3083.【らんな劇場】慍掟の踉返Ep 〜ヤサシイ、祖母〜 | 魔道士らんなのトーラムまいご日記

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おはよん(*゚▽゚*)/なぁー
らんです!



さてさて今日は
【らんな劇場】
慍掟の踉返〜Epilogue〜をお届けしまーす。今日でアメリアの過去編は終わり!

はじめから見る人はこちら↓

【あらすじ】
幼い頃から暗殺者として育てられたアメリア。組織に命じられるまま暗躍していたがある暗殺に失敗してしまい、逆に狙われる立場に……。
絶体絶命のピンチを脱したボロボロのアメリアはどうなったのでしょうか。


慍掟の踉返最終話。
それではどうぞ〜♬



クシュクシュ……
気持ちの良いシーツの肌ざわりとソレが立てる音。今までの生活ではシゴト場でしか味わったことがない。
しかしそれは暗殺のシゴトが終わるまでの通過点に過ぎず、気が張ってそれを楽しむどころではなかったもんね。


アメリアは軽く寝返りを打ち…
アメリア『痛っ……』
……うん、まだあちこちが痛い。

そういえば………ヴィフダインにボロボロにされたんだった。
アメリアは身体をおこし、痛みに顔を歪める。

そんな体中には至るところに包帯が巻かれ……きれいに、ていねいに手当されていた。
グレイス『おや……起きたかい?』

アメリア『おばぁ様…』

グレイス『無理するんじゃないよ。もう大丈夫だ。ゆっくりおやすみ。
それにしてもアイツに酷くやられたもんだ…。可哀想にねぇ……

あ、心配しなくてもアイツにはお前の3倍多く殴ってやったから(o^-')b♬』

にいぃぃっっと大きく歯を見せて笑うのは海賊時代の名残か……
 

でも…この笑顔を見るとなぜか安心する。
 
その豪快な笑顔のあとに続く、グレイスのこの言葉だけは遠慮気味に…。
そう……伺うように呟いた。

グレイス『……もし……
行くとこがなければ……ここにいればいい。』 
そっぽを向いてつぶやくグレイス。


初めてきちんと見る祖母はとても優しかった。

最後まできつく当たってきていた亡き両親。
そんな両親にだってかけられたことのない、優しい言葉をグレイスはかけてくれる。

自分の気持ちになってくれて、そして自分に寄り添ってくれている。
アメリアの人生の中で他人を思い遣る……そんな言葉なんか今まで聞いたこともない。


(海賊って……実はいい人なのかもしれない)


ボロボロになったアメリアは……ゆっくり…。
お言葉に甘えて休養した。



おばあ様は優しかった。
さらに医術にも覚えがあるようで、せっせと包帯を替え、添え木を直し……

その手際の良さに見とれているアメリアに、グレイスは、そっとその疑問に答えるように話してくれた。

グレイス『最初は船医としてあの海賊団に入ったのさ。それはまぁ狭い船の上だからねぇ…男どもがドンドン寄ってくる。

まぁ……
もともと鍛えてたのもあったから【全員】ボッコボコの返り討ちにしてやったのも………
いいおもいでだねぇ……(〃∇〃)ポッ』

頬を赤らめながら言う話か……それ……

グレイス『アタシに逆らう奴を片っ端から締め上げてたら……あっという間に船長と呼ばれてたのさ』

アメリア『へえええぇぇえ(ㆁωㆁ*)』


グレイス『すごいだろう?それでさぁ……』
グレイスはアメリアに海賊時代の冒険譚をたくさん聞かせた。

幼少の頃からアサシンとして生きてきたアメリアにとっては初めての『物語』の読み聞かせであり、世界との接点。
・船を丸呑みにできるくらいの魚……
・この世のものとも思えないウマいフルーツ
・敵の海賊との激しい闘い……

アメリア『それで?それで?!』
アメリアは毎日夢中になってグレイスの冒険譚を聞いていた。
グレイス『この前上陸した島には、こんなに大きなトカゲがいてなぁ……』

アメリアは目をキラキラさせながらグレイスの話を毎日夢中になって聞いていた。


他のある日には、、、
アメリア『おばあ様、前に聞いた『鬼か悪魔のような辻斬り』のお話を聞かせて!』 

グレイス『そうかいそうかい、あれはね……』
グレイスは何度もしているお話を、毎回初めて話す時のように話してくれる。時には演技をしたり身振り手振りをしたり……。 

それがもう可笑しくて……(*´艸`*)

その冒険譚を毎日ベッドで聞きながら………
アメリアはどんどん快方に向かっていった。
アメリアは遠い地のご主人様を思い浮かべながら……ココロの中で声を届けた。


アメリア『ご主人様?

