秋冬に似合うプレイリストを作ってかけていたら、やっぱり切ない系のラブソングを多く
聴くことになる今日このごろ。(かといって会いたくて震えたりはしない)
ざっくりした印象だけど、同じラブソングでも春に聴くのはほんわか系で、夏はエロ系。
夏の湿気タップリ汗だく淫靡な雰囲気はサザンオールスターズが抜群にイイし、
安室ちゃんの「WANT ME,WANT ME」あたりが秀逸。サザンは夏の終わりにはちゃんと
「希望の轍」や「悲しい胸のスクリーン」「さよならベイビー」を聴いてシメるところまで。
古くて昔なつかしどころで、大江千里のラブソングはわたしにとってちょっと特別。
好きになってアルバムを買い集めて聞いていたのは中学生の頃で、大人になってからも
ずっと聴いている。彼のミもフタもない、とても厳しい歌詞は大人になってから刺さる
部分が多い。千里くんのああいう歌詞は他のアーティストではちょっと見ない。槇原敬之が
カバーした「Rain」も、歌詞が素晴らしいので嬉しかったなぁ。
歌詞では、以前も書いたけれど「男性ボーカルの女性歌」と「女性が歌う男性歌」の詞が
とても好き。前者は古くは因幡晃とかやしきたかじん(ホンマ古いわ・笑)。一人称「私」
対称「あなた」で男性が歌うもの。これはおそらく、高音域の男性ボーカリストが
好きなのでそういうタイプの方がわりと歌ってくれるから。スターダスト・レビューの
根本さんとかね。最近だとポルノグラフィティや平井堅の女性歌がいいかなぁ。
後者は渡辺美里とか浜崎あゆみ、あとAKBにも多い「君」と「僕」を女性が歌うもの。
それぞれ古今東西、もっとたくさんある。
女性が女性視点、男性が男性視点で歌うほうがストレートに伝わるし、それもいいけれど
ボーカルと歌詞の性別をまずは無意識に同じとしてしまうので、逆だと新鮮だったりする。
それもコレも含めて、そういった人称を元にし、曲中の主人公(?)の性別を気にして
聴くと「あれ?」となる歌がある。
説明がうまく出来ないけれど、渡辺美里の古い曲「男の子のように」みたいな曲。
一人称が「わたし」なので女の子の歌なんだなと思えば「あなたは男の子のような目を
していた」という歌詞が出てくる。あれ?てことは相手も女の子?でもこれラブソングよね?
友情の歌にしては…というところで、すごく奥が深まってハマるのです。 >>>歌詞全文
「いつかは とめどなく女に近づきたい」の部分も「女」を「わたし」と読んで歌って
いるのも意味深で良いのです。
浜崎あゆみの「BlueBird」も大好きな曲で、これも同様に謎。対称が「君」で始まるので
男の子視点の健気なラブソングかと思えばラストの歌詞でハッとなる。
『「もしも傷を負ったその時は僕の翼を君にあげる」そう言って君は少し泣いた
こらえきれずに僕も泣いた』
相手も「僕」言うとるやないかいと(笑) >>>>歌詞全文
わたしは洋楽もだいぶ好きで、邦楽の源流はどのジャンルも洋楽にあると確信はしつつ、
邦楽はやっぱり日本語の深さがいいです。ストレートに伝わるし、深読みもできる。
印象的な歌詞がメロディによってより生きる、またはその逆も、最も味わえ得やすい。
もちろん、洋楽でも好きな歌詞の歌は山ほどある。
英語なら原詞のままで感動することもできるが、フランス語とかになるとサッパリ宇宙語
すぎて、訳詞に頼らざるをえないのがもどかしい。訳によって変わっちゃうのでね…
とはいえ英語でも、難解な言い回しや隠されたロジック、流行り言葉や言葉遊びが入ると
完全にお手上げ。レッチリのアンソニーが書く詞なんかは、本当に難しい。
名曲イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」やツェッペリンの「天国への階段」などは
難解モノの代表格。S&Gの「サウンド・オブ・サイレンス」もそう。難しいけれど
興味深くてずっと好きな詞でもあり、英語表現もかなり奥が深いのだと教えてくれる。
「朝日のあたる家」もバージョンによって男性と女性を変えられたりしているので
娼館なのか男娼なのか、または刑務所や収容所の類なのか具体像が変わり、歌への
心象もまた変わる。
そうそう、あと歌詞でわかる場合の多い「続きモノの曲」とかアンサーソングも大好き。
アンソニーがダニというキャラクターの生涯を書いた、レッチリのカリフォルニア三部作
「CALIFORNICATION」「BY THE WAY」「Dani California」は宝物。アンソニー自身は
続きモノとは名言していないけれど、きっとアンソニーの中に彼女はずっといて、
最後の「Dani California」でダニは死に、彼女の物語が終わったのだなぁと。
超メジャーなボン・ジョヴィの「Livin' On A Prayer」も、タイトル通り祈りながら
