撮影の合間の待ち時間、一人テニスの素振りをしている蓮のもとへキョーコが近づく。


「お疲れ様、最上さん、一緒に練習する?」


「お疲れ様です…。

 いえ、その……。」


蓮は素振りの手を止め、キョーコの方へと向き直る。


「どうかした?」


「いえ、えっと……。
  大したことじゃないんですが……。」


「いいよ?何でも言って?」


歯切れの悪いキョーコを覗き込む蓮。

一方キョーコは、こんな話をわざわざ蓮にするのはおかしいのでは…
と思いながらも反応を伺うようにゆっくりと話し始めた。


「その……、この間、村雨さんに…
  お食事に誘われまして……。」


その瞬間、蓮の額でピキッと音が弾ける。


「……うん?それで?

  行ったの??」


「いいい、行ってません!!

  お、お断り、しました…!」


キョーコは慌てて両手を左右に細かく振る。


(やっぱり怒るのね…!)


「そう。」


蓮はそれを聞いてニッコリと紳士スマイルを見せ、素振りに戻る。


(でも……、やっぱりおかしくない?
かっ、彼氏でもないのに……。
なんか束縛、されてるみたいで……///)


キョーコは村雨に言われてから自分なりに考え、
蓮がどういう意図で自分を束縛するような発言をしているのか、気になっていた…。


「あの……敦賀さん……?」


「何かな?」


(うっ!!何でまだ似非紳士スマイル!?)


「なっ、何でもありません……!」


結局気になっていたことも聞けず、
キョーコは何故か機嫌の悪そうな蓮のもとから離れることにした…。



一方、蓮はーーー


(くそっ!村雨のやつ…!

 やっぱり最上さんに興味持ったか…!)


力任せに素振りを続けていたのであったーーー。




⇒ Intertwined love (11) へ続く


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少し期間が空きましたが、連載再開です♪
今回は短めですが……
もう(11)もほぼ出来てはいるので、
明日続きをUPできると思います(*^^*)