家族や親せきが集まるお盆はからあげがよく売れる繫忙期です。そのお盆の時期に博多駅のマイング店を休業する決断をしました。今日12日から15日までお休みします。

 

 

↑本日休業のマイング店

 

蔓延するコロナ禍の中、マイングのファミリー(店員)が相次いで感染し、人繰りができず、やむなく店休することとしました。お盆期間の休業を容認してくれた家主(株式会社博多ステーションビル)に感謝したいと思います。お盆にからあげ購入を計画していたお客様にはご迷惑をかけます。

 

 

 

「お店を休むこと」に関して、とても寛容になったと感じます。

 

だれが?

「私自身」が!

 

なぜ?

お店を取り巻く環境が変化したから。

 

環境変化って?

 

飲食店の人手不足は深刻さを増しております。年々減り続ける労働人口に加え、飲食業は他業種と比較して恵まれない労働環境にあり、不人気職種となっております。当然、応募者も少なく離職も多く、全国の多くの店舗では店長が長時間労働や休日出勤をしながらシフトの穴を埋め、お店を開け続けているのが実態です。

 

さらには、国内の小売り飲食店を俯瞰しますと、「お店が減る時代」に突入しております。リアル店は今後、確実に減り続けます。人口減、ECのリアル浸食、デリバリー拡大、アフターコロナの廃業倒産、後継者不足など各種データがそれを裏付けています。

 

こうした我々の業種を取り巻く環境を冷静に受け入れれば、「絶対にお店は開け続けなけれなならない」の常識は捨てるべきだとの判断に至りました。

 

「まことに勝手ながらお休みさせていただきます」は、昭和の家族経営のお店ではよく見かけました。

 

が、企業化しコンプライアンス重視のチェーンストアでは「有り得ない」ことでした。私は研修会で、個人店と企業が運営する店舗の違いに関して、「まことに勝手ながら~~~」を決して言わないのが企業経営だ!と、以前は語っていました。

 

朝令暮改と言いますが、環境順応こそが持続可能な企業活動に底通すべき大原則です。つまり、チェーンストアであっても、お店は状況によっては「まことに勝手ながら」休業すべき!という考え方への転換です。

 

チェーンストアの成長戦略とは、お店を増やすことにありました。(あえて過去形) その大戦略が前述の環境変化により通用しなくなっています。もちろん、ミクロ(局地・局面)では、成長はあります。しかしながら、国全体からお店が減る流れに逆らい、お店を増やしていくのは、逆流を泳ぐ水泳と同じです。

 

コロナ禍は、いろんな価値観を変容させています。その一つが、「まことに勝手ながらお休みします」の復活だと思います。