「らんまん」第115回~第23週「ヤマモモ」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

らんまん 第115
第23週「ヤマモモ」

 

 

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寿恵子) 歩いて、観察して・・・。

 万太郎さんならきっとそうする。

 行こう。渋谷が、私の横倉山に

 なるまで。

 

**********

 

寿恵子) あの・・・

 それ何食べてるんですか?

葉月) これかい? ボーロだよ。

寿恵子) ボーロ?

葉月) 殿様が持ってきたんだよ。

 西洋の・・・ポルトガルの菓子

 なんだよね。

寿恵子) ポルトガル!?

 お殿様ってどなたですか?

葉月) やだね、鍋島のお殿様だよ。

とよ香) 明治になって、この辺は全部

 佐賀の鍋島様に払い下げになったろう?

葉月) 殿様がこの菓子が好きでね、

 佐賀から渋谷にいらっしゃった時に、

 職人も連れてきたって。

寿恵子) えっ、わざわざお殿様が、

 お菓子の職人を?

葉月) うん。

寿恵子) ねえさん!

女性) はい!

寿恵子) ボーロもお願いします。

女性) あいよ。

 

**********

 

寿恵子) いただきます。

 う~ん・・・おいしい! 何? これ。

 歯応えと、フワフワが一緒に来て、

 懐かしいような・・・。

葉月) ハハハハッ・・・!

 そんな真剣に菓子食べる人

 初めて見たよ。

寿恵子) いや・・・すみません。

 実家が菓子屋で。

とよ香) 菓子屋って、どこさ?

寿恵子) えっと実家は根津で、

 職人さんは柳橋の人だったん

 ですけど・・・。

葉月・とよ香) 柳橋!?

(笑い声)

とよ香) 本当に・・・何やってたん

 だろうね? あのころは。

葉月) 私たち昔いたのよ。

 これでも柳橋芸者だったの。

とよ香) あたしら2人ね、お姐さん

 の旦那にほれちゃってさ。

 競り合ってちょっかい出して・・・。

葉月) 2人して追い出されて。

寿恵子) ハハ・・・それで渋谷に?

葉月) そうそう。

寿恵子) ん?

 このお茶も、おいしいです!

女性) お茶は向こうの茶畑のですよ。

寿恵子) 向こうの茶畑・・・?

女性) 鍋島様の、松濤園です。

 鍋島様が移られる時に、狭山から

 お茶を持ってきてくださって。

寿恵子) そうなんですか・・・。

 このお茶と、ボーロ・・・知らなかっ

 たなんて、不覚でしたよ。

葉月) 「不覚」ってあんた・・・。

 ちょっと大げさ・・・。

(笑い声)

女性) 面白い人だね!

(笑い声)

 

**********

 

寿恵子) 何やってるんですか?

女性) 陸軍の、兵隊さんたちが

 始めたんだよ!

 バカみたいに元気だよね!

 アハハハハ・・・!

男性) はっけよい!

(騒ぐ声)

 

**********

 

11月。万太郎と虎鉄が、

東北の採集旅行から

帰ってきました。

 

**********

 

寿恵子) ねえ万太郎さん、

 今夜は、お疲れですか?

万太郎) フッ・・・

 わしはまだ寝とうない。

 なんせ、うう・・・

 2か月ぶりの寿恵ちゃんじゃ~。

寿恵子) ああ、よかった。

 じゃあ、商いの話ね。

万太郎) えっ?

寿恵子) 私の横倉山について、

 お話しさせてください!

万太郎) えっ・・・。

 

**********

 

(手書きの地図を広げる寿恵子)

万太郎) おお・・・。

 こ・・・これ、寿恵ちゃんが?

寿恵子) はい。

万太郎) はあ~・・・。

寿恵子) この、渋谷の1軒家、岩崎様

 のお知り合いが、120円で売りに出さ

 れていて、今、叔母様に押さえてい

 ただいてるの。

万太郎) はあ・・・。

 そんなに、田舎ながか?

寿恵子) 田舎です。

 でも、歩いて、観察して・・・私、

 この町が好きになりました。

 人と人とをつなぐお仕事を、

 この町で、私やってみたいんです。

 

**********

 

<渋谷>

万太郎) 初めましての春じゃのう。

 おんなじ春は二度とない。

虎鉄) うん。

 よし・・・じゃあ、掃除始めようか!

子供たち) は~い!

万太郎) そうじゃ・・・

 ここが寿恵ちゃんにとっての

 横倉山やったら、足りんもんがある。

虎鉄) え・・・何ですか?

万太郎) あ・・・まあ、寿恵ちゃんの

 大一番が終わってからじゃ。

虎鉄) はい。

 

**********

 

<2階の座敷>

寿恵子) 皆様、本日はお運び、

 ありがとう存じます。

(紋付きの羽織を着た寿恵子)

寿恵子) 弘法湯の、佐藤様も、お越

 しいただき、光栄でございます。

佐藤) こんな裏通りから、食事会の

 知らせをよこすなんざ・・・。

 お宅の顔を見に来ただけだよ。

(微笑み、一礼する寿恵子)

寿恵子) 皆様、お食事の前に、

 まずは、妄想のお話を。

佐藤) 妄想?

寿恵子) はい。この渋谷が、東京で

 一番にぎやかな町になるなど。

荒谷) ハハハハ・・・。

 おい、何言ってんだよ? おい。

 東京市内でもないんだぞ。

とよ香) フフフ・・・。

 これ以上落ちぶれようもないけどね。

 フフフ・・・。

寿恵子) ですから、妄想のお話です。

 この渋谷には、この町にしかない

 ものがたくさんございます。それを

 味わってもらえたら、わざわざ、人

 が訪れる町になるのではと。

佐藤) とっくにそうだろう?

