「らんまん」第126回~第26週「スエコザサ」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

らんまん 第126回

第26週「スエコザサ」

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

寿恵子) あ~ここですね。

万太郎) ここ?

寿恵子) この土地、私が買いました。

万太郎) ええっ!?

寿恵子) フフッ・・・。あなたと、

 あなたの標本を守るために。

万太郎) 寿恵ちゃん・・・。

寿恵子) ねえ万ちゃん、

 思い描いてみて。まずは・・・

 家族みんなで住めるおうち。

 そして、大きな標本館。

 あとは、見渡す限り、広いお庭。

 園ちゃんの・・・ありとあらゆる

 草花が咲き誇る、植物の園(その)、

 ここに作るの。

万太郎) 植物園かえ?

寿恵子) 万ちゃん、

 何植えましょうか?

万太郎) うん・・・。

寿恵子) 春は絶景・・・

 サクラの花吹雪。

万太郎) 足元には、カタクリ・・・

 ニリンソウもかわいいのう。

寿恵子) 夏は?

万太郎) 夏は、ヒメアジサイ、

 ウバユリ、キツネノカミソリ。

寿恵子) 秋は、紅葉がきれいかな。

万太郎) ああ。秋は、イロハモミジ、

 キンモクセイ、それから、ノジギク。

寿恵子) 冬は、枯れない緑を。

万太郎) 冬は、ヒトツバヒイラギ、

 ワビスケ・・・。そして、新春には、

 ウメの花も。

寿恵子) それから、バイカオウレン。

 ヒメスミレも。

万太郎) すごいのう・・・寿恵ちゃん。

 ホンマに・・・すごい寿恵ちゃんじゃ。

(広くて豊かな空き地を眺める、

 笑顔の寿恵子)

寿恵子) あなたと出会ったからです。

 私も、こんな冒険、びっくりですよ。

 でも、あなたのそばにいて、一緒に

 駆け抜けたから、私も自分の力で、

 思いっきりやれたんです。

 万太郎さん、私・・・やり遂げました。

(寿恵子の笑顔を見つめる万太郎)

 

**********

 

昭和33年(1958)の夏、

私は、初めてそのお屋敷を

訪ねました。

 

(素朴な木戸の門に、

 年季の入った表札)

紀子) ここだ・・・。

(日傘を畳み、木戸を開ける)

 

**********

 

紀子) ごめんください。

(母屋に続く庭の左側に、

 木造の大きな建物)

(アルファベットで、

「MAKINO HERBARIUM」の看板)

 

槙野博士のお名前は

知っていました。

生涯で、1500もの学名を付けた、

世界でも高名な博士で、

皇居に参内し、陛下にも植物学を

ご進講なさったと、有名でしたから。

 

(小豆のような実をつけた、

 小さな植物)

紀子) 何だろう?

(開け放った縁側に、

 年配の婦人が現れる)

千鶴) あ・・・。

(笑顔でお辞儀をし合う)

 

**********

 

(居間に飾られた絵や、家族写真)

(どれもみんな笑っている)

千鶴) フッ・・・いい顔よね。

紀子) ええ。

千鶴) 熱かったでしょう?

 ご足労頂き、ありがとうございます。

紀子) 区役所の紹介で参りました、

 藤平紀子と申します。

千鶴) 槙野千鶴と申します。

紀子) 千鶴さん?

千鶴) あ・・・槙野の娘です。

 え~・・・これが、私。

紀子) ああまあ・・・かわいい。

千鶴) フフフ・・・。

 履歴書、拝見しますね。

紀子) はい。

千鶴) 以前は、蚕糸(さんし)

 試験場にいらしたのね。

紀子) はい。

千鶴) おカイコさんの試験場、

 いかがでした?

紀子) 楽しかったです。

 カイコやクワの品種をいろいろ

 育てたり、講習会を開いたり。

 まあ、私は雑用でしたが・・・。

千鶴) じゃあ、研究の場は、

 好きだった?

紀子) はい。

 私は何も分かりませんが、こう

 皆さんが打ち込む姿を見てい

 ると、何だかワクワクして。

千鶴) はあ・・・ありがとう。

 よく分かるわ。父の生前には、ここにも、 

 もう大勢お客様がいらして。誰か来たら

 すぐもう、あっという間に、植物の研究

 会になってしまうんです。父は、危篤に、

 なった時でさえ、うわごとで、「バイカオ

 ウレンは、咲いたか?」って。フフ・・・。

 よく、そこの縁側から出て、いつまでも、

 庭にいましたよ。

(日当たりのいい縁側越しに、

 庭を眺める2人)

千鶴) あなたにお願いしたいのは、

 父の、遺品整理の、手伝いなんです。

 

**********

 

<「MAKINO HERBARIUM」の建物>

(入り口に、2匹のカエルの置物)

紀子) わあ・・・。

(天井まで届く棚が、図書館のように

 ズラリと並んでいる)

千鶴) 植物の標本なんです。

紀子) どのくらいあるんですか?

