久しぶりに今の様子を聞かせてくださり、
在籍のまま長くお休みして申し訳ないと思われていること、でも1人では弾けない曲もあるので…と揺れる気持ちを書いてくださっていました。
本当に誠実な方なので
お休み中でご連絡くださることも、きっと心苦しく思われたことでしょう。
それでもお返事をくださり、本当に、ありがとうございます。
お返事にも書いたのですが、こんなときにいつも私がお伝えすることを、こちらにも書いてみたいと思います。
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私の教室の約半数近くの生徒さんが成人の方です。
20代~90代と年齢も幅広いので、それぞれご事情も体調も違います。
ご自身の忙しさや体調だけでなく、ご家族・親族のお世話もあって、やむなくお休み、それも長期のお休みをされる方もおられます。
復帰の目処が立たない場合、みなさん必ず「ピアノやめないといけないですね…」と心配されますが、
「そんなことはないです!いつでもご事情が許されたら帰ってきてください」とお答えしています。
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私もこれまでの人生で、2度ほどピアノを弾けなくなった時期がありました。
1度目は思春期の頃(教室から離れてしまいました…)。
その後復帰し、楽器店に就職させていただきましたが、
結婚、出産、子育て、引っ越し、義実家引っ越し…と同時に追突事故による体調不良に苦しんだ、20代後半~30代前半、
ほとんどピアノに触れない生活が、10年近く続いたと思います。
きっと、今の私を知ってくださっている方は想像もつかれないと思いますが
当時の私はピアノが目の前にありながら、蓋を開けることもできませんでした。
とにかく、鍵盤に触る、音を奏でる気持ちになれなかった。
一応の弾く技術と、弾きたい気持ちが心の奥にはあっても、
「心と体の状況と気持ちとが一致して音楽に向かわない限り、ピアノを弾くことは できない」
ということを、その時イヤというほど経験しました。
でも、やはり、ピアノが好き。
弾くのをやめても、ピアノを手放そうと思ったことは1度もありませんでした。
ピアノは、それだけ本当に
人を惹きつける楽器、ですよね^^
その後、転機が訪れ、6年前 あるきっかけで
ピアノを弾きたい!教室を開きたい!
という心の奥底の気持ちが爆発し、
自分を立て直す作業をし…半年後本当に教室を開くことができ。
周りの皆さんのお陰で次々にご縁に恵まれ、
今では毎日たくさんの皆さんとこうやってピアノをご一緒させていただいていますが、
あの頃の気持ち。
弾きたい、でも弾けない…でも、いつかは弾きたい!!
という葛藤、その気持ちは、今でもはっきりと覚えています。
だから…私にできることは、同じく
「今は弾けない、けどまた弾けるときが来たら弾きたい」
と思っておられる方の戻られる席を、
いつでもご用意して待っている、ということだと思っています。
お休みの間の在籍料、などをいただいてないのもそんな思いから。
また今月もお休みか…など、ネガティヴな感情を持たれず、弾ける時になられたら気軽に♪
教室に戻られるように。
次の月のスケジュールを立てる月末頃や、その方のご事情が整われるタイミングを見計らって声をおかけしています。
そして、私にとって生徒さん達の存在は
生徒と講師、という関係ではありますが
ピアノを愛する者同士の音楽の仲間であり、家族と同じ感じ。
教室みんながFamilyで、Homeでありたい…というのが私の願いです。
長い人生。いろいろなことがあります。
それはもう、どの方も、どんな年齢でも等しく。
数ヶ月、数年、もっと弾けなくても、
ピアノは待っていてくれます^^
そして私もいつでもここで、
教室で、皆さんとピアノが弾ける日を楽しみにお待ちしています。
そんな気持ちでいます。
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♡さん。
今はゆっくり休まれてくださいね。
♡さんが、今度はこの曲連弾しましょうと誘ってくださった曲、私も練習して!状況が整われるときまで、いつでもお待ちしていますね。