「おちょやん」第101回~僕は、竹井千代とやりたいんですわ | 日々のダダ漏れ

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「おちょやん」 第101
第21週 「竹井千代と申します」
僕は、竹井千代とやりたいんですわ

 

 

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(家から消えたサエとテルヲの写真)

 

**********

 

昭和26年(1951) 2月

 

<岡福>

(笑い声)

客) お酒と、きつねな。

 ほんで、きつねはな・・・。

シズ) できるだけ、やわらこうだすな。

客) さすがやなあ。

シズ) いつもおおきに。

客) みつえちゃんビール。

みつえ) はーい。お父ちゃん頼むわ。

宗助) おお任しとき。

 

千代ちゃんが道頓堀から

いてへんようなって、

1年の月日が過ぎました。

 

みつえ) はい親子丼だす。

 お待っとおさん。

 

**********

 

客) ごちそうさん。

シズ) 毎度おおきに。

(店を出た客が空を見る)

客) おっ、ええ月や。

 こら、明日も晴れやな。

(シズの笑顔が曇る)

客) ほな。

シズ) お気を付けて。

(みつえと宗助、一福も月を見る)

 

**********

 

(満月に重なるガラス玉)

(縁台に並べたサエとテルヲの写真)

(ガラス玉を手に、

 一人月を見ている千代)

 

**********

 

<鶴亀新喜劇の稽古場>

熊田) どや? 来月の芝居は。

天晴) まあ、悪いことはおまへんな。

一平) 客足は悪いまんまですわ。

 

(新聞に、「二代目天海の妻

 愛人との確執」の見出し)

 

事件の噂は、

劇団に暗い影を落としていました。

 

熊田) そらそうと、

 新平は大きなったやろ?

 もうなんぞしゃべったか?

万歳) 何言うてはりますね、まだ半年や

 のにしゃべれるはずありませんやん。

熊田) ハハハハそらそやな。

天晴) 何言うてますねん。

熊田) すまんすまん。

一平) ほな、今日はこれで。

 明日の稽古は11時からや。

男性) よっしゃ。

寛治) お疲れさんです。

女性) お疲れさんでした。

(出ていく一平)

寛治) 熊田さん。あれから千代さん

 のこと何か分かりましたか?

熊田) どっかで芝居続けてたら、

 分かりそうなもんなんやけどな。

天晴) ほんまに辞めてしもたん

 やろか・・・役者。

 

**********

 

(家で台本を書く一平)

(新平の泣き声)

 

**********

 

灯子) 新平・・・新平、ほら、

 お母ちゃんここにいてますで。

 よしよし。

一平) ああ、どないしたんや?

 だんないだんない。

灯子) すんません、

 お仕事の手ぇ止めさしてしもて。

一平) ええのや。これでええ・・・。

(新平の泣き声)

 

**********

 

NHK大阪中央放送局

ラジオドラマ会議

 

その頃、NHK大阪の一室で、

あるラジオドラマの企画が、

動き始めようとしておりました。

 

酒井) 面白いですわ。

 ありがとうございます。

 いやあ何と言うても、

 このお父ちゃんとお母ちゃんの、

 掛け合いがよろしいわ。

長澤) そこはこだわったとこや。

 箕輪悦子やったらそれぐらい

 せんとな。

 

箕輪悦子さんいうのは、戦前から、

映画やラジオで大人気の、

ベテラン女優さんです。

 

四ノ宮) 彼女の出演は、

 問題ないんでしょうね?

桜庭) えっ? 

酒井) ああ・・・それはもちろん。

 「長澤先生の作品やったら是非に」 

 と言うてはりますし。編成も、箕輪悦

 子さんやったら、文句なしですわな。

四ノ宮) もちろん。

当郎) いや、遅なってしもて、

 ほんますんません。

酒井) お待ちしておりました。

 さあさあ、どうぞ。

富岡) 当郎さん、先週のラジオ漫談、

 腹抱えて笑わしてもらいました。

当郎) ハハそらおおきに。

 先生、台本読ましてもらいました。

 いや~やりがいありますなあ。

 

皆さん、この人のこと

覚えてはりますか?

防空壕の中で、千代ちゃんと

丁々発止のやり取りを見せた、

漫才師の、花車当郎さんです。

 

(回想)

千代) そういうあんたは次郎・・・次郎やな。

当郎) いや誰や次郎て。

千代) 次郎は昔飼うてたヒキガエルだす。

(笑い声)

当郎) ヒキガエル!

