「ひまわり」(再放送)第4章 二兎を追うもの一兎も得ず?(第37~42回) | 日々のダダ漏れ

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「ひまわり」 (再放送)

第4章 二兎を追うもの一兎も得ず?

(第37~42回)

 

 

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第37回

 

あづさ) どう考えてるの?あなたたち、

 これからどう生きていきたいの?

 お母さんね、昨日までのことは一切言

 わない。本当は、言いたいこと山ほど

 あるわよ。どうして予備校に行かない

 のか、内緒でバイトなんかしたのか、

 何のために浪人したのか。どうして相

 談もなしに会社辞めたのか、勝手に

 結婚を決めたのか。働くってことをどう

 考えてるのか…。でも一切言わない。

 これまでのことは一切責めない。だか

 ら、今日はこれからのことを話しましょ

 う。いいわね?

のぞみ) はい。

達也) うん。

あづさ) じゃあ、まず達也。

達也) うん?

あづさ) 受験、どうするの? 年が明け

 たらすぐ願書の締め切りでしょう?

達也) はい、分かっております。

あづさ) あなた、どこ受けたいか全然

 言わないけど、受ける気あるの?

達也) うん、まあ…。

あづさ) あなた本当に大学行きたいの?

 お母さん「どうしても大学行ってくれ」っ

 て頼んでるわけじゃないのよ。きれい事

 言うつもりはないけど、大学行かなくて

 もいっくらでも生き生きできると思う。で

 もね、受験勉強がつらいから逃げで就

 職するなんてのは嫌。いつも言ってるけ

 ど、自分で選んでほしいの。じゃあ今年

 いっぱいよく考えて、来年願書が締めき

 られるまでに答え出しなさい。

うらら) そだ自分で選べったって…。

あづさ) いいの! この1か月、いろんな

 ことがあって…私も迷ったけど、やっぱり、

 私は私のやり方でやる。自分の生き方は、

 自分で選ぶの。つらくても自分で選ばな

 きゃいけないの。

のぞみ) 自分で選んだら、賛成してくれる?

あづさ) えっ?

のぞみ) 私、自分で選んだわよ。

あづさ) えっ?

のぞみ) 弁護士になる。

薫乃) べ…弁護士?

うらら) のぞみが? えっ?

のぞみ) 決めたの。私、弁護士を目指す。

薫乃) いつ決めたの?

のぞみ) 昨日。

うらら) 昨日!?

のぞみ) 達也のために、一生懸命やっ

 てくれる赤松先生を見てて、これなら、

 心から打ち込める仕事だって思ったの。

うらら) んだ…何だって、一生懸命

 やんのはいいことだわない。

薫乃) (せきばらい)

うらら) 何?

あづさ) 本気で言ってるの?

のぞみ) うん。

あづさ) 「うん」って…

 なれると思ってんの?

のぞみ) はい。

あづさ) 大学の法学部出たからって

 なれるもんじゃないのよ。

のぞみ) そんなこと知ってます。まずは、

 司法試験に通らないとなれないの。

あづさ) その試験、

 どれぐらい難しいと思ってるの?

薫乃) そうよ! ねえ? 世の中の試験

 の中で、一番難しいって聞いてるわよ。

のぞみ) 37倍。

 ゆうべ本屋さんで調べたの。

あづさ) 調べた上で、通るつもりなの?

のぞみ) 必死で勉強すれば、

 不可能ってことはないと思う。

あづさ) はあ…「必死」って簡単に言う

 けど、ひとつきやそこら必死でやれば

 いいってもんじゃないのよ。

のぞみ) 私だってそこまでノーテンキ

 じゃないわよ。何年もかけて勉強して、

 それでやっと合格する試験だってこと

 ぐらい分かってる。

うらら) 何年もって何年ぐれえなんだい?

のぞみ) それは人によりけりよ。

 2年か3年で受かる人もいれば、

 10年以上かかる人もいるわ。

うらら) 10年!? はあ10年…

 勉強ばっかししでるっつうのかい?

のぞみ) うん。

うらら) のぞみも、10年やんのかい?

のぞみ) うん…受からなかったら…。

あづさ) そりゃあね、10年20年受け続け

 れば、なんとかなるかもしれないわね。

 じゃあ聞きますけどね、その間の生活

 はどうするの?

のぞみ) 生活?

あづさ) ほかの仕事しながら、

 勉強なんて無理よ。

のぞみ) うん…。

あづさ) お母さんが養うの? 

 あなたが通るまで?

