11月17日、18日、第15回日本補完代替医療学会学術集会 が開催。
予防医学からみた、高齢化社会における補完代替医療の役割をテーマに発表。

西台クリニック・済陽高穂院長は、がん患者の治療現場、また予防面において

栄養・食事指導は極めて重要と発表。


①塩分摂取を制限する

②動物性タンパク質・脂質の摂取を制限する

③新鮮な野菜・果物を大量に摂取する

④玄米・豆・芋類の常食、海藻、キノコ、乳酸菌を摂取する


などを組み込んだ、がん患者を対象に実施した食事指導症例を紹介した。


対象は計333症例。通常の医学治療と併用して、食事療法を3ヵ月以上実施(平均観察期間3年11ヵ月)したもので、完全治癒、改善を合わせると64.3%だった。


同氏は「食事指導を実践する前の、生存率は52%だった。がん治療で、食事療法を導入することは、自己免疫能を高めて、がん病態の改善に向かわせる方法の1つと言える」と話した。

 

順天堂大学大学院加齢制御医学講座・白澤卓二教授は、

昨今話題の長寿遺伝子Sir- 2を取りあげ、健康寿命などについて講演した。


同氏は「日本人の100歳以上の高齢者数は約5万人だが、

そのうち、健康的な人は2割、介護が必要な寝たきり状態の人は8割。

どちらの状態で誕生日を迎えたいですか?

2割になるための“サクセスフルエイジング”が必要」と訴えた。


同氏は、食事・運動・生きがいが長寿に影響すると言及。

食事の部分では、

食べ過ぎず、カロリーを控えめにした栄養バランスのとれた食事が長寿遺伝子を活性化させる」と説明した。


①野菜類から食べる

②よく噛む

③朝食を抜かない

といったことなどを挙げ、


「3日坊主とどう戦うか、これが予防医学の重要な点ともいえる」と話した。