久々の社長開発(≧∇≦)

●甘さ濃厚ココア● の続編&裏話です♪



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●続:甘さ濃厚ココア●





会社の裏手にある小さな公園。
周りはビルばかりのオフィス街である地域性から、公園といっても子どもの姿は滅多に見られないその場所。

柔らかく暖かな陽射しに相反する冷たい風が吹くその公園のベンチに、貴島は缶のホットココアを片手に腰掛けていた。


「はぁ~~………………。」


貴島は飲みかけのココアの底をベンチに付けるように両手を投げ出し、天を仰いだ。
空に向かって白い息が昇る。

先日も蓮との濃厚な逢瀬はあったものの、相変わらずのすれ違いの日々に貴島は内心焦りを感じていた。


所詮男と男。

いつかどこかで終わりが来るという漠然とした予感……。


目を瞑り、再び空へ高く白い息が昇ったその時ーーー


ーーーコツン。


おでこに急に衝撃を感じ、貴島は驚いて目を見開くと、近すぎて焦点が合わない程の距離に、愛しいその眉目秀麗な顔を捉えた。


本来なら彼はまだ出張先のはずーーー


「っ…………!?」


「クスッ、どうして?って顔してる。」


柔らかな笑顔を携えて、蓮はベンチの前へと廻り貴島の隣へ座る。


「出張先との取引が思った以上に早く終わったから、予定を切り上げて帰ってきたんだーーー。」


ズボンのポケットに両手を入れたままふわりと笑い、未だ言葉の出ない貴島を覗き込むようにして説明をする蓮。


「ホワイトボードには外出予定が何も書いていなかったのに、休憩室にもどこにもいないから探したよ。

携帯も持って出てないだろう?」


少し困惑顔になった蓮の言葉に、はっとした貴島は、


「ごめん……。
そういえば、携帯も鞄に入れっぱなしだ……。

それに、まさかこんなに早く敦賀くんが帰ってくると思ってなくて……。」


貴島の答えに蓮はやれやれといった様子で前を見据える。


「……でも、今日は出張先から直帰予定のはずでしょ?
身体、辛くないの?」


「クスッ。俺がそんな柔(ヤワ)に見える?」


「いや、見えないけど……でも……。」


「まぁ、貴島くんのお蔭かな?

出発前夜にしっかりマッサージと整体までしてもらったお蔭で、身体が軽いよ。」


「あぁ…………///」


蓮の出張への出発前夜の濃厚な夜を思い出し、思わず赤面する貴島。


「さっ、いつまでもこんな所でサボってると、部長に叱られるよ?」


蓮は、貴島の右手からすっと飲みかけのココアを取り上げると、一口流し込んだ。


「っ!?甘っ!!」


思わず吹き出しそうになった蓮。
貴島は蓮の手から缶を取り返すと、


「これ、敦賀くんが置いてってくれたのと同じヤツだよ?

ホント、濃厚で甘いよね。

甘党の俺でも甘いと思うくらいにね?」


貴島はそのココアのように甘やかな笑顔で蓮に微笑んだ。





『甘さ濃厚ココア PoPiPi(ポーピーピー)』





* * * * * * * * * *





「敦賀くん、お疲れっ!」


「あぁ、お疲れ貴島くん。」


ロケ現場を離れようとしていた蓮を貴島が呼び止めた。


「ねーねー、敦賀くん。知ってる?

前回の『甘さ濃厚ココア』のネット評判!」


「……いや、特に何も……。」


嬉々として話す貴島に、小首を傾げる蓮。


「それがさぁっ、前回の俺たちのマッサージと整体のシーン…………


俺たちがえ○ちシてるように見えるんだってさ……!」


小声で蓮の耳許に手を当てて話す貴島のその内容に、蓮は思わず飛び上がった。


「はっ…………!?

なっっ…………!?///」


正直このシリーズはもう既に数え切れない程の本数を収録しているため、忙しい蓮は全ての出来上がりをチェックしている訳ではなかった。


「まぁ、アレじゃあそう見えても仕方ないって感じかな♪」


一体どんな編集したんだっ!?///と蓮は思った。

確かに整体のシーンなのに、どうしてわざわざ二人とも上半身を露出しなくてはいけないのか……と撮影時に疑問に思ったことも思い出したが、他の収録でも既に裸率が高過ぎて、もう気にも留めていなかった。


そして、蓮の深い深いため息が、寒空へと白く広がって行ったのであったーーー。




⇒ ●大人の甘さカフェモカ● へ続く

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ホント酷い仕打ちばかりでゴメンね、蓮サン♪

頑張れ!!蓮サン(笑)