AIIB(アジアインフラ投資銀行)への日本が参加しないことをコメンテーターが批判する内容をサンデーモーニングでやっていました。
中身がよくわからなくても、これだけでAIIBに参加することは日本の国益にならないと思うのですが、宮崎正弘先生のブログを読むとそれが鮮明になります。
名前はアジアインフラ投資銀行というなかなかよさそうな名前ですが、これはCHINA主導の金融機関です。
今国際金融機関はアメリカやイギリスが主導しているものばかりなので、アジアを中心としたインフラ整備のための国際金融機関があってもいいなとは思うのですが、これを主催しているのがCHINAというのがとても引っかかります。
詳しい内容は経済の専門家に聞いてください。ここでは物の見方、発想を書いています。
CHINA主導での国際金融機関ということは、お金の流れをCHINAが取り仕切る、その通貨は「人民元」となるわけです。
すべてが「人民元」を中心に回る巨大な市場ができれば、「人民元」がCHINAが切に望む基軸通貨(キーカレンシー)になることができます。
今国際決済通貨である基軸通貨の代表格は「米ドル」「ユーロ」そして範囲は狭まりますが「円」です。
「人民元」もだんだんその地位を築き始めていますが、CHINAの経済体制が不透明なことからいまいち信用がありません。
そこでAIIBのような巨額のお金が人民元を中心に回る仕組みを主催すれば、人民元が基軸通貨として通用することになります。
では、基軸通貨になるとどんなメリットがあるのでしょう?
みんながその通貨を欲しがるから、その通貨を発行している国は印刷さえすればどんどんお金が使えることになります。
アメリカ経済はあれだけの戦争を国外でしているために借金まみれであり、ドル債を日本やCHINAが買わなければ、または今あるドル債を売り払ってしまえば、すぐにアメリカの経済は破綻してしまいます。
でも、軍事力に裏付けされた通貨はみんなが欲しがるから、なかなか価値が下がらないのです。そして必要ならばきちんとした管理下の下でお札を印刷すれば、その価値はある程度保てるのです。
その反対に韓国のウォンは誰も欲しがらない通貨です。
つまりウォンに対して信用がないのです。
外貨準備高、つまり一般でいう銀行預金がなければカードの決済ができずにそれ以後はカードでの支払いができなくなります。
それが国際的信用です。
外貨準備高は多ければ多いほどいいのですが、少ないと信用がありません。このように銀行預金に例えればすぐにわかるでしょう。
その信用を補うために日本は韓国に対して通貨スワップを約束していましたが、先日それが失効しました。
誰も欲しがらないウォンの裏付けにすぐに日本の円が使えるように交換しましょうというのがスワップ協定でした。
息子が借金だらけで信用がないが、オヤジが資産家で信用があるので保証人になってもらったら息子もお金が借りられるという仕組みと同じです。
日本はその保証人になることを止めましたから、韓国はいつ飛んでもおかしくない状態になっています。
CHINAも15億とも言われる人口を持っているので、その購買力が魅力の各国はCHINAと仲良くしようと近寄っていますが、日本の会社でCHINAに工場を作ったら様々な問題で撤退を考えている会社がたくさんあります。
一世を風靡したマクドナルドがCHINAのチキンマックナゲットの製造工場でのずさんな衛生管理の状態が明るみに出たため、一気に御客離れが進み、減益に陥っています。
中国産と書くと日本の消費者が敬遠するのでメイドインRPC(中華人民共和国)と書いてごまかしています。
宮崎先生によるとCHINAの外貨準備高(一般の銀行預金)は思ったより少なく、金融不安が目の前に迫っているとのことです。
あれだけむちゃくちゃな開発をして、お金を回し、必要なものはどんどん印刷をするという巨大な自転車操業が長く持つはずがありません。
それを防ぐために延命措置として世界のお金がCHINAに回るようにしようとしているのがAIIBです。
経済に強い麻生副総理は日本がAIIBに参加をためらっている理由を
会計の不透明さをあげています。
彼らを信用することの怖さを十分に知っているのです。
TPPは西村康利副大臣にお話をきいたのですが、TPPの主な目的の一つにCHINA包囲網があると言われていました。
TPPには反対する連中が日本がAIIBに参加しようとしないのはおかしいと口をそろえていっているのはおかしいと思いませんか?
AIIB(アジアインフラ投資銀行)に参加しない政府の判断を支持します。