のぞみ) お母さん…。

あづさ) それに結婚はどうするのよ? 向

 こうのお父さんとお母さんのお許しが出

 たら、すぐにするって約束したんでしょう?

のぞみ) うん…。

あづさ) はあ…お母さん仕事持ってるか

 ら分かるけど、主婦ってね、それほど、

 見てるほど楽じゃないのよ。ごはん炊い

 て掃除洗濯して、その余ってる時間に

 勉強しようなんて思ったら、甘いわよ! 

 それとも、あなたが通るまで待ってもら

 うつもり? 10年かかっても?

達也) 10年たったら…えっ、34!

薫乃) 34!? ああっ、やめなさい!

 弁護士なんかやめなさい!

うらら) あら? あんた、反対すんのかい?

薫乃) 当たり前でしょう! 

 いくら気の長い人でも、10年待って

 くれるわけがないでしょう。

うらら) まあない…。

のぞみ) まだ、10年かかるって

 決まったわけじゃないわ。

あづさ) うん。そりゃそうよ。

 でもね、10年受け続けたら受かるって決

 まってるわけでもないわ。あっ、ねえむや

 みに反対してるわけじゃないのよ。あとの

 こと考えてないから言ってるの。迷ってば

 かりの達也もいけないけど、24にもなって、

 後先考えないで動いてたら、本当に痛

 い目に遭うわよ。あなたのはね、選ぶ

 っていうより、ただの思いつき。これか

 らはね、何でもちゃんと覚悟ができて

 から、ちゃんと選んでちょうだい!

のぞみ) (ため息)

 

**********

 

第38回

 

のぞみ) 純ちゃん…

 私弁護士になりたいの。

純一郎) お前が…弁護士? 

 シェ~! あ~いや…。

のぞみ) そんなに似合わない?

純一郎) いや…そんなことないよ。

 いいんじゃない?

のぞみ) じゃあ、賛成してくれるの?

純一郎) うん。あの~応援しますよ。

のぞみ) 本当?

純一郎) うん。

のぞみ) 本当に本当?

純一郎) まあ、何かさ、ほら、

 女房が弁護士だとこう、便利じゃん。

のぞみ) でもなるの大変なのよ。

 何年もかかるかもしれないし…。

純一郎) うん。まあでも…

 ちょうどいいよ。俺の方もさ、

 いつまでかかるか分かんないし。

のぞみ) えっ?

純一郎) 親父とおふくろ、

 なかなか落ちそうにないんだ。

 結婚には反対の一点張り。

のぞみ) そう。

純一郎) 長期戦でいくか。

 お前もじゃあその間さ、司法試験

 でも何でも、好きなことやってろ。

のぞみ) その間…?

 

のぞみ) あ~あ! 

 何かガックリ来ちゃった。

あづさ) えっ?

のぞみ) 純ちゃんに言ったの。

 「弁護士になりたい」って…。

あづさ) あきれた! もう言ったの?

 それで?

のぞみ) 「すぐには結婚できそうにない

 から、好きなことしてていい」って。

あづさ) そう。

のぞみ) 結婚が決まらないから弁護士

 って言ったわけじゃないのに。

あづさ) そう言ったの?

のぞみ) 言えなかった。

あづさ) そう。

のぞみ) 2年付き合ってても、

 気持ち分かりあうのって難しいのね。

あづさ) あなたすぐ意地になるから。

 もう反対しないけど、どっちにしても、

 よく考えてよく話し合ってよ。

のぞみ) はい。

(グラスのビールを飲む2人)

あづさ) ああおいしい。

のぞみ) はあ…もうすぐ1か月か。

あづさ) えっ?

のぞみ) 会社辞めて。

あづさ) ああ…。

のぞみ) 行く所がないっていうの、

 何か寂しいなあ。

あづさ) そう?

のぞみ) だって、今までずっと学校か

 会社があったんだもん。どこも行か

 なくていいなんて本当に初めて。

あづさ) まあ初めてのことがあるうち

 が花よ。初めてのことがなくなったら、

 もっとつまんないわよ。

のぞみ) 悲しいことでも?

あづさ) そうね。悲しいのは嫌だけど、

 何かに深く悲しむことがないと、うれ

 しいことがあった時、深く喜べないん

 じゃないかな。

のぞみ) そんなこと言ってると、

 また誰か、問題起こすわよ。

あづさ) 何言ってんの。

 自分が問題児のくせに。

のぞみ) え~? フフフ。

 

**********


第39回

 

徹) 母さん…。優に?
薫乃) いいえ。

徹) えっ…?

