「おちょやん」第110回~うちは、春子のお母さんになりたい | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「おちょやん」 第110
第22週 「うちの大切な家族だす」
うちは、春子のお母さんになりたい

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

千代) 血がつながっていようと、いまい

 と、そないなことどないでもよろしのや。

 春ちゃんはもう、うちの大切な家族だす。

 一生うちが守る。栗子さんも、そうやで。

 

**********

 

(ドアが開く音)

長澤) 皆さん、ご心配をおかけして、

 申し訳ない。

千代) 長澤先生退院しはったんだすか?

長澤) 最後の原稿は、自分の手で

 渡したかったんで。フフフ・・・。

 

**********

 

(台本を読む千代たち出演者)

(老眼鏡を外し、長澤を見る千代)

長澤) あとは、頼みます。

千代) はい。

当郎) 先生、大変な中、ご苦労さんでした。

 ええ話ですやんか。これからずっと、

 盲腸で書きはったらどないです?

長澤) ほんまやな。もう取ってしもたわ。

当郎) ハハッ、もったいな!

長澤) 痛い痛い痛い・・・笑わしなはんな。

当郎) 病院に残ってへんやろか。

 

**********

 

<スタジオ>

桜庭) 間もなく本番です。

 

**********

 

<栗子の家>

(ラジオを前に、サエとテルヲの

 写真を見ている栗子)

春子) 何してんの?

栗子) 千代おばちゃんの

 お父さんと、お母さんや。

(ちゃぶ台に写真を並べる栗子)

栗子) 今日は、みんなで聴こ、思てな。

(春子に微笑む栗子)

(時計の秒針の音)

(まもなく午後7時)

 

**********

 

富岡) キュー!

♪(生演奏)

林田) 連続ラジオドラマ、

 「お父さんはお人好し」。

 第30話、「1ダースのおかえりなさい」。

 

**********

 

<岡福>

ラジオ・林田) 「今宵は、1時間の拡大

 放送でお送りいたします」。

 

**********

 

<栗子の家>

ラジオ・林田) 「作、長澤誠、音楽、佐田博一、

 出演、藤森アタ五郎」。

ラジオ・当郎) 「花車当郎でござります~!」

ラジオ・林田) 「その妻、チヨ子」。

ラジオ・千代) 「竹井千代です」。

ラジオ・林田) 「長女、中村律子」。

 

**********

 

<スタジオ>

林田) 昭和26年、藤森家は、相変わらずの

 大家族で、賑やかな日々を送っておりまし

 た。そんなある日のこと、次女の乙子に、

 縁談話が舞い込んできました。お相手は、

 離婚歴のある、中年のお医者様です。

 乙子は、結婚しておりましたが、夫の為雄

 は、兵隊で、大陸へ行ったきり、終戦後も、

 音信不通となっていたのでした」。

乙子) お父ちゃんお母ちゃん、

 私、つくづく考えましてんけどな、

 行ってみよかいなあと思いますねん。

千代) 乙ちゃん、そら本気かいな?

乙子) 私かてだんだん年はいくし、貰て

 くれはるお人なんか、これから先、あれ

 へんて思いますねん。

当郎) せやな・・・。

 世間には、お前みたいな戦争未亡人は、 

 たんといてはるよってな。

乙子) 為雄さんかて、

 許してくれはりますやろ。

千代) そうか。乙ちゃんがそない思うね

 やったらお母ちゃんは何も言うことあれ

 しまへん。

当郎) そない決めたんやったら、

 お父ちゃんすぐにでも先方さんに

 連絡入れてくるよって。途中で気ぃ

 変わったとか言わんとってや。

乙子) 言えへんて。もう決めたことやもん。

 

**********

 

<岡福>

ラジオ・当郎) 「ほんまか? 

 ほんまにほんまか?」。

ラジオ・千代) 「お父さん、くどおます」。

千兵衛) いやそら再婚したらあかんやろ。

 旦那さんのこと待っててあげて。

香里) そんなん乙子ちゃんがかわいそう

 やわ。乙子ちゃんかて独りがさみしい時

 もあんねんて。

寛治) 分からんでもないけど・・・。

万歳) ぎょうさん家族いてるがな、子供も。

寛治) そうや!

香里) 女としてっちゅう意味や。

(騒ぐ声)

みつえ) あ~もう・・・。

シズ) やかましい! 聞こえまへんがな!

宗助) し~っ! シズの言うとおりだす。

 皆さん真面目に・・・。

シズ) 旦さん! しっ!