千鶴) 父の、お弟子さんは、

 40万点はあるだろうって。

紀子) 40万点!

千鶴) フッ・・・。今度、この標本を、

 都立大学に収めることが決まった

 んです。ここにあるものは、大震災

 の前に集めたもの。あとは、震災後

 に改めて、集め直したものなんです。

 父は、一度の採集旅行で採ってき

 たものを、こうやって、一束にまとめ

 てまして・・・。

紀子) 「横倉山」。

千鶴) この表書きが、採集地。でも、

 大学に収める時には、この束を、

 全部バラバラにして、植物の学名

 ごとに、収蔵していくんですって。

 でも、この、束をバラバラにしてしま

 うと、いつ採集したか、採集地がど

 こか、分からなくなるでしょ。だから、

 ここから出す前に、この、新聞の表

 書きになってる日付と、採集地を、

 この、標本一点一点に、挟んでおい

 てほしいそうなの。

紀子) はあ・・・。

千鶴) それから、全国から、送られ

 てきたものも、多くって・・・。送って

 きてくださった方が、ちゃんと書い

 てくださっているのもあるんですが、

 受け取った父が、ただ、メモを残し

 ただけのものも、本当に多くて。

 槙野の標本か、そうでないものか、

 これも、区別しておかなきゃならな

 いそうなんです。

紀子) あ・・・でも、

 無理じゃないですか?

 博士が手書きでメモされていたら、

 筆跡が同じですし・・・。

千鶴) そうなのよ。

 まあ手がかりになりそうなのが、

 父の日記なんです。

紀子) 日記?

千鶴) まあといっても、

 簡単な覚え書きね。

 まあこれと照らし合わせれば、

 槙野の標本でないものは、

 分かるかもしれない。

紀子) え・・・。

 あ・・・私が、槙野博士自身が採集

 した標本を、判別するんですか?

千鶴) 私もやるわよ。ねっ。一緒に。

紀子) いや~・・・。

 え・・・博士は、どうしてこうちゃんと

 メモしておいてくださらなかったん

 ですか? 一点一点に、採集地と

 日付を、ちゃんとメモしておいてい

 ただけたら、こんなことには・・・。

千鶴) 余裕がなかったのかしらね。

 大震災があった時、父は、図鑑の原

 稿も、植物画も、失ってましたから。

紀子) あ・・・それで・・・。

千鶴) もう~本当に全く亡くなってか

 らも、お騒がせよね! これ・・・。

 あ・・・まあ・・・藤平さん、引き受けて

 くださるかしら?

 

**********

 

紀子) 申し訳ありませんが・・・

 私、ただ片づけのアルバイトだと

 思って応募したんです。

 こんな重大な仕事、とても・・・。

(HERBARIUMを出る紀子)

(風の音)

(門の手前で庭を振り返る)

(群生した笹が、風に揺れている)

 

**********

 

(標本に囲まれ、

 一人座っている千鶴)

紀子) あの・・・。

千鶴) あ・・・藤平さん。

紀子) 今、気付いたことが。

 この標本、守ってきたって

 ことですよね? 

 関東大震災・・・それから、空襲も。

 20年3月、東京大空襲・・・

 私17でした。覚えています。

 どんなに恐ろしかったか。

千鶴) うん・・・。

紀子) あの地獄の中、炎の中を、

 ご家族の皆さんが、これだけの量を、
 守り抜いてきたってことですよね?

千鶴) フッ・・・ええ。

 

(回想)

千鶴) お母ちゃん、お父ちゃん!

寿恵子) ねえ万ちゃん・・・! ください!

万太郎) 寿恵ちゃん!

寿恵子) ください!

男性) そこ聞こえんか?

 火がうつる、荷を捨てろ!

万太郎) これは残すもんじゃ!

 この先の世に、残すもんじゃ!

 

紀子) それを考えたら・・・

 私帰れません。

 私も戦争を生き抜きました。

 次の方に渡すお手伝い、

 私もしなくちゃ。

千鶴) ありがとう・・・。

 ありがとう!

 まあ、紀子さん!

(紀子の手を握る千鶴)

 

**********

 

いや~こう来たか~。ナレーションの宮崎

あおいがどこかで出てくるだろうとは思っ

ていたけれど・・・なるほどね~。これを思

いついた時、やった!と思っただろうなあ。

すべてがつながっている。つなげようとし

てきたのね。これから先の、未来にまで。

 

万太郎が残した、膨大な標本の整理・・・

気が遠くなりそうな作業だよね~。と思っ

たら、本当に大変だったみたいで。実際

に、全ての標本の整理が終わったのは、

何と、令和3年(2021)! つい最近じゃな

いの! いやいや、どんだけあったんだ。

すごいね。本当に生涯を植物に捧げて、

本気で挑めば、これだけのことができる

のね。本気の「好き」パワー、恐るべし!

 

 

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