前作からじつに27年ぶりのMAD MAX Fury road
 期待にはちきれんばかりで見に行ってきました
 予想をはるかに上回り、なにをどう言葉で賞賛してもしきれないほど

   

 オープニングから背景の説明なんて一切なしでいきなり物語の中に放り込まれます
 カーチェイス、砂嵐、カーチェイス、カーチェイス。。。。
 全編カーチェイスで、止まっている場面は全体でも10分程度では?
 車、人物、砂漠、空のコントラスト、すべてのカットでの構図が美しい
 西部劇の傑作、駅馬車、やベンハーに匹敵する名作なのは間違いなし

 イモータン・ジョーに水と資源を支配された近未来の世界。
 極限状態で優先されるのは種の保存と自身の生き残り
 弱者は強者の繁殖のために自身の役割を全うし、名誉の死によって、死した英雄たちが集うValhallaへ行くことを切望し命をなげうつ“ウォー・ボーイズ”
 英雄をValhalla連れていくはずの女戦士は裏切り逃走する。
 バンパイヤ伝説、さまよえるオランダ人などの西洋の神話の世界では、不死は罰。
 天国に行くことも、最後の審判を待つことも許されず生き続けなければならない。。

 ワグナーのオペラのようなエンターテインメントです
 イモータン・ジョー(= immortality不死身+ヴォータン:ヴァルハラ城の主)がワルキューレ=フィリオサに死を与えられたシーンでは、ベルリオーズのレクイエムが流れ救済されたことを暗示する。

 解き放ってください、私を、主よ、永遠の死から、
 あの震慄の日に:
 そのとき、天が動く、そして地も。
 ずっと、あなたが来て裁くその間、この世を火によって。

 音楽は、元クイーンで故ブライアン・メイが作り上げた世界をさらに拡張した狂気の世界
 ラストまで大迫力の画面、音楽で息もつかせずダッシュさせるような2時間
 見終わった後はぐったりと同時にうっとりとした感覚
 きっと脳内オピオイドが全開で分泌されていたに違いない。尿検査すれば陽性反応まちがいなしです。
   

 IMAX3Dで2回、座席が揺れたり霧を吹きつけられたりとアトラクションっぽい4Dで見てきました。
 あと何回、見に行くことでしょう。