 

・・・などと騒いでいるうちに、

お話はあっという間に終盤。

 

**********

 

<スタジオ>

為雄) お義父さん、

 ご無沙汰しております。

 

乙子ちゃんの旦那さんが、なんと、

生きて戦地から帰ってきた場面です。

 

当郎) 君は・・・誰やったかな。

千代) 何言うてはりますねんなお父さん。

 乙子の旦那さんの為雄さんですがな。

当郎) 知らん。わし、何も覚えてへん。

 記憶が、のうなってしもたんや。

千代) ほな昨日買うたお酒私が

 飲んでもかめしまへんわな。

当郎) そらあかん。あれはわしのやな・・・。

千代) 覚えてはりますやないか。

当郎) いや~覚えてんねやあれへん。

 何やそやないかなあ思てやな・・・。

千代) もうええかげんにしとくなはれ。

当郎) せやかてな、お母ちゃん。乙子は

 もう別の男と結婚しようとしてんねんで。

 それを今になってやなあ・・・。

乙子) 為雄さん・・・為雄さんやの!

為雄) 乙子・・・。

一郎) お父ちゃん!

為雄) 一郎か・・・こない大きなって・・・。

乙子) ようご無事で・・・。

 私、ずっと待ってました。

当郎) ええっ! 乙子お前、

 あのお医者さんとの結婚は・・・。

乙子) あああれはもうとっくにお断り

 してます。やっぱり為雄さんのことが、

 忘れられへんよって。

当郎) 何やて!?

千代) せやから言いましたやろ。

 よう確かめなはれて。

当郎) いや、わしはてっきり・・・。

 為雄君、よう、戻ってきてくれたなあ。

為雄) お義父さん、

 記憶戻りはったんですか?

当郎) こら、たまらんことでござります~!

千代) もう、お父さん。為雄さん、

 ほんまに長らく、ご苦労さんでした。

 お帰りなさい。

乙子) お帰りなさい、あなた。

 

**********

 

(ラジオを聴いている、

 岡福に集まった一堂)

 

**********

 

<スタジオ>

京子) 為雄さん、お帰りなさい。

米太郎) 義兄さん、お帰りなさい。

清二) お帰りなさい。

スミ子) お帰りなさい。

 

**********

 

(ラジオを聴いている栗子と春子)

 

**********

 

<スタジオ>

熱子・豊子) お帰りなさい。

浜三) お帰りなさい。

静子) お義兄さん、お帰りなさい。

 

**********

 

(テルヲとサエの写真)

 

**********

 

<スタジオ>

沼吉) お帰りなさい。

横之助) お帰りなさい。

品子) お帰りなさい。

新子) お帰りなさい。

一郎) お帰りなさい。

 

**********

 

(副調節室の四ノ宮、酒井、富岡)

 

**********

 

<スタジオ>

為雄) ただいま。

当郎) また一人増えてしもた。

千代) 賑やかでよろしおますがな。

 15人も16人も一緒や。

 いや、17人ですわ。

 

**********

 

<福調整室>

(見守っている長澤)

富岡) キュー!

 

**********

 

<スタジオ>

♪(生演奏)

林田) 連続ラジオドラマ、

 「お父さんはお人好し」。

 第30話、「1ダースの、おかえりなさい」。

 ただいまの出演、藤森アタ五郎、花車

 当郎。妻チヨ子、竹井千代。

 

**********

 

<栗子の家>

ラジオ・林田) 「長女京子、中村律子。

 次女、乙子、根岸恵子。

(ラジオに向かい拍手をする栗子と春子)

 

**********

 

<岡福>

(ラジオの前で号泣する宗助)

宗助) よかった・・・。

(拍手)

宗助) よかった・・・。

天晴) まさに、

 「雨降って、地固まる」、やな。

(泣きながら笑う、みつえとシズ)

 

**********

 

<スタジオ>

(スタジオで喜び合う千代たち出演者)

 

**********

 

<一平の家>

(ラジオの前に一平)

 

(回想)

寛治) かっこつけんと丸裸になれや。

 あんたが大事にしたいこと、目ぇそらし

 たいこと、灯子のこと新平のこと千代

 さんのこと、みんな書かんかい!

 

(机の前へ行く一平)

(スタンドの明かりをつけ、

 原稿用紙に向かう一平)

(新平を抱き、一平を見ている灯子)

 

**********

 

四ノ宮) 皆さん、おかげさまで、この前

 の「お父さんはお人好し」特別番組の

 聴取率、今週の我がNHK放送番組の

 中で、1位となりました!

