「改めて出演者の皆さんには、
僕と敦賀くんからきちんと説明をさせて頂きたいので、
皆さんはこのままこの控え室でお待ちください。」
近衛監督にそう言われ、
控え室に残されたトラマファミリーたちは、
先程の衝撃で盛り上がった。
「ちょっと、見たー！？
マジびっくりしたんだけどー！！」
「確かに今思えば、背格好とか、
日本の俳優で言えば、敦賀さんしかいないよね…」
「全っっ然、気づかなかった！！」
「カインさんが、、、
敦賀さんだったなんてーーー！
私っ、敦賀さんの大ファンなんですぅっ！！」
「………愛華ちゃん……。」
「え？でもじゃあ待って……？
あの、妹さんはーーー？」
「そうだよね？
妹は何だったの？
あれも誰かが演技してたっていうことーーー？」
そして、当然の疑問へと行き着いた。
その時ーーー
「………あのさぁ、ちょっと言いにくいんだけど、、、」
「何？」
「……前に特殊メイク班から聞いたんだけどさぁ、
カインさん、ていうか敦賀さん？
撮影に３時間くらい遅刻してきたとき、
首筋にガッツリ歯形とキスマークを付けて来たことがあるってーーー」
「えぇ！？」
「それってヤバくない！？
スクープじゃん！？」
「…てか、相手、誰……？」
「………やっぱりあの妹やってた女の子とデキてた……
って考えるのが一番自然じゃない……？」
その時、ずっと黙って聞いていた村雨が突然立ち上がり、
その弾みで座っていたイスが、ガターーーン！！と
激しく倒れ、転がった…。
(あんっっの、変態ヤローーーッッ！！！
京子ちゃんを縛り付けておいて、
自分は何やってやがるんだよっっ！！！)
言葉に出来ない叫び声を、凄い形相と握り拳が表していた……。
その時ーーー
ガチャ
と、控え室の扉が開き、近衛監督が姿を現した。
「皆さん、お待たせ致しました。
改めまして、今まで騙すような真似をして、本当に申し訳なかった……。
カイン・ヒールとは、僕の作り出した架空の人物だ。
Ｂ・Ｊへの恐怖心を皆さんにより一層強く持ってもらうため、
あえて敦賀くんであることを伏せて、この映画を撮らせて頂きました。」
監督の言葉に続いて、
舞台挨拶と同じカインの衣装のままの蓮が、
控え室に入室し挨拶をする。
「皆さん、先程は驚かせてしまって、すみませんでした。
また、カイン・ヒールはかなり手の付けられない荒くれ者の設定で……、
度重なる遅刻や、村雨くんとの乱闘騒ぎ………、
また常々より態度の悪い振る舞いをして、
本当に申し訳ありませんでした。」
蓮は深々と頭を下げたーーー。
その様子を見た出演者、スタッフの誰からともなく、
パチ パチ……と拍手が鳴り始める。
次第にほぼ全員が拍手をし、それを見た近衛監督と蓮は、
二人で目を合わせて安堵のため息を洩らす。
「ここで、更に皆さんにご紹介したい方がいます！」
雰囲気を改め、近衛監督は明るく話し出す。
「恐らく勘づいている方もいるだろう…。
カイン・ヒールが敦賀くんだったと明かした今、
ずっと撮影に同行していた、
妹の雪花さんは、一体誰だったのかとーーー
どうぞ、入って下さい。」
もしかしたら、敦賀蓮のキスマーク相手かもしれないと噂していた出演者たちは、
雪花の登場に息を飲むーーー。
コツ、コツ……カッ、コン と、
ロングブーツを鳴らしながら入室したキョーコ。
ミューズに施してもらった薄めのメイクに、雪花ウィッグの様子から、
出演者たちの雰囲気は、ぱっと見でもーーー
誰………？
という様子だ。
キョーコは、雪花ウィッグを外し、
姿勢を正して挨拶をする。
「皆さん、カイン・ヒールの付き人として、
妹 雪花を演じさせて頂いておりました、
敦賀さんと同じ、LME所属の京子と申しますーーー。」
丁寧に深々と頭を下げるキョーコ。
それを見て、
「えええええぇぇぇぇ～～～～っっっ！！！？？？」
絶叫しながら腰を抜かしたのは、他でもない。
現在の敦賀蓮と京子の共演者である、
村雨であったーーー。
⇒ Intertwined love (18) へ続く
と、まぁ、カインばれは、私は映画公開最終日と踏んでるクチです♪
皆さんはどう思いますか？(*^^*)
この部分だけで、色んなパターンの妄想出来そうですよね・・( *´艸｀*)
それにしても、こういった色んなネタを回収していくと、
あとコミックス何巻行くんだろう…と思いませんか？
私は間違いなく50巻超えると思ってます・・(*￣ー￣)
いや、超えていいんです(笑)
もうどこまででも・・！！( *・ω・)ノ
あ、まだカインばれネタ続きます。。ww