薫乃) あづささんから…

 あづささんから聞いたの。

徹) そう…。

薫乃) 優が全部話したの。

徹) そう…。

薫乃) お父さん死んだのよ。

徹) ごめん。

薫乃) 「ごめん」ですって? 

 どうして謝るの!?

徹) 母さん…。

薫乃) あなたのせいで死んだんじゃない

 のよ。お父さんは病気で亡くなったの。

徹) でも、俺が家を出たから…。

薫乃) うぬぼれなさんな!

 ろくでもない男が…息子が…一人うちを

 出てったからって、死んだりはしないわよ。

 あなたのようなね、無責任な男がうちを

 出てったからって、家の中は何にも変わ

 りゃしないのよ。あづささんも私も…のぞ

 みと、達也を大事に育ててきたわ。あな

 たのことなんか…思い出しもしなかった。

徹) ああ…。

薫乃) 私たちね…みんな幸せなの。だ~

 れもあなたのことを待ってやしないわ。

徹) ハハッ、そうだね…。

薫乃) そうよ…そうです。

 お母さんはね、あなたのことを連れ

 戻しに来たんじゃないのよ!

 あなたを殺しに来たのよ!

 あなたを殺しに来たの! 殺す!

 どっかで、ふらちな息子が生きて

 ると思ったら、こっちが死にきれ

 ないから…殺しに来たの!

 殺しに来たの…!

(徹をバッグで叩く薫乃)

薫乃) (すすり泣き)

 でも…やめたわ。

 あなたなんか殺す価値もないもの。

 悔しかったら…帰ってきなさい。

 悔しかったら…1日も早く帰ってきて。

 私たちに…立派なところを見せて!

 ねっ? ねえ…。

 

うらら) 冷でえ風さ当たった餅はない、

 味が締まって、うまぐなんだ。

達也) ふ~ん。

うらら) んだから、達也もない、

 凍み餅みたくなっといいぞい。

達也) えっ? 

うらら) 分がんねえのか? たとえ話が。

 少々つれえことがあっても、けえって

 人間が磨かれることがあっから、

 頑張れって言ってんでねえか。

 

星野) 笑ったけど…

 向いてないこともないと思ってさ。

のぞみ) えっ? 私が弁護士にですか?

星野) 「今まで弁護士になるなんて

 思ったこともない」ってとこが、逆に

 俺は向いてると思うよ。

 無責任な意見だけど…。じゃあ。

のぞみ) あの…。

 すいません。ありがとう。

星野) ああ。證券マンによろしくな。

 

**********

 

第40回

 

あづさ) あの~原因を伺っても

 よろしいでしょうか?

裕子) のぞみさんのことに

 決まってるじゃありませんか。

のぞみ) 私の?

裕子) そうですよ。どうしてもあなた

 と結婚したいって…言うから…。

あっ、どうぞ、ざっくばらんに

 おっしゃってください。

うらら) うん。そだそだ。

 「ざっくばらん」がお好きだったわない。

薫乃) そうですよ。

 ざっくばらんに…ねっ? どうぞ。

 

純一郎) 本気だったのかよ、

 弁護士になるって。

のぞみ) 冗談だと…思ったの?

純一郎) 冗談とは思わないけど、単なる

 あこがれかと思ってた。子供が、歌手に

 なりたいって言うような…。

のぞみ) そう…。

純一郎) むしろ俺に、「さっさと親を説得

 しないと、いつまでも待ってられないぞ」

 って、ハッパかけてんのかと思ってた。

あづさ) だから、「決断迫られた」って?

純一郎) まあ…

 独りよがりだったみたいですけど。

のぞみ) お願いします。私本気なの。

 本気で弁護士になりたいの。無謀かも

 しれないし、自分勝手かもしれないし、

 向いてないかもしれないけど、初めて、

 本当になりたいものを見つけたの。

 だから諦めたくないの!

あづさ) 何軽はずみなこと言ってんの。

 待ってもらうにしても、結婚して勉強

 するにしても、関口君にすごい迷惑

 かけるのよ。

純一郎) そんなことは構わないんです。

あづさ) でも…。

純一郎) ただし、

 2つだけ聞きたいことがある。

のぞみ) はい。

純一郎) 俺との結婚に熱意がなくなっ

 たから、弁護士になりたいのか?

のぞみ) 違う。私、純ちゃんへの

 気持ちに、変わりはないわ。

純一郎) オーケー。分かった。じゃあ

 もう一つ…。何で弁護士なんだよ?

のぞみ) それは…。心から、

 打ち込める仕事がしたいから。

純一郎) それだけ?

