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※以下ネタばれ注意




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〔CCG〕のエース、
”死神の鎌”を携えて24区へー!!


(什造)【ーシーノハーラさん】
【……】
【ー花…ですか】


トーカ達の行く先に待ち構えていたのは、
什造率いる、CCGの捜査官、S3鈴屋班。
肩にクインケを受けてしまったトーカは、その足を留まらせます。

(ヒナミ)お姉ちゃんッ!!
(ト-カ)ッ……
ーあ

「極秘任務」である。

局長・旧多は一部の部隊ー
S3とオッガイを連れ

此度の「極秘任務」=「黒山羊掃討戦」を決行した。

…現在
瓜江・黒磐が総議長室にて旧多を詰問したー
ーその”6時間後”である

計画の立案者は一切の動揺も見せず
定刻どおり颯爽とあらわれ、
その相貌に至っては襲撃などなかったのごとく
つやつやのたまご肌であった

瓜江達との激戦から逃れ、
トーカ達の前に姿を表していた旧多。
上からトーカ達を見下ろし、手を天に掲げると、
その振り下ろした合図とともに、0番隊が一斉に喰種の下へと駆け出していきました。

(旧多)……
なんの誤算もなくなんの妨害もなく
つつがなくこれが済めばー

僕は””勝つ””!!!!!
sokokarasakinokotohasiranai  kokoderyuwo

0番隊ー
よろしくお願いしまーす!!
……ーッッ!!引いて!!
S3鈴屋班は「0番隊を拡大したもの」
と言っていいほどに成長していた

個々の戦力でみれば0番隊に劣るが、
S3鈴屋班にはとにかく”総力”があった

常人離れした有馬貴将の率いる部隊は
どこか人を寄せ付けない雰囲気があり
必然的に少数精鋭にならざるを得なかった

一方、鈴屋什造は”白い死神”同様、
異次元の実力をもつ捜査官であったが、
より「ポップ」であった

かつての問題児が
師めある特等捜査官の重手により更生し、
わかき英雄として勇進してゆくさまは
実にわかりやすくフォロワーを獲得した

無論、
鈴屋班相手に対抗できる程の戦力はここにはない。


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一方その頃、
ただ確実に歩みを進めていた黒山羊、食糧班。
カネキは感じていた『嫌な感覚』について、悶々と考えていました。

(月山)”虫の報せ”…  …というヤツかな
カネキくんのかんじた”嫌な感覚”とは
しかし遠征は始まったばかり

歩みが順調なとき
ふと足元に不安を覚えることは
だれにでも起こり得ることさ

月山は不安がっているカネキを諭すように話し、
カネキの話の相手をしています。

(カネキ)「4月23日」が気になるんです
「処刑セレモニー」かい?
…ええ

僕はそこがひとつの”決断の区切り”だと思った
その日に”乗じる”か”回避”するか…
それこそが重要な選択だと思った

そして今回は”回避”をえらんだ

その選択を僕は…ただしいと信じています
だいじなものをまもるために選んだ事だから

…おかげでこうして次の行動にうつれた
…安心して……そうー

”安心してしまっている”

これは
”選択による甘え”かもしれない

『選択による甘え』。
月山は不思議そうに首をかしげ、カネキに聞き返します。

”選択による甘え”?…
はいつまり…

4月23日に”〔CCG〕を襲撃しない”
”罠を警戒してあえてうごかない”

そうすることで”4月23日”まで
アクシデントを回避できるという”なぞの安心感”

ある大きな出来事にたいしての選択を終えれば、
その日まで”なにも起こらないんじゃないか”という
こころのゆるみです

カネキは立ち止まり、
自分のその考えについて思考をめぐらし始めました。

相手が動いてこない、と…ー
だれが言える……?

こういうとき旧多なら…
カネキくん
…引き返すというのかい?…

カネキの突然の発言に、複雑な表情でカネキを見つめる月山。
カネキは顔を上げ、月山に振り向くと、はっきりと明言します。

それはありません

飢え死にも困りますから…
…でしょう?
Exactly
……みなも安心するよ


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カネキの虫の知らせもいざ知れず、
黒山羊アジトでは、オッガイとナキ達の攻防戦が繰り広げられていました。

〈24区・黒山羊アジト〉
黒山羊(待機者)
…戦闘能力のないものは、オッガイらに無残に殺されている。
ナキ・白スーツ  ミザ・刃(護衛班)
…居住区にいる「待機者」たちを守り、オッガイらと戦っている。

(ナキ)オラッオラァ!!!

すげえ時代だぜアニキ
にんげんがグールみてーになっちまうんだから

暴れ狂うオッガイ達に、圧されつつある白スーツ達。
ナキを先頭に向かっていくものの、途中、承正が腕をオッガイに食いちぎられてしまいます。

(承正)ぬお!!はぁ…はぁ…!!
(ホオグロ)承正!!
すまねえ…腕をもってかれた…!!
承正……!!!