アメリアは…思ったより早く帰れそうです。』



2ヵ月後

アメリアの体はすっかり元通り!

飛び跳ねても、
ナイフを振るってもどこも痛くないっ!

グレイス『良くなったじゃないかアメリア。』

アメリア『ありがとうございます、おばあ様』

うんうん。

喜ぶアメリアに大きく頷き、目を細めて微笑む元海賊グレイス・マリー。こうなるともう孫を見るただの初老の優しい女性。

海賊への偏見がすっかりなくなったアメリアは毎日を楽しく過ごせていた。

グレイスがふいに真顔になった。

グレイス『……そこでだ。』
アメリア『え』


グレイス『アタシは知っての通り海賊だ。

人に生命を助けられる事があれば【失っていたはずのその生命】は、恩人に捧げるのが掟。』

アメリア『えぇぇえΣ(゚ロ゚」)」』

グレイス『それが肉親であろうと…だ』



アメリア『それでは……また…………コロ?』

アメリアはもう人をコロすことに抵抗ができてしまった。もう昔みたいに無感情に殺める事などできない……


アメリア『わたし……わたし……っ』

グレイス『わかってるさ……
かわいい孫にコロシなどさせないさ。』

アメリア『……っ!?』
アメリアは嬉しくて涙ぐんだが、次の言葉でスッと涙が止まる。

グレイス『そうさな……21億……
いや…、お前はアタシの可愛い孫だし……  
10億スピナで手を打とう 

……優しいだろおばぁちゃんは』



アメリア『工エエェェ(´д`)ェェエエ工』
アメリアは露骨にイヤな顔をする。


グレイス『アタシは元は海賊だぞ?
しっかり掟は果たさにゃならん。

そうだな……好きなメイドでもして稼げ。
……足りなきゃいい仕事を紹介してやる。』

え……
アメリア『(゚A゚;)ゴクリ……それは……?』

グレイス『モンスター退治だ。簡単だろ?
たまに舞い込んでくるからよろしくな。
アタシはもう歳だしねぇ……(〃∇〃)

そうそう……』

そう言うと部屋の戸棚から何やら紙を取り出しアメリアにピッと手渡した。
グレイス『ほら最初はシビラレースだ、
行っといで! 
頑張ってたくさんクリスタ出して……
10億スピナ稼ぐんだぞぉ!』

アメリア『ふえええええっ!
やっぱり……
海賊🏴‍☠きら〜い٩(๑òωó๑)۶』

アメリアの悲痛な声が秋晴れの空にこだました。

アメリア『ご主人様………
やっぱり………アメリアは
もう少し帰るのが遅くなると思います……。』



  エンディング


おしまい!
見てくださって(ㅅ´ ˘ `)♡ありがとでした♬

はい!
アメリアの過去編、完結しましたっ!

そのあとのアメリアはというと、その体術と暗殺術を活かしモンスター退治をすることになりました。
逃げようとしてもこの怖い祖母が追っかけて来ると思うと……(ó﹏ò。)

普段はメイドをして日銭を稼ぎ、依頼があるとモンスターを退治して祖母への借金を返し続けています。

もともと………グレイスもアメリアをそばにずっと置いておきたかったのかも知れませんね。

本当のところは?

それはグレイス・マリーに直接聞いてみてください。どうなっても知りませんけどね(o^-')b♬



さて。今回のタイトルは慍掟の踉返。
元になる四字熟語は……?
雲蒸竜変うんじょうりょうへんでした。
英雄や豪傑などのすぐれた人物が、時運に乗じて出現し活躍すること。雲がわき起こり竜りゅうが勢いを増して、変幻自在に活動する意から。
この意味からはグレイス・マリー。

そして、今回の漢字の意味としては…
慍…うらみ
掟…おきて
踉…よろめく
返…かえる
掟を恨むアメリアが元いた場所によろめきながら帰る様子を表現してみました。

なかなかぴったりだったでしょ(o^-')b♬

そして今回が、先日お伝えした『まいご日記のプロジェクトチーム』が発足した第一回作品ということになりました♬

まぁ…今回の結末は、わたししか知らなかったんだけどね(*´艸`*)

上のエンディングテーマにスタッフロールがあるので、『誰のパラなんだろう』とか『このマイルームは誰なんだろう』とかが出てくるので見てみてみてね(o^-')b♬


でわでわ……

次回作もがんばるので、また見に来てくださいね(o^-')b♬

今日も元気に
行ってらっしゃーい♬

またねっ♪(゚▽^*)ノ⌒☆