東京から3時間ちょっとで行ける温泉でありながら、あまりにも有名で行ったことがなかった草津温泉
 前日の雪が残る冬の初めに行ってきました。

 草津温泉の泉質は表示によると、

 泉質:pH1.55 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(酸性低張性高温泉)※湯畑源泉
   
   

 これはまさに硫酸のプール。殺菌はしていないとの表示がありますが、微生物・細菌は生きていけない環境。
 傷や感染症があると、低張で強酸の硫酸が溶けた高温のお湯が角質層に浸透して、たちどころに殺菌してしまう。。。
 感染症の知識も抗生物質がなかった昔は、些細な傷からの感染症の慢性化し皮膚の引き攣れ、色素沈着、いわゆるシミや痘痕が頻発していたこ。
 これらが予防出来て“美肌効果”があると思われたのでしょう。
 健康な肌にとっては、刺激が強く炎症が起こり、水分があっという間に飛んでいき乾燥してしまうので、効果より害が大きいので注意が必要です。

 草津独特の46度という高温で短時間入浴する時間湯という過激な入浴法があります。
 42℃を超える温度は、生きていくために必要ないろんな酵素が壊れ始めます。
 これを防ぐために熱刺激タンパク質(ヒートショックプロテイン)が作られて、酵素が来られないように防御します。39℃→42℃→45℃→46℃という入浴法だと、防御態勢を整えて、同時に身体に生命の危機を感じさせ交感神経を活性化させ、戦闘モードにして気力がみなぎる感覚が引き出されます。
 戦闘モードでは痛みを感じないように鎮痛物質も分布するので、神経痛や関節痛も一時的にマヒしてしまいます。

 御座之湯、大滝の湯、西の河原露天風呂の3つが廻れる3湯めぐり手形を買って、廻ってみました。
それぞれ個性があって楽しめますが、10分以上は入らないようにとの注意書きは守った方がよさそうです。
   

 西洋医学の知識がなかったころ、温泉の効能は経験的に喧伝されてきましたが、現代の知識で再整理して利用しないと危険でさえあると思った温泉でした。