チ………クショオオオオ!!!!!
ホオグロ!!!

オラアアアアッッ!!!!
承正の腕返せボケがああああ!!!!!

食いちぎられた承正の腕を食すオッガイを見て、
怒りに任せて一人駆け出してしまったホオグロ。
しかし、その威勢も虚しく、オッガイ達の集中攻撃を受けてしまい、地面に倒れ込んでしまいます。

ぐ…は…
うーうるァアアア!!!!!
!!!ぐが!!!

涎を垂らし、笑い声をあげながら、ホオグロに迫り来るオッガイ。
諦めかけていたホオグロの下にナキが現れ、オッガイ達を蹴散らしていきます。

!!
ホオグロ!!!!バカヤロウ
頭に血ィのぼらせやがって…
アニキ…ごめん…
泣き虫野郎  膝上げろ
スーツに泥がつく

あとは…俺がやる!!

そういって、一人、オッガイの群れへと駆け出していくナキ。
オッガイを蹴散らし、息をあげるナキの下に、ミザが現れます。

(ミザ)ナキ!!!
どーだババア  みんな行ったか
ああっ…しっかり逃がしたぞ全員!!

へっ…そりゃよかった
よえー奴がやられんのは気分わりーからな

…っし
もーちっと時間かせぐぞ!!ミザ!!!

ナキは休むことなく立ち上がり、
全く怯むことなくオッガイ達へと向かっていくのでした。

ー…みてくれアニキ

スーツに飛び散った  敵の血

これが俺にとっての”誇り”だ
「スーツが白いのは血の赤がよくみえるように」
だから戦った

サイコーにイカれた兄貴を
サイコーに悦ばせたくて

アオギリにいこーがヤギにやろーが最前で戦い続けた

さいごには…
すこしことばもおぼえられて…

…うん楽しかったな
もっとことばをしってたらアニキとたくさんはなせたのに
とかかんがえてる

鈴屋班、半井、御影を前にして、右肩を負傷してしまうナキ。
右肩を押さえ、その手のひらを濡らす血を見て、ニヤリと笑うナキは、
その手で自らの髪の毛をたくしあげます。

おれは…
生きるのがいい事だけとはおもわねえ
死んだらアニキに会えるってほんきで思ってる

赫子が…
アニキィ!!!!!
ナキ…

だから怖くねえ
死んでも不幸じゃねえんだ  すげえだろ

承正…ホオグロ…
しばらく会えねえな
負けるのは泣くほどくやしいけど
でもよ  アニキ  おれ…

ぜんぜんかなしくねえんだ。

ーアニキ  ヤモリのアニキ  はやく会いたいよ
よかった  アニキのおかげでぜんぜんこわくねえ
感謝しかねえ  ありがとう

…たくさん話したい  なに話そうどこから話そう 
 おれ馬鹿だから  しりめつれつになるかも
…でもさじかんはたっぷりあるから
ゆっくり聞いてくれよな

へへっ…アニキうれしいなあうれしい
やべえわくわくしてきた  ヤモリのアニキ

あにき

あにき

あにき


純白の誇り、貫いてー…


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ネタばれ終わります
閲覧ありがとうございました


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※以下感想








カネキケンの思考についていけないんですけど、
完全に脳内お花畑ポンコツくんじゃん…お前は誰だ……。

österreich『無能』か?


『4月23日』を回避すると”自分”で選択して、
”自分”で勝手に選択は終えたと認識して、
大丈夫だろうという、謎すぎる”自己”肯定感。
今のカネキケンに魅力感じる読者いるんですか?気になります。


既に地上が壊滅状態ということに加えて、
残された喰種が飢え死にしないために、
未だ分からぬ未開拓の地を進むから、
戦闘力の高いメンバーを食糧班に選ぶのはわかるんですけど、

あまりにも黒山羊側が絶望的状況すぎて、
CCGを見くびってた感、半端ないですね〜。
まぁ、カネキさんの”こころのゆるみ”が招いた結果なんだろうけど(;-;)


普通に見たら、
四方さん、白スーツ、刃、0番隊
って強靭なメンバーのはずなんだけれど、
散らばりすぎているというのと、それぞれが不利な相手に直面してしまっているから、
如何せん話の展開的にも、グダグダになってしまってる気がします。

