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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201710/CK2017100402000114.html

コバルト、子どもが採掘 コンゴ劣悪環境 リチウムイオン電池で需要増 
2017年10月4日 朝刊
コバルト鉱石を選別するコンゴ(旧ザイール)の子どもたち=アムネスティ・インターナショナル日本提供
 世界的に電気自動車(EV)やスマートフォンの普及が進む中、バッテリー用リチウムイオン電池の材料となる鉱物「コバルト」の需要が高まっている。だが、世界最大の産地であるアフリカ中部のコンゴ(旧ザイール)では、劣悪な環境で子どもも採掘に動員されている。人権団体は同国や関係企業に、住民の生活を改善するよう訴えている。 (妹尾聡太)
 「鉱物を売ることは貧しい村の生命線。大人たちは『わが子が病気になっても治療できない。コバルトを買ってくれることが重要だ』と訴えていた」。二〇一五年に現地調査したNPO法人アジア太平洋資料センター(東京)の田中滋さんが言う。
 世界のコバルトの約半分(年間六万六千トン)が産出されるコンゴ。国連児童基金(ユニセフ)や非政府組織(NGO)のアムネスティ・インターナショナルによると、企業の大規模な採掘のほか、無認可の手掘りや鉱石の収集運搬に十数万人が従事している。うち約四万人は十八歳未満の子どもと推測される。現場は安全設備が乏しく、粉じんによる肺疾患や落盤事故なども報告されている。
 田中さんは「コバルトは貧村の現金収入になるため、かつては家業の農業と同じような感覚で子どもが採掘を手伝っていた。しかし、この二十年間ほどでリチウムイオン電池の需要が急増すると、採掘は産業化し、子どもは労働力の一部として動員されるようになった」とみている。
 NGOや欧米メディアは近年、無認可採掘のコバルトが安く買いたたかれ、世界中のスマホや車などに使われていると指摘。これを受けて米アップルや韓国サムスン電子、日本の電機メーカーは一六年以降、供給網の把握に努めている。アムネスティによると、コンゴ政府も今年八月、二五年までに子どもの手掘り採掘をなくす方針を示したという。
 しかし、フランス、英国、中国などは将来、ガソリン車の販売を禁じてEVを拡大する方針。コバルト不要のリチウムイオン電池もあるが、コバルトの価格は需要の高まりを見越して過去一年間で二倍に高騰している。現金を求めて危険な採掘をすることは、簡単になくなりそうにない。
 日本の自動車各社は紛争の資金源となる鉱物の使用や子どもの労働の禁止を掲げており、トヨタ自動車は「懸念があれば使用回避に取り組む」(広報)と説明。アムネスティ日本の担当者は「問題のある部品を排除するだけでは住民が仕事を失ってしまう。安全対策や教育、医療を支援して生活を向上させることも企業の責任のあり方ではないか」と企業側の積極的な対応を求めている。

 

 

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-09/PBKOTT6TTDS001
電池需要への懐疑派、コバルトとリチウムの上昇は近く過ぎ去ると予想
Luzi Ann Javier
2018年7月9日 9:57 JST
    「深刻な供給過剰」によりリチウム価格は下落へ-BofAメリル
    ティベリウスのエイブル氏は将来のテクノロジー巡る不透明感を指摘
電気自動車(EV)向け需要が高まるとの見方を背景に、コバルトとリチウムの価格が上昇しているが、一部の投資家は見通しについて冷ややかな姿勢を保っていると語る。
電池に利用されるこれらの金属は、供給が不足するとの懸念から価格が過去3年間に2倍以上に上昇したが、バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチはリチウム市場が「深刻な供給過剰」になると予想。米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、同社がEV製造に利用するコバルトの量は「ほとんどゼロ」に近づくとの見通しを示している。スバルとマツダは現時点で引き続き従来型自動車に重点を置いている。
資産運用会社ティベリウス・グループのクリストフ・エイブルCEOはインタビューで、「コバルトを巡る常軌を逸した状況は多くの点で修正されるだろう」と指摘。「将来テクノロジーがどのように応用され、実際にどの程度置き換えられるかについては、非常に不透明感が強い。リチウム使用のかなり少ない電池ができると予想される」と述べた。
マイケル・ウィドマー氏らBofAメリルリンチのアナリストによれば、2025年までにリチウム生産は81万5000トン増え、需要の増加幅である46万トンを上回る可能性がある。同行によれば、増産により炭酸リチウムの価格は1トン=1万ドルと、今年これまでのアジアでの平均価格の半値をわずかに上回る水準に下落しかねない。
コバルトについては、ウッド・マッケンジーによれば、今年は供給が需要を652トン上回り、来年には供給過剰が2万842トンに拡大する見込み。これにより、平均価格は19年に1トン=6万2502ドルと、今年の予想価格と比較して23%値下がりすると予想される。22年までに平均4万4585ドルになるとみられている。
原題:Battery-Skeptic Funds Wait Out Cobalt Rally Seen as Fleeting(抜粋)