のぞみ) 「それだけ」って…。

純一郎) 打ち込める仕事ならほかにも

 あるじゃないか。何でよりによって、な

 るのが大変な弁護士なのか聞きたい

 んだよ。それ答えてくれない限り、応援

 するとは言えない。今日は帰る。今度

 会った時、答え聞かせてくれ。

 ああ、いいよ。送らなくて。俺も頭冷や

 したいから。じゃあ…失礼します。

 

達也) なあ。

純一郎) 何?

達也) 重たいよな、親って…。

 いてもいなくても、重たいよな?

純一郎) ああ…。じゃあ。

 

あづさ) 呆れたわ。今日という今日は呆れ

 た! あなた、何したか分かってる? 関口

 君にすごい恥かかせたのよ。先走って「弁

 護士になりたい」なんて宣言して、関口君

 どんな思いしたと思うの? 自分のことしか

 考えないからこういうことになるのよ。

 結婚なんてやめなさい。

のぞみ) ええっ?

あづさ) あなたみたいな人と結婚したら

 向こうがかわいそうだわ。

薫乃) あづささん何もそこまで…。

あづさ) いえ。軽はずみに「弁護士にな

 りたい」なんて言うのもやめなさいよ。

 夢みるのは勝手だけど、それで周りを

 傷つけたら何にもなんないわ。

のぞみ) 私、軽はずみじゃない!

あづさ) ま~だ言ってる! 頭冷やさなき

 ゃならないのはあなたよ。分かったわね!

 

**********


第41回
 

赤松) まあ、青臭い言い方をすりゃ、

 弁護士っていう仕事は、人の心を

 救う仕事だっていうのを知った。

 その時俺は、初めて弁護士になった。

のぞみ) 心を救う?

赤松) 医者が人の命を救うなら、

 弁護士は人の心を救う仕事だ。

 まあ以来、俺が仕事を引き受ける

 ポイントはただ一つ。被告でも、

 家族でも、誰かの心を救うことが

 できるか…ただそれだけだ。

のぞみ) 心を救う…。

赤松) おい、いい気になるなよ。こんな

 話をしたからといって、弁護士になる

 のを賛成したわけじゃないんだぞ。

のぞみ) 分かってますよ!

 

赤松) いいか悪いか、白黒つけようと

 いうのがおかしいって言ってるんだよ。

 世の中には、善人と、悪人しかいない

 なんて決めつけるやつに、絶対、いい

 弁護士にはなれん。やめちまえ!

のぞみ) 嫌です!

赤松) 何?

のぞみ) 私…なる。自分のやり方で、

 いい弁護士になるわ!

 絶対になってみせるわ!

 

**********

 

第42回

 

のぞみ) 赤松さんの言葉借りるのしゃく

 に障るけど…でもそうなの。私、弁護士

 さんになって、人の心を救えるような仕

 事がしたいの。

純一郎) ふ~ん。

のぞみ) キザで大げさって言うかもしれ

 ないけど…でも、それが夢なの。やっと、

 やりたいこと見つけたの。

純一郎) 大げさでいいんじゃない?

のぞみ) えっ?

純一郎) 金のためとか、プライドのため

 とかって言われたら、きっとこっちまで

 悲しくなるよ。

のぞみ) 純ちゃん…。

純一郎) やれよ。

のぞみ) いいの?

純一郎) 夢があるなんてさ、

 よく考えたら、すごいよ。

 やれよ。応援するよ。

のぞみ) ありがとう!

純一郎) …と、今のはいい格好

 バージョンなんだ。本当は、

 ちょっと複雑かなあ。

のぞみ) どんなふうに?

純一郎) 一つは、女房が自分より偉く

 なってしまうという驚異。もう一つは、

 意地になって、頑張り過ぎちゃうお前

 への心配。大体いつ試験に通るか分

 かんないっていうのが一番困るよな。

のぞみ) 「なるなる」って言ってるけど、

 全然勉強してないもん。

純一郎) 無謀というか、度胸がある

 よな。でも…3年ってことにしないか?

のぞみ) 3年?

純一郎) 応援するって言ったからには、

 待つよ。結婚なんかしたら、勉強中途

 半端になっちゃうもんな。

のぞみ) ごめんね。

純一郎) けど、

 さすがに10年待つ自信はない。

のぞみ) ごもっとも。

純一郎) 今の慣例でいくと、俺、3年た

 ったら支店に転勤になりそうなんだ。

のぞみ) 転勤?

純一郎) サウジアラビアか、

 リオデジャネイロ。

のぞみ) ウソ!