しかも、個人的にはなんですけど、
今回の戦闘において、どこも深く彫らないといけない人物同士が多いというか、

*平子  VS  宇井
*トーカ  VS  什造

この二組は、特に重要だと思うし、
言えば、今回のナキだってあてはまるんですけど、
曖昧にしてしまったら、面白みがなくなるような絡みばっかりなんですよね。

更には、
スケアクロウ=ヒデ?の存在と、
四方さえも凌駕するトーカに迫る六月の存在。
それと、旧多のいう『竜』の存在。

黒山羊掃討編、まだまだ序盤でしょうけど、
いっぱい詰め込みすぎて大丈夫?感すごいですね…。
”軽く”済ませていいような人物同士の絡みじゃないし、
法寺タタラの二の舞だけは勘弁してくれ、という思いしかないです。

流島コクリア編でも、
相当に散りばめて、曖昧な部分もあったのに、
どうなっちゃうの〜〜?!って感じですかね。


それに、
入見さんと魔猿も襲われてるのか連絡係として機能してないっぽいし、
アヤトも結局まだ深部にいるのか、わかっていないし、

なによりカネキさんが『戻らない』って言ってるから、絶望的状況は変わらない…。

カネキさんな〜…
喰種のためを思って食糧探すのはいい事ですけど、
いざ戻ってきて、みんな死んでる…!?じゃ意味無いのでは?
さすがに笑っちゃうよ。既に亡くなってる喰種いるし。


そして今回は”回避”をえらんだ

その選択を僕は…ただしいと信じています
だいじなものをまもるために選んだ事だから

って、カネキさんは言ってるけど、
今回は『もどらない』=『ただしい』って選択をしたわけで。


前にアヤトに詰め寄られた時(113話)、

そいつら全部今の感情で動いて台無しにする気か!?
だとしたらテメエは  マジでハンパ野郎だぜ…

切り捨てていくのもお前の仕事だろーが!!
それが大事なもんであってもお前は選ばなきゃいけねんだよ!!

で、カネキさんは亜門さんを切り捨てる”選択”をして、
結果的にそれは『正しい』選択だったんですけど、
この時のカネキさんは最初、亜門を切り捨てるのは『ただしい』と思ってなかったと思うんですよね。

でも、アヤトに諭されて、
苦渋の決断で滝澤とクロに亜門を任せた。
『選ぶ権利は、カネキにはある』と言われてまで、
””自分がただしくないと思っていた”選択”を、選んだ。

でもそれは、”『正しい』結果”だったんですよ。


カネキさんは、
このアヤトとの一件があるまで、
ずっと周りを傷つけたくないと思いつつも、自分の気持ちを優先、自分が”正しい”と思った選択肢で行動してたから、
ヤモリに拷問されたり、有馬さんにやられたり、散々な目に合ってきたと思うんですね。

でも、アヤトの言葉で気付かされて、
113話で初めて『自分が思う正しくない選択肢』を選んでるんですよ。
それで、ある点で悲劇を回避した。


すこし飛躍した考えになってしまうのですが、

カネキさん自身が『ただしい』と思った選択、
正直あまりいい予感がしないんですよね……(笑)


結局、既に今の段階で、
その『ただしいと思った選択』が、こころのゆるみを産み、
黒山羊の本当の状況に気づけていないという、結果を招いてしまっているんですけどね。
うーん辛い!


カネキケン、
その絶望顔を拝ませてくれるのは、いつになるのかな?楽しみだなァ〜!!!^^*



それと、ナキ。
102話を読み返すと、ヴッ!!と思うものがありますね。
白スーツに込められたナキの想い…、ナキここで退場しちゃうのかな。

おい、カネキケンは
白スーツのために戦えたのかよ、なぁ!(;-;) 

初登場、ナキはお馬鹿さんキャラだったけど、
:reで登場してきてから、承正ホオグロ、ミザとの絡みとか、
ちゃんと頭領らしいことしてた(たぶん)し、
本当にヤモリに一途で、ブレない人物だなと思ってて、
特に102話はカネキとナキの対立について思うこといろいろ感想に書いてましたし…。

俺も白スーツのシュリョーだ
あの世で兄貴に誇れる最後がいい!

って言っていたことを踏まえて、
ナキ退場となると、ちょっとショック大きいですね(;-;)
次回からの展開に期待です。



最後にトーカちゃと什造。
トーカちゃの見舞い相手、篠原さんだったということになるのか…!?

トーカちゃに気づいた様子の什造ですけど、
実際に絡みのあった『あんていく』としてのトーカの像か、
絡み描写のない『:re』としてのトーカの像か、
どっちで認識してるかで、什造が変わってくると思うんですけど、どうなんでしょう…。

『:re』は、もしかしたら琲世から聞いた〜とかでも
十分にありえる話だとは思うのですが、
やっぱり『あんていく』であった時の記憶があるのかな?




それでは今回はここまで!
季節の変わり目なので、体調には気をつけて過ごしましょうね。

閲覧ありがとうございました!