 

当郎さん、今では、

映画舞台、ラジオに引っ張りだこの、

喜劇役者として活躍してはります。

 

長澤) よかった~。当郎君にそない

 言うてもろてほっとしましたわ。

 箕輪悦子との掛け合い、 

 今から楽しみや。

当郎) 箕輪悦子?

富岡) 当郎さんとの夫婦役をね、彼女

 にお願いしようて、ねえ酒井さん。

酒井) ああその件やったら、改めて

 当郎さんにはきちんと・・・。

当郎) 箕輪悦子か・・・。

富岡) 役とはいえ、あんなべっぴんさん

 と夫婦になれるやなんて羨ましい。

当郎) 僕は反対ですわ。

 相手役は、別の人がええて

 お願いしてましたんやけどな。

富岡) えっ?

四ノ宮) 酒井さん、どういうことですか?

酒井) うん、まあ、そうなんやけどな・・・。

長澤) 誰ですか? 別の人いうのは。

当郎) 喜劇女優の、竹井千代さんです。

富岡) 竹井、千代・・・?

四ノ宮) 聞いたことないなあ。

長澤) 確か、鶴亀新喜劇の女優さん

 やったな。座長の、天海天海の元奥

 さんやろ。

酒井) 長澤先生、ご存じなんですか?

長澤) うん1年ぐらい前に、ごたごたが

 あって別れたはずや。ほんで劇団も

 辞めてしもたて聞いたけど。

酒井) そ・・・そう・・・そうなんですわ。

 おい桜庭。

桜庭) はい。酒井さんに言われて、

 その、竹井千代さんについて調べ

 たんですが、どこ行ったか、誰も分

 かれへんそうで。

当郎) どういうこっちゃいな?

桜庭) つまり・・・行方不明です。

富岡) 行方不明?

酒井) まあ、そういうことなんで、当郎

 さん、ここは、箕輪悦子さんで・・・。

当郎) 捜してんか。

酒井) えっ?

当郎) まだ引退したてことやあれへ

 んのやろ。捜してくれへんやろか、

 竹井千代さんを。

富岡) 当郎さんは、

 彼女とはどういう・・・。

当郎) 一度だけ、ほんのちょっと

 会うたことがあるだけや。

富岡) それだけですか?

当郎) 確かに箕輪悦子は、ええ役者や

 と思います。知名度かて間違いのう上

 や。せやけど・・・それがあかんのですわ。

 箕輪悦子は、何て言うかこの・・・女優す

 ぎますのや。先生の書きはった、この

 「お父さんはお人好し」に出てくる人らは、

 みんなもっと普通や。僕も含めて、身近

 な、どこにでもいてるような人がやるべ

 きなんや。竹井千代という役者には、

 そういう、親しみやすさを感じた。初め

 て会うたのに、何て言うかこの、昔っか

 ら気心知れた仲のような、それでいて、

 油断したら、こっちがのまれてしまうよ

 うなすごみもあった。僕は彼女のこと、

 ずっと気になってるんですわ。あない・・・

 あないに楽しい時間は、久々やった。

 長々としゃべってしまいましたけどな、

 言いたいことは一つ、僕は、竹井千代

 とやりたいんですわ。

四ノ宮) いやあ、やっぱりここは、

 箕輪さんの方が・・・。

長澤) 君の考えは、よう分かった。

 せやけど、私も妥協するつもりはない。

 戦争で失われてしもた家族の団らん

 を取り戻したい。そないな思いを、

 この作品に込めたつもりや。一人でも

 多くの人に聴いてもらいたい。そのた

 めやったら、ちょっとでも、知名度の高

 い役者を選ぶのは、当然やろ。

(当郎を見つめる脚本家の長澤)

酒井) あ・・・ほな、今日のところは、

 え~っと・・・。

 

**********

 

<放送局・文芸課の部屋>

富岡) どないします?

酒井) そら、当郎さんに折れて

 もらうしかあれへん。竹井千代

 は行方不明なんやから。

富岡) よかったですなあ、行方不明で。

酒井) ほんまや。

桜庭) あの、酒井さん。

酒井) 桜庭、ちゃんと、竹井千代の

 こと捜すんやで。捜したけど、見つ

 かれへんかったって言わな、当郎

 さんかて納得せえへんさかいな。

桜庭) はい、手抜きなんかしてません。

酒井) そらええこっちゃ。

桜庭) おかげで見つかりました。

酒井) そうか、そら何より。

 何ぃ・・・何ぃ!?