純一郎) ヘヘッ。ウソだよ。国内。

のぞみ) もう…。

純一郎) でも、

 どこに行くかは分かんない。

のぞみ) そう…。

純一郎) その時は、どこに行くことに

 なっても、結婚しようぜ。

 お互い冷めてなかったらだけど。

のぞみ) 私は冷めないわよ。

純一郎) 当てになんねえよ。

のぞみ) そっちでしょ、冷めるのは。

純一郎) 俺? 冷めるってことはないと

 思うけど、よそに気が移ることあるな。

のぞみ) ああそうですか!

純一郎) 頑張れよ。

のぞみ) 純ちゃん…。

純一郎) 必死でやれよ。顔なんてもう

 シワシワになってすげえブスになっち

 ゃうぐらい、必死でやれよ。

のぞみ) はい。

純一郎) 俺もその間に、うるせえ親

 なんとか説得するからさ。何だよ?

のぞみ) ありがと!

(純一郎に抱きつくのぞみ)

純一郎) 何だよお前、気持ち悪いな。

のぞみ) フフフ。

 

あづさ) 関口君、大事にしなさいよ。

のぞみ) 分かってます。

あづさ) まあこの際だから言うけど、仕事

 や夢と同じだけ、愛も大切にしなさい。

のぞみ) うっ…いきなり「愛」と来たか。

あづさ) 茶化さないの!

 一番大切なものじゃない。

のぞみ) は~い。

あづさ) まっどうやって大切にするかは、

 お母さんも分かんないけどね。

 ほら…ねっ?(指で×を作る)

 

手紙・あづさ) 「徹さん、あなたが、どんな顔をして、

 どんな格好でこの手紙を読むのか、私には想像

 もつきません。二十年。とても長い月日ですから。

 子供たちもようやく大人になろうとしていますし、

 私も、中年と言われる年になりました。そう…あな

 たから毎年送られてくる離婚届も、もう、20通にな

 りました。出ていった夫からの唯一の便りが、離

 婚届だなんて、とても人には、言えませんね。でも

 私は、この離婚届を、あなたからの無事の便りだ

 と、信じてきました。もちろん最初からそう思った

 わけではありません。けれど、年に一度、律儀に

 送られてくるこの便りを、知らず知らずのうちに、

 私は待つようになりました。あなたは、私が届け

 を出さないのを確かめるために送ってくるのでは

 ないか…。私が、まだ待っているかどうかを確か

 めたくて送ってくるのではないか…そう思うように

 なったのです。ただ本当に離婚したかっただけな

 のですか? だとしたら、私はしつこいだけの、バ

 カな女ですね。そう言えば、よくバカだと言われ

 ました。『帰ってきもしない夫を待って、家を支え

 て子供を育てて、バカじゃないの。さっさとうちを

 出て自由におなりなさい』。でも私は出ていきま

 せんでした。意地もあったし、諦めや惰性も…恨

 んだこともあったし…。逃げ出したいと思ったこと

 もありました。けれど、もう一度、あなたとやり直し

 たいという気持ちがあったのも本当です。2年や

 3年待つのはバカでも、二十年待てば、愛だと言

 えないでしょうか? でも、あんたのいる場所を初

 めて知って、無邪気に愛だとは言っていられなく

 なりました。怖いのです。私は、たまらなく怖くなっ

 たのです。私たちはこれから、やり直すことができ

 るのでしょうか。それを確かめるのが怖いのです。

 でも、いつまでも逃げてばかりもいられません。そ

 う思ってこの手紙を書きました。教えてください。

 あなたは、帰りたいのですか? それとも、とっくに

 帰る気などないのですか? 二十年間、一体何を

 思って生きてきたのですか? 私たちのことを…

 いえ、私のことを思ったことはありますか? もう

 一度私とやり直したいと思いますか? 今のあな

 たにとって、私は誰ですか? 教えてください」。

 

**********

 

朝ドラヒロインの特権? お約束? 突然「~~に

なりた~い!」と言い出したのぞみ。弁護士って、

アイドルになりたいよりも難しいんじゃないだろう

か。でも、ちゃんと頑張ってみせてくれるなら、荒

唐無稽に思えるなりたい宣言もアリ。周りが反対

するのは愛情ゆえ。一応、応援すると言う恋人の

本心は怪しいけどね。器が大きそうに見えないし。

 

あの上品な薫乃ちゃんが突然サスペンス劇場化

したのにはちょっとびっくり。親に「殺しに来たの」

とまで言わせてしまう息子が悪いんだけどね…。

長い長い手紙を書くあづさ。気持ちは届くのか?

 

 

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