誰の事も信じられなくなって。
太陽の日差しも、食事も受け付けなくなって。
対人恐怖症になって、部屋から出られなくなった時。
骨と皮の様になって、ただただ膝を抱えて怯えてた。
今の言葉で言えば、それは、引きこもり。
一番味方でいて欲しかった、一番、大丈夫だよと言って欲しかった人から、引きこもりなんかになってしまってと。
そう言われた。
それは心配からの言葉だったのは分かっていた、だけど。
好きでそうなっている訳じゃないのに。やっぱり誰も分かってくれないって。もう無理だと。
そうして這い上がる事のできない谷底にますます落ちて行った。
だからもし、貴方の周りに、籠っている誰かが居たなら。
出来るだけ待ってあげてほしい。
引きこもっているのではなく、ただただ自分が、それ以上傷つかない様に心を守っているだけだから。
頑張って、という言葉の代わりに、どうか、大丈夫だからね、と言ってあげてほしい。心の中でいい。伝わるから。
十分頑張ってるよ、と祈ってあげてほしい。伝わるから。
ありがとう、生きてくれていて、ありがとうって空に向かって言ってあげてほしい。
その言葉が、いつか、苦しみながら、命を振り絞りながら必死に生きている、あの人が見上げる星の光になって、その嗚咽を抱きしめてくれるから。
外に出て、誰かと接して、もし、もしも又傷ついたら、もう二度とやり直せない。二度と。
だから、そうなる前に命懸けで自分を守っているだけ。
それを、そんな風になってしまってと。
そう言われた時には、毎晩毎晩、一分一時間が途方もなく長く、天井に響く時計の秒針の音に気が狂いそうになりながら、呼吸すら上手くできず、途切れ途切れの浅い呼吸が精一杯で、待っても待っても夜が明けないのに、もう本当に、本当に、朝が迎えられなくなってしまうかもしれないと、とてつもなく怖かった。
でも、いつか、携帯の中で光る誰かのほんの一言から。
たまたま耳に入った歌詞から。
たまたま書店で見かけた本の一行から。
星の輝きから。
救われたりするから。
きっと大丈夫だから。
だから待ってあげてほしい。
いつか必ず、もう一度歩き出したくなって力を取り戻すから。
生きる、という力を。
その時まで待ってあげてほしい。
自分を守る事は自分を愛する事。
今、その人は必死に自分を愛するという事を、生きてる。
自分を守らざるをえなかった状況に、もし貴方自身がいるなら。
私は伝えたい。
貴方は負け犬なんかじゃない。
勇者です。
自分を丁寧に守る事を選んだ勇者。
生きる事を諦めなかった強い人。
だから、居てくれてありがとう。
周りの誰よりも貴方が貴方の一番の理解者でいてあげて下さい。
頑張りすぎたよね、ゆっくり休んでいいよ。って。
そう声がけしながらセルフハグしてあげて下さい。
貴方の事、待っている人が必ず居ます。
そして、本当は自分に見せてあげたかった本来の貴方の姿で生きる未来の景色が待っています。
焦らなくて大丈夫。
普通に深呼吸できる様になるまで私も何ヵ月もかかった。
食事の味が分かる様になるまでも沢山の年月が必要だった。
休む事も助走。
又歩き出せる日へのプロセスにしか過ぎない。
ゆっくり、ゆっくりで大丈夫。
そして、自分に沢山ありがとうを言ってあげて下さい。
自分を沢山赦して、大切にしてあげて下さい。
未来の貴方が、いつかの貴方を丸ごと抱きしめられる日が必ず来るから。