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「ターンオーバー」という言葉があります。
これは簡単に言えば
お肌が生まれてから朽ちるまでの一連の周期
のことです。
お肌の表面『角質層』を構成する「角質」と呼ばれるものは、
お肌の奥底(基底層)で作られた細胞が
徐々に形を変えつつ表面に押し上げられたものです。
その際通常の角質は細胞の「核」を失っているので、
既に細胞分裂などは出来ません。
これらの角質は次第に新しく作られた細胞に押し上げられ、
やがて「垢」として剥がれ落ちるようになっています。
この一連の流れを「ターンオーバー」と呼びます。
(http://www.placentaya.com/contents/turnover.htmlより抜粋)
上の画像では「14日間」と書いてありますが、
(14日+14日で通常のターンオーバーは28日と言われています)
これは20代くらいの人の肌の話です。
実際には↓のように、
ターンオーバーの速度は加齢によって遅くなる
ことが知られています。
さて、
この基本事項を踏まえた上で
今日は
「ターンオーバーの速さ」と「肌バリア」の関係
について考察したいと思います。
◎ターンオーバーが速い=肌バリアが弱い?
角質培養系のお話でよく言われていることですが、
「ターンオーバーが速くなると肌バリアが弱くなる」
という考え方があります。
簡単に説明すると、
ターンオーバーが速くなると角質の生成が未熟になるため、
結果的に肌が薄くなり肌バリアが弱まってしまう…。
ということですね。
ただこの考え方は
「捉えようによっては正しい」ですが、
「根本的に間違っている」ように僕は思います。
なぜかといえば、
「ターンオーバーの速度は年齢を重ねるほどに遅くなる」
という基本事項が存在するからです。
つまり、
若い健康な肌ほどターンオーバーは速いのです。
そして老いて衰えた肌ほど「ターンオーバーの速さ」自体は遅いのです。
これは、
ターンオーバーが早ければ肌バリアが弱まる
という考え方と大きく矛盾しているように思いませんか?
◎「不全角化」と「角質肥厚」
消費者レベルで語られる
「ターンオーバー」が原因とされる皮膚異常は
主なものでは下記二つに分けられます。
『不全角化』
ターンオーバーが早すぎて未成熟の角層が形成されること
(肌が薄くなり肌バリアが弱まる。ビニール肌とも呼ばれる)
『角質肥厚』
ターンオーバーが遅すぎて角質が脱落せず皮膚が厚くなること
(硬い皮膚が形成されてくすみや乾燥の原因になる)
なので
「ターンオーバーは速くても遅くてもダメ!」
というふうに言われるわけですね。
ですが先ほども指摘したように、
単純にターンオーバーが速いということは
若い肌と同じように
健康な肌が形成されるべきと考えてもおかしくないようにも思います…。
これは一体どういうことなのでしょう。
これはあくまで僕の仮説なのですが、
このあたりの矛盾について少し考えてみました。
ポイント① → 「不全角化」などの誤解が伝播している
皮膚科学の教科書によると、
「不全角化」は
「尋常性乾癬」や「光線角化症」
などの皮膚疾患に見られる現象であるとされます。
つまり炎症を起こして赤く爛れているような皮膚の状態なのですね。
さらに「角質肥厚」についても、
こちらも「尋常性乾癬」や「魚鱗癬」
などの皮膚疾患によって引き起こされる現象とされています。
アトピーの人はよくわかると思うのですが、
炎症を起こした肌がじゅくっとしつつ赤らんでいる
こういう状態が「不全角化」で、
何度も炎症を起こして再生を繰り返していると、
どんどん皮膚が硬くなって黒ずんでいく
そんな状態が「角質肥厚」と呼ばれるわけですね。
どちらも皮膚に何らかの異常が発生し、
皮膚細胞の角化がうまくいっていないことから発生しているのです。
ターンオーバーが速いとか遅いという話とは、
少し次元が違っているように思うのは僕だけでしょうか(^_^;)