(歓声)

富岡) 乾杯!

酒井) 乾杯!

桜庭) すんませーん。

(大きな箱を抱えた桜庭)

桜庭) これ、竹井さんのです。

千代) えっ?

桜庭) 全部、竹井さんへの激励の

 手紙です。チヨ子お母ちゃんへの。

当郎) よかったな、お母ちゃん。

桜庭) 皆さんにもたくさん届いてま

 すんで、順番にお持ちしますね。

(歓声) 

 

「お父さんはお人好し」は、

それから10年以上続く長寿番組

として、誰からも愛される、

千代ちゃんの代表作となりました。

ほんまに・・・ほんまによかったなあ、

千代ちゃん。

 

**********

 

(鈴の音)

 

それからしばらくして、

栗子さんはこの世を去りました。

 

(仏壇に向かい、

 手を合わせる千代と春子)

千代) なあ春ちゃん。

 あんな・・・うちと、ほんまの

 親子になれへんか?

 あんたを養子にしたいねん。

 形なんか関係あれへんかも

 分かれへんけどな、うちは、

 きちんと春ちゃんの・・・

 春子のお母さんになりたい。

(千代に向き直る春子)

春子) うん、ええで。

 せやけど・・・

 死んだ、お母ちゃんと、

 お父ちゃんのことも、

 好きなままでええ?

千代) 当たり前だす。

春子) 私・・・お母ちゃんが

 いててくれてよかった。

千代) うちも春子がいてて

 くれてよかった。

(春子を抱き締める千代)

(頬に涙がこぼれる)

千代) フフフ・・・。

(窓明かりの部屋に、

 そっと立てかけられた栗子の三味線)

 

**********

 

特別番組のお題は「1ダースの、おかえりなさい」。

実は、「お父さんはお人好し」の着想を得たらしい

のが・・・アメリカの映画、「一ダースなら安くなる」

ちなみに赤塚不二夫の「おそ松くん」もそうらしい。

 

特別番組は、戦争未亡人(夫が行方不明のまま

生死も不明の状態)の乙子のお話。生死が不明、

帰ってこない夫を待ち続けるか再婚するか問題。

ラジオを聴いている側でも意見が分かれるがリア

ル。実際に、ラジオを聴いている人たちの中には、

みつえを含め、当事者もたくさんいただろうし・・・。

待ちたいけど、待てるだけの余裕があるか、支援

があるかによるかなあ・・・。為雄さんは帰ってこれ

てよかった! 大家族のみんなが、それぞれに思

いをこめて「お帰り」と言う。ラジオの向こうで、待

っていた人、待っている人、待てなかった人、帰っ

てきた人、帰れなかった人、帰ろうか悩んでる人、

いろんな人がこの「お帰り」を聞いたんだろうなあ。

 

「ただいま」は、一人でも言えるけど、「お帰り」は、

誰かがいないと言えない。「お帰り」と言えるのも、

言ってもらえるのも、ちょっとした幸せなのかもね。

 

千代) なあ春ちゃん。
 あんな・・・うちと、

 ほんまの親子になれへんか?
 あんたを養子にしたいねん。
 形なんか関係あれへんかも
 分かれへんけどな、

 うちは、きちんと春ちゃんの・・・
 春子のお母さんになりたい。
春子) うん、ええで。せやけど・・・
 死んだ、お母ちゃんと、
 お父ちゃんのことも、
 好きなままでええ?
千代) 当たり前だす。
春子) 私・・・お母ちゃんが

 いててくれてよかった。
千代) うちも春子が

 いててくれてよかった。

 

栗子さんの三味線が置かれていたのがよかった。

情けは人のためならず・・・。めぐりめぐって、千代

と春子ちゃんの出会いに、たどり着いたんだね~。

最悪のことがあって、最良のこともあって、やはり

人生は終わってみるまで分からない。女優と家族

と友達と。千代ちゃんの笑顔で終わりますように。

 

 

「おちょやん」関連ブログはこちらから↓

「おちょやん」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

●「おちょやん」HP
 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

 

 

☆「Bloomee LIFE」の「500円コース」の体験はこちら↓

「Bloomee LIFE」ポストにお花が届く新体験!お花の定期便

 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

 

 

イベントバナー

 

マキアレイベル 薬用クリアエステヴェール