生体には生まれつき備わっているリズムがあり、
その周期の長さは秒単位のものから、
1日、1ヶ月、1年に及ぶものまでさまざま。
このうち、ヒトの生体機能の多くは1日、
すなわち24時間を周期とするリズムで変動しており、
この24時間を周期をするリズムを
サーカディアンリズムといいます。
サーカディアンリズムは、
視床下部の視交叉上核によって調整、
明暗の刺激により変化します。
ヒトの生体時計周期は約25時間といわれてますが、
これを地球の自転リズムである1日24時間に修正しているのが、
太陽光です。なので、朝起きて朝日を浴びることは、とても大切。
●サーカディアンリズムを示す生体機能例
体温:早朝低く、夕方高い
副腎皮質ホルモン(特にグルココルチコイド)
(エネルギーをつくるホルモン):早朝高く、深夜低い
カテコールアミン(たくさんでて目が覚めるホルモン):早朝高く、夜低い
メラトニン:昼低く、夜高い
セロトニン(メラトニンと逆の働き):昼高く、夜低い
たとえば、松果体で生成されるメラトニンは睡眠促進作用や、
サーカディアンリズムの同調促進作用があり、
海外旅行の時差ぼけはメラトニンの分泌異常からなります。
●食事摂取による同調
サーカディアンリズムは明暗以外、食事摂取によって影響を受けます。
栄養素の消化・吸収や代謝に関与する酵素系などのリズムは、
食事の周期性に対して同調し、特に朝食を摂取することにより、
1日のリズムがつくられます。
したがって、欠食や不規則な食事は生体リズムの乱れを招き、
健康を損ないます。
健康な生活を営むためには、
食事のリズムをサーカディアンリズムと同調することが大切です。