
1年の間で昼が最も短く、夜が最も長くなる日である「冬至(とうじ)」。
今年2014年の冬至は12月22日であり、今回の冬至は「山羊座の新月(2014年12月22日10時36分)」と同じ日に重なっています。
2014年12月22日に重なる冬至と新月。これは単なる偶然の組み合わせではなく、19年に1度訪れる「朔旦冬至(さくたんとうじ)」という特別な日になります。
▶ 朔旦冬至(さくたんとうじ)
陰暦11月朔日 (1日) が冬至にあたること。この日は、非常にめでたいとされ、朝廷では、宴を催し、公卿たちから賀表が奉られた。また恩赦を行い、田租を免じ、あるいは叙位を行うこともあった。(「ブリタニカ国際大百科事典」より)
旧暦では1ヶ月が29~30日なので、1年は約354日となりますが、これだと3年で1ヶ月ほど季節がずれてしまうことになるため、約3年に1度、1年が13ヶ月となるために必要な「閏月(うるうづき)」を挿入します。
今年2014年は、その閏月を挿入する年でしたが、今年は9月の後に“閏9月”が入るタイミングであったため、暦の上では旧暦9月13日が2回出現し、その結果、1ヶ月ほど前の11月5日には、2回目の十三夜である『ミラクルムーン』が171年ぶりに見られることになり、ニュースでも大きな話題ともなりました。

天下泰平:《今日は171年ぶりの“ミラクルムーン”が登場》
閏月は19年に7回入りますが、19年に1度だけ、閏月の後の冬至の日が旧暦11月1日となって新月と重なる日があり、この日が「朔旦冬至」と言われています。
この「19年サイクル」は《章》と称され、古い章から新しい章への切り替えとなる年を新しい章の最初の年という意味で「章首」と呼ばれ、1995年の冬至から始まった「19年サイクル」は、今年で7回目の最後の閏月を迎えて古い章が完結し、今月12月22日の冬至から新たな「19年サイクル」の新しい章が始まろうとしています。

太古の昔から、冬至は1年の始まりとされていました。
冬至は昼間が最も短い日であり、冬至を境にして、これから夏至に向けて陽が少しずつ長くなっていきます。
つまり、冬至は極限まで弱まった「太陽が復活すること」を意味します。
同様に29.5日周期で満ち欠けを繰り返す月のサイクルにおいて、冬至にあたるのが新月であり、新月は、これから満月に向かって満ちていく「月が復活すること」を意味します。
「朔」は新月の意味、また「旦」は朝や夜明け、太陽が昇ってくるときという意味であり、19年に1度だけ太陽の復活と月の復活が重なる「朔旦冬至」は、大昔より滅多に訪れることのない大変“おめでたい日”とされ、宮中などでも宴が催されていたといいます。

※台湾の聖地「日月潭」のご神事(2014年11月11日11時11分)
太陽(日)と月の「日月」の再出発となる2014年の冬至。そんな節目の直前である今年11月11日に、太陽と月の統合された聖地、台湾の「日月潭(にちげつたん)」に出向き、新生地球の誕生を祝うご神事が出来たことは非常に意味深いものであったのかもしれません。
まさに新しい紙芝居(章)の「はじまり、はじまり~」のダブルスタートの日であり、あらゆる面において、まったく新しいサイクルと新たな物語が12月22日から始まろうとしています。
今年の朔旦冬至からは、クニトコタチノミコトがさらに起動し、ニギハヤヒとセオリツヒメの封印が完全に解除されるとも言われています。
いずれにしても、あらゆる側面、サイクルからも新しい時代の流れが確実に始まっていますが、それに伴って大掃除による多少の社会的混乱も冬至以降は、より多くなってくるかもしれません。
ただ、何があっても上手も楽しみにながら乗り越えていくことが大切ですね。