多分多くの人が思っている以上に、
『不全角化』という状態は深刻な状況なはずなのです。。
ポイント② ターンオーバーの速度は基本は一定
ターンオーバーというのは、
基底層で細胞が増える=「増殖」
有棘層などで細胞が角質に変化する=「分化」
という二つのステップを踏みます。
年齢によるターンオーバーの増減は、
細胞分裂の速度…つまり「増殖」に起因するものと考えられます。
年をとれば細胞分裂の速度も遅くなりますから、
同時に角質細胞の細胞分裂も遅くなり
角質層の形成に時間がかかるということです。
「ピーリングや過度な洗顔を行った結果皮膚が薄くなる…」
というのは、
ターンオーバーそのものが速まった結果ではなく
細胞分裂が遅いのにも関わらず
ピーリングや過度な洗浄を行った結果として
単純に皮膚表面が削られてしまったことが原因ではないでしょうか。
で、
年齢肌は細胞分裂が遅いのでその状態も長引いてしまう…
ということです。
つまり結局ターンオーバーの速さ自体はさして変わっておらず、
むしろ
「ターンオーバーが遅いからこそ角質の充填が間に合わない」
という方が正しいように思うのです。
まぁ確かに、
炎症を起こしたり裂傷を受けた肌は
ターンオーバーが早まることが分かっています。
これは皮膚の「自己再生」システムの一つですね。
しかし肌に乾癬とかアトピーとか、
大きな異常を抱えていないのであれば
再生システムは一定まで回復すれば元通りになるはずですから…
それが長引いて肌の角質形成が常に乱れ続けてしまう
などという状況になるとは考えにくいです。
◎「ターンオーバーの速さ」は「肌バリア」にほとんど関与しない?
結局のところ、
明らかな皮膚異常によって
ターンオーバー(細胞の角化)そのものが乱されている
くらいのことがなければ、
ターンオーバーの速さ自体はさして変わらず、
これが原因で皮膚が薄くなり
肌バリアを弱めるということはあまり考えられないように思います。
確かにピーリングや過剰な洗浄を行った肌や、
トレチノイン治療などで無理やり増殖・分化させた肌はもろいでしょう。
ですが一応健康な肌であれば
いかに薄まった肌でも1サイクルのターンオーバー周期を待てば、
正常な角質層が形成されるはずです。
(正常な肌バリアが機能するかは別ですが)
角質培養を何ヶ月~何年もしないと『角質』が回復しない…
なんてことは通常ありえないと思います。
結局様々な論文やら文献で言われているのは、
肌バリアを形成する主要な要素は
『細胞間脂質(セラミド)』や『皮脂』、『NMF(天然保湿因子)』であり、
これらの肌バリアを形成する物質の分泌が正常化しなければ、
いかにターンオーバーが正常でも
肌バリアは正常に機能しないことも十分ありえると考えられます。
まぁ色々な意見があるとは思いますが、
僕はこういう考え方ですね。
角質培養で速まったターンオーバーを正常化する…
的なことを言う場合もありますが、
そもそも僕らが家でできるレベルのスキンケアで
ちょっとくらい過剰なことをやったとしても
ターンオーバーが常に早まってて薄い皮膚しか生成されなくなってしまった!
なんていう状況の人はまずほとんどいないはずです。
そして「ビニール肌」が「不全角化」状態というのも厳密には間違いです。
(不全角化状態はまず赤く炎症を起こしていると考えてください)
そのへんを考慮すると、
スキンケアでターンオーバーの速さを神経質に考える必要は
ほとんどないのではないかなぁ…
という気がしますね。
とはいえ、あくまでこれは僕の考え方なので
参考程度にとどめておいて欲しいと思います(^_^;)
長々と偉そうに語りましたが、
皮膚科学については特に専門家ではないので
もし何か考察不足の点などあれば
忌憚なくご指摘いただければ幸いですm(_ _)m
→ターンオーバーについて<補足>
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