子猫・・・
よっぽどお腹が空いてたんだろうな。
水を入れた容器を持ちながら
ミヌくんの傍まで行こうとしたら
そんな俺の周りでみゃ~みゃ~子猫が
鳴きながら行く手を阻んでいる。
足に絡まれ歩く度に同じように歩き
立ち止まれば同じように止まるから
「うわぁ!ちょっ、、おい、急に止まるな!
踏み潰しちまうぞ!」
つい大声で仔猫に言ってしまう。
器に入った水も揺れてるし…このままだと床がびしょ濡れだ。
そんな仔猫と俺とのやり取りを見ながら
「クスッ…(笑)」
小さく聞こえたんだ…ミヌくんの笑い声が。
俺たちのやり取りを見ながら
優しく笑っていた。
「ん?俺、なんか面白い事したかな?」
「クククッ(笑) ごめんなさい(笑)
ユノさんと仔猫の話してる姿が微笑ましくてつい…笑ってました(笑)」
「んん~~、ま、仕方ないか(笑)俺だってこんな姿、知り合いに見られたら大笑いされるだけだろうしな(笑)」
「あ、僕そんなつもりで言ったんじゃ…」
「おいおいそんな困った顔しなくていいから、ちゃんとわぁーかってるって(笑)って、、、
ん?痛っ!」
《 みゃ~~ 》
ズボンの上からお腹が空いてて訴えてるのか
相手をして欲しいのか…
おい…よじ登ろうとしてるよ…
仔猫なのに爪が足の脛に刺さって痛い。
「痛ぇぇぇッ!分かった!
お前もかまって欲しかったのか?ん?」
《みゃ~~》
「クスッ(笑)たぶん僕と同じで、お腹が空いてると思います(笑)」
ミヌくん…困ったような眉で、また笑ってる。
そうだった、腹が減ってたんだった…
サンドイッチ以外か
何作ろう…
ん~~手っ取り早く、パスタにするか。
**** つづく ****