるから…ずっと。

(涙をこらえる糸子)

糸子) (泣)

(こらえきれず里香に背を向ける糸子)

 

**********

 

<翌朝>

(ベッドの上で食事をしながら連続テレビ

 小説「いちばん太鼓」を見ている糸子)

 

朝のこんな時間に、

テレビ見るなんか、初めてやで。

 

優子) お母ちゃん。

 ほなうちら、一旦東京戻るよって。

 その前にちょっと、話ええ?

糸子) これ見てる。

直子) お母ちゃん、

 うちらも出んとあかんねん。

 昼の再放送見たらええやろ。

(テレビを消す糸子)

糸子) 何や?

優子) あんな、お母ちゃん。

(椅子を持ってきて直子の隣に座る里香)

優子) 昨日の夜、あれから聡子と電話で

 話して、そのあと、直子ともよう話したん

 や。せやさかい、これはうちだけやのう

 て、3人の意見やと思て聞いてほしい。

糸子) 何や?

優子) お母ちゃん、もうそろそろ

 引退して、ゆっくりしたらどやろ?

糸子) 何?

直子) うちらもお母ちゃんのやりたいよう

 にちゅうて、今日まで思てたけど。やっ

 ぱし70越えて、もうそないガツガツ仕事 

 するんは体にええ事ないで。

糸子) はあ~。

 あんたら、今更何言うてんや!

 うちが仕事辞めたら、

 誰があんたらの手伝いすんや?

優子) 手伝い?

糸子) 毎日電話してきて、何じゃかん

 じゃモノ頼んでくんのどこの誰や!

直子) ああ…。

優子) この際やから言うけど。

 あれはうちらが、あえてやってた事や。

糸子) 何?

優子) お母ちゃんが仕事好きなん知って

 るよって、お母ちゃんの負担になりすぎ

 へんような事をちょっとずつ頼むように

 してきたんやし。

直子) 何も自分らのためちゃう。

 お母ちゃんのためや。

優子) せやけどあんな仕事、

 ほんまはどないでもなんねん。

 お母ちゃんは何も心配せんでええ。

 お母ちゃんさえその気になってくれたら、

 うちらはいつでも東京に迎える準備は

 あるんや。

直子) 正直な、うちらもその方が助かる。

 お母ちゃんに岸和田に1人でいてられた

 かて、その方が心配や。何かあったら

 そのたんびに、仕事ほっぽって、岸和田

 帰ってこなあかんねん。

優子) 頼むさかい、ほんまによう考えて

 みてもらえへんやろか。お母ちゃん。

糸子) 帰れ。

優子) え?

糸子) 帰れ。帰れ。あんたらさっさと!

優子) 何で?

糸子) うちに、仕事辞め!

 引退して、ゆっくりせえ!

 あんたら、うち、殺す気か?

優子) 何?

直子) 殺す?

優子) お母ちゃん、うちら何もほんな事。

糸子) うるさい! 帰れ!

直子) 言うてないやろ!

優子) そうや! 何やの?

(糸子にお手玉を渡す里香)

糸子) 帰り帰り! 帰り!

(2人にお手玉を投げる糸子)

優子) 痛っ! 

直子) 何じゃ?

糸子) 東京帰り!

優子) はあ?

糸子) 東京帰らんか!

優子) もう!

糸子) ほれ、さっさと!

優子) 心配してんのに。

糸子) 帰れ帰れ!

優子) 強情やな! 何やねん。

(立ち去る優子と直子)

(テレビの電源を入れる糸子)

 

ほんでも…

確かに、今のうちは、

自分で投げたおじゃみも、

自分でよう拾わん。

 

(お手玉を拾う里香を見る糸子)

(糸子の視線に気付いて微笑む里香)

糸子) そんな事せんでええ。

 こんなとこいてんでええ。

 あんたは、東京帰りや。はよ。

(糸子を見つめる里香)

 

うちは、立ち上がらなあかん。

 

**********
 

糸子の年になるのはまだまだ先だけど、

既にリアルに想像できてしまうなあと…。

 

年を取るちゅう事は、
当たり前にでけるはずの事が、

でけへん。
その情けなさに耐える事。
しかも、今でけてる事も、これから先、
どんどんでけへんようになっていく。
その怖さに耐える事。
たった1人で…。

 

夏木糸子のカーネーションは、「老い」と

の付き合い方、向き合い方を見せてくれ

るドラマになっている。大事なことだよね。

 

 

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