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『化粧品』
ってすごく神秘的ですよね。
お肌を綺麗にしたり
髪を美しく整えたり、
TVCMとか雑誌なんかでは
「細胞がよみがえる!」
「肌が若返る!」
というようなことを言っているものもあります。
化粧品にはなにやら神秘的な効果が秘められていて、
僕達の理解では及びもつかない
魔法のような力があるのではないか・・・
少なくとも僕は化粧品のことを何も知らない頃、
そんな風に思っていました。
これを読んでくださっている多くの方々も、
そんな風に思っていた/思っているのではないでしょうか。
ですが実際には、
化粧品の効果というのは魔法のようなものでも何でもなく、
科学的に予想されたものであり、
科学的なメカニズムを伴ったものでしかありません。
化粧水や美容液は
『水』と『アルコール』で90%以上が構成されており、
残りの10%未満は
『界面活性剤』や『油』、『防腐剤』『香料』など
蓋を開ければメカニズムがはっきりした化学物質が目白押しです。
『保湿作用』というのは
アルコールや糖類が持つ『ヒドロキシ基』が
水と結びつきやすい性質を持つことから得られます。
さらに水に溶かしてイオンになる物質も、
水と結びつきやすい性質があるということです。
それらの水溶性物質にゲル化剤などを加えていけば、
簡単に保湿作用をもった液体が作り上げられます。
シャンプーやボディソープは
『界面活性剤』という物質が、
水と油を混ぜあわせ、
水の表面張力を弱める働きを応用したものです。
大量の水の中に界面活性剤を10%や20%ほども加えることで、
不思議な泡立つ液体が完成するのです。
本来化粧品は
成分の性質からその効果を予測し、
自分に見合ったもの、
自分に必要なものを選ぶべきものです。
ですが実際に中身を知ってしまえば
ほとんどの化粧品には大げさな効果は無く、
神秘的な効果も無く、
わざわざ高いお金を出してまで買う必要が無いものばかりです。
むしろ化学物質それぞれの危険が隠れていたり、
効果の裏にある副作用が隠れていたりするのです。
化粧品を作る側はそれを当然知っています。
もし消費者がそれほどまで化粧品に慎重になってしまえば、
化粧品業界は大きく傾いてしまうでしょうね。
だから彼らはそれを必死に覆い隠し、
宣伝や広告で神秘的なイメージを植え付けているのです。
僕たちは一度考え方を改めなければなりません。
そして認識し直す必要があります。
化粧品というものは
『神秘の秘薬』
などではなく
『化学物質の凝集体』
なのだということを。
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