 渋谷には・・・うちの弘法湯がある!

葉月) フッ・・・それしかないもんね!

寿恵子) では、金王八幡宮の例大祭

 に、町じゅうでみこしを出すのは?

佐藤) みこし?

寿恵子) 宮益坂も道玄坂も、町じゅう

 でみこしを出して、裏通り隅々まで

 練り歩くんです。

男性) けどそんなに担ぎ手がいるかね?

寿恵子) ですから、担ぎ手は誰が加わ

 ってもいいんです。弘法湯のお客様方

 も、大山参りの方々も、その日渋谷に

 いる人、みんなが担いでもいい。そんな

 みこしにするんです。

荒谷) 無理に決まってんだろうが!

葉月) いいじゃないの。妄想でしょ?

男性) だが八幡宮が何て言うか・・・。

とよ香) 旦那さん、聞くだけ聞いて

 みりゃいいじゃない。渋谷なんて

 気安さだけが取り柄じゃないの。

寿恵子) ええ。そこなんです。

 渋谷は、あぶれ者の吹きだまり。

 だからこそ、誰のことも受け入れられ

 る、懐の深い土地です。一夜限りの

 旅人も、陸軍の兵隊さんも、ほかの

 町で失敗した人も、この町でなら、

 やり直せる。この町はきっと、唯一

 無二の町になります。

 

(回想)

(帳面に書き留めた、寿恵子の文字、

 「渋谷に居る者、来ル者、皆笑フ」)

 

佐藤) 妄想か・・・。

男性) 宿泊のお客も、例大祭の日

 には殺到してな。

葉月) 帰り際、「来年も来る」って、

 言ってくれるかも!

とよ香) 旦那! どう?

 八幡様に掛け合ってみたら。

佐藤) こんなくだらん妄想を、

 八幡様に?

(寿恵子の目を見る佐藤)

佐藤) 掛け合うだけ、

 掛け合ってみるか。

寿恵子) ありがとう存じます。

佐藤) フフフ・・・ハハハハハ・・・。

 本当に、いきなり食事会の招待を

 よこしたと思えば、くだらん妄想話。

 お宅さん、何者だ?

寿恵子) 私、槙野寿恵子と申します。

 この度こちらで、待合茶屋を開きとう

 存じます。

葉月) 待合茶屋!?

佐藤) ほう・・・。

新たに) 本気かよ?

寿恵子) こちらが、

 おしながきにございます。

(品書きの中には、ボーロや、

 荒谷のおにぎりもある)

荒谷) おいおい・・・

 な、何だよ? これは。

寿恵子) 先ほど、おばあ様に

 お届いただきました。

荒谷) はあ!?

寿恵子) どれも、よその町には

 ない一品ぞろい。どうか皆様、

 本日よりは、私をこの町に加え

 ていただきとう存じます。

(頭を下げる寿恵子)

 

**********

 

(万太郎の肩にもたれる寿恵子)

万太郎) のう寿恵ちゃん、

 中庭じゃけんど・・・ここが横倉山

 やったら、足りんもんがある。

寿恵子) 足りんもん?

万太郎) 守り神。

寿恵子) あっ・・・。杉原神社の大杉?

万太郎) うん・・・まあ、あれは、

 さすがに大きすぎじゃけんど、

 この店を守るための木が

 あったら、えいと思う。

寿恵子) とってもいいと思います。

万太郎) うん。

 ああ・・・。

(中庭に出る万太郎)

万太郎) ほんなら、虎鉄君の、

 ご実家に頼んで、送ってもらおう。

寿恵子) 送ってもらうって、何の木を?

万太郎) 誰からも愛される木じゃ。

 寿恵ちゃんのような。

 

**********

 

<数か月後>

小林) 渋谷には、初めて来ましたよ。

相島) なじみの店もいいんですが、

 たまには、通のお人だけが知る、

 新たな店はどうかと。

小林) ああ・・・なかなか、味がある。

相島) こちらです。

小林) 「やまもも」・・・?

(中庭に、赤い実をつけた一本の木)

小林) 見たことのない木だ。

 これは、珍しいな。

相島) 東京で、この店にしかない

 木だそうですよ。

(ほんのりと灯る明かりの中に寿恵子)

寿恵子) いらっしゃいませ。

 ようこそお越しくださいました。

 

**********

 

ボーロ!! 実はつい最近、佐賀のお土産

としていただいて、食したばかり。知ってる

菓子が出てくるとうれしいね。渋谷で佐賀

のお菓子が出てくるとは。お殿様のしわざ

というのも興味深い。何ていうか・・・芸術

とか文化とか、お金を持っている人がお金

を使ってくれることって大事なんだなって。

贅沢なものを作る意義は・・・あるよなぁと。

 

渋谷は、あぶれ者の吹きだまり。
だからこそ、誰のことも受け入れられ
る、懐の深い土地です。一夜限りの
旅人も、陸軍の兵隊さんも、ほかの
町で失敗した人も、この町でなら、
やり直せる。この町はきっと、唯一
無二の町になります。

 

渋谷がねえ・・・。面白いよねえ。今もなお、

進化し続けている街、渋谷。変化を受け入

れられる、懐の深い土地だったってことか。

そしてその変化し続けるエネルギーが、若

者を引き付けるのかも。ホント・・・面白い。

 

 

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