富岡) 桜庭、「何?」言うてはる。

桜庭) あっ、道頓堀の、知り合いやら、

 同期のお芝居好きの連中に、片っ端

 から聞いて回って、その中の一人から

 たった今連絡があって・・・。竹井千代

 さん、京都で見かけたて。

富岡) 京都?

桜庭) 何でも、親子で暮らして

 るんやないかて。

酒井) 親子?

桜庭) 明日にでも、調べてきます。

酒井) いや・・・その必要はあれへん。

 見つかれへんかったことにしよう。

 長澤先生と当郎さんがこのまま仲違

 いしてみい、この企画は吹っ飛ぶで。

富岡) せやな。

 それだけは、避けなあかん。

 

**********

 

(スタジオでは録音の準備が

 着々と進んでいる)

 

その、3日後。

 

当郎) どないです?

 竹井千代の居所分かりましたか?

(桜庭を見るプロデューサーの

 酒井と演出の富岡)

桜庭) すんません、

 見つかりませんでした。

当郎) ほんまによう捜してくれはった

 んかいな?

桜庭) も・・・もちろんです。

四ノ宮) いや、いいじゃないですか。

 やっぱりここは、箕輪悦子で、

 いきましょうよ。

酒井) 当郎さん、

 もう時間あれへんのです。

長澤) 彼女のことをよう知らんままで

 反対するのも不公平や。私なりに

 道頓堀で竹井千代のこと聞いてきた。

当郎) 先生・・・。

長澤) 長年連れ添うた天海天海と、若

 い劇団員の間に子供ができて、離縁

 したというのはほんまの話やった。

富岡) そら逃げ出しとうもなるわな。

桜庭) ほんまに死にたなっても、

 おかしいことありません。

長澤) 私もそない思たんやけどな・・・。

 

(回想)

香里) あの千代が役者辞められる

 はずあれへんわな。

 

長澤) 彼女を知る人は皆、口そろえて

 こない言うてた。そないなことで死ぬ

 ねやったら、彼女はもうとっくに、10回

 は死んでるて。

 

(回想・岡福で話を聞く長澤)

 

長澤) どないな人生やったんや・・・。

 私も、竹井千代に会うてみたなった。

 そういうことやから酒井さん、

 もうちょっとだけ、彼女を捜して

 みてもらわれへんやろか?

酒井) お任せください。この酒井がす

 ぐにでも、見つけてご覧に入れます。

(酒井に呆れる富岡と桜庭)

 

**********

 

子供) お母ちゃん行ってきます。

女性) 行っといで。こけなや。

千代) おはようさんでございます。

女性) おはようさん。

千代) せかな遅刻しますで。

春子) 待って。

千代) 忘れもんあれへんな。

春子) うん。

千代) ほな栗子さん、行ってきます。

春子) 行ってきます。

(三味線を弾く、白髪まじりの栗子)

栗子) 行っといで。気ぃ付けてな。

春子) 千代おばちゃんはよう。

千代) は~い。

 春ちゃんこけるで気ぃ付けや。

春子) だんない。

女性) おはようさん。

春子) おはようさん。

千代) おはようさんでございます。

男性) おはようさん。

千代) おはようさんでございます。

春子) はよう。

千代) ちょっと待ってえな。

 

**********

 

なるほど・・・嫌いじゃないよ、芝居がかった

この展開。どうせやるならここまでやってく

れないとね。今までで一番萌えるシチュエ

ーションかもしれない。ちょっとノーマーク

だった。この設定は泣く! 泣かされてしま

った。あの栗子でも、あの本当に短い間の

縁、義理の関係でも、もう絶対に叶わない

ものと思っていた、「親」と暮らす・・・みたい

な暮らしをしていたのがね。千代の、家族

を求める気持ちに泣けた。あの女の子は

栗子の孫なのだろうけれど・・・ちび千代と

大人千代が一緒にいるってだけでも胸熱。

 

そして天海つながりの天海祐希! なんて

贅沢な・・・贅沢な分、どんだけ映すんだ!

これでもかって、元取るぞって感じで映す

映す映すw いや~さすが存在感あるわぁ。

 

そないなことで死ぬねやったら、

彼女はもうとっくに、

10回は死んでるて。

 

アハハ。すでに10回は死んでる女、千代。

いいねいいね。一体どんな人生を歩んで

きたやら・・・そりゃ会って話を聞きたくなる

よねw 「竹井千代」とやりたいという当郎。

さあ、どん底から大逆転していくターンの

始まり。ヒロインらしく、思う存分活躍して

もらわないと。倍返し、いや10倍返しよっ。

 

 

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