正倉院には約9000の宝物がおさめられており、奈良時代・天平文化を今に伝えます。
 約1250年にわたって守られてきた宝物の一部が、毎年秋に開催される奈良国立博物館での正倉院展に出展されます。
 中国やペルシャなどの文化が色濃く残り“シルクロード”の終着点といわれる正倉院宝物。
今年は63点が展示されています
   

 背面全面に花文様があしらわれた「紫檀木画槽琵琶したんもくがそうのびわ」や僧侶が用いる仏具、“如意”、“愁尾”「玳瑁竹形如意たいまいのたけがたにょい」はウミガメの甲羅製だが、黒い斑点を生かし、竹で作られたように仕上げた品。「柿柄麈尾かきえのしゅび」などは後の世の茶道具を思わせる様子。
   

 螺鈿細工を施した鏡、七夕に子女の手芸・裁縫の上達を祈願する乞巧奠(きこうでん)に使われた針と糸束など当時の文化がしのばれる宝物
 地方の米の収穫高、工事の進行状況や遅れた言い訳などを記した古文書など、興味は尽きない宝物の数々

 内覧会でゆっくりとみることができ、いい時間を過ごしました。