必死に生きていたトミーとジーナへ、ずいぶん年月が経ってから「It's My Life」という
曲をジョンが歌ってくれた感動。この2曲を対にすることで、もっともっと好きになった。
「Livin' On A Prayer」なんて、中学生の頃から何十回と聴いた曲なのにね。
音楽が不思議で、そして素晴らしいと思うことの1つは、ティーンの頃に聴いても
ピンと来なかった曲が、自分の年齢や経験値ととも突然「大切な1曲」になったりすること。
もちろんその逆もあるけれど、それはそれでまさに「青かった」青春時代として
懐かしさ補正がかけられる。レベッカなんかは10代の女の子必聴、あの頃にレベッカを
聴けてよかったと心底思う。いま聴いてもいいけどね…
ウォークマンのイヤホンを耳に突っ込んで授業中の居眠り、みんなで趣味を楽しむ時の
BGM、憂鬱な通勤電車、そして今は家事や仕事のお供に。カセットテープからCDになり、
お小遣いをやりくりしては買い、レンタルしてダビングし、いつしかデータになり、
ウォークマンはiPodになった。iPodに入ってる新旧・洋邦・ジャンルもロックからフォーク、
ブルース、クラシック、アイドルまで雑多な、それでも厳選して集めてきた約5000曲は、
人生そのものかもしれない。そして何よりライブでナマの音と声を聴いて涙し、暴れ、
たくさんのものを得る。
わたしはそれを仕事にすることはなかったけれど、音楽はつねにそばに。
今日も口ずさみながら仕事です。
聴くことになる今日このごろ。(かといって会いたくて震えたりはしない)
ざっくりした印象だけど、同じラブソングでも春に聴くのはほんわか系で、夏はエロ系。
夏の湿気タップリ汗だく淫靡な雰囲気はサザンオールスターズが抜群にイイし、
安室ちゃんの「WANT ME,WANT ME」あたりが秀逸。サザンは夏の終わりにはちゃんと
「希望の轍」や「悲しい胸のスクリーン」「さよならベイビー」を聴いてシメるところまで。
古くて昔なつかしどころで、大江千里のラブソングはわたしにとってちょっと特別。
好きになってアルバムを買い集めて聞いていたのは中学生の頃で、大人になってからも
ずっと聴いている。彼のミもフタもない、とても厳しい歌詞は大人になってから刺さる
部分が多い。千里くんのああいう歌詞は他のアーティストではちょっと見ない。槇原敬之が
カバーした「Rain」も、歌詞が素晴らしいので嬉しかったなぁ。
歌詞では、以前も書いたけれど「男性ボーカルの女性歌」と「女性が歌う男性歌」の詞が
とても好き。前者は古くは因幡晃とかやしきたかじん(ホンマ古いわ・笑)。一人称「私」
対称「あなた」で男性が歌うもの。これはおそらく、高音域の男性ボーカリストが
好きなのでそういうタイプの方がわりと歌ってくれるから。スターダスト・レビューの
根本さんとかね。最近だとポルノグラフィティや平井堅の女性歌がいいかなぁ。
後者は渡辺美里とか浜崎あゆみ、あとAKBにも多い「君」と「僕」を女性が歌うもの。
それぞれ古今東西、もっとたくさんある。
女性が女性視点、男性が男性視点で歌うほうがストレートに伝わるし、それもいいけれど
ボーカルと歌詞の性別をまずは無意識に同じとしてしまうので、逆だと新鮮だったりする。
それもコレも含めて、そういった人称を元にし、曲中の主人公(?)の性別を気にして
聴くと「あれ?」となる歌がある。
説明がうまく出来ないけれど、渡辺美里の古い曲「男の子のように」みたいな曲。
一人称が「わたし」なので女の子の歌なんだなと思えば「あなたは男の子のような目を
していた」という歌詞が出てくる。あれ?てことは相手も女の子?でもこれラブソングよね?
友情の歌にしては…というところで、すごく奥が深まってハマるのです。 >>>歌詞全文
「いつかは とめどなく女に近づきたい」の部分も「女」を「わたし」と読んで歌って
いるのも意味深で良いのです。
浜崎あゆみの「BlueBird」も大好きな曲で、これも同様に謎。対称が「君」で始まるので
男の子視点の健気なラブソングかと思えばラストの歌詞でハッとなる。
『「もしも傷を負ったその時は僕の翼を君にあげる」そう言って君は少し泣いた
こらえきれずに僕も泣いた』
相手も「僕」言うとるやないかいと(笑) >>>>歌詞全文
わたしは洋楽もだいぶ好きで、邦楽の源流はどのジャンルも洋楽にあると確信はしつつ、
邦楽はやっぱり日本語の深さがいいです。ストレートに伝わるし、深読みもできる。
印象的な歌詞がメロディによってより生きる、またはその逆も、最も味わえ得やすい。
もちろん、洋楽でも好きな歌詞の歌は山ほどある。
英語なら原詞のままで感動することもできるが、フランス語とかになるとサッパリ宇宙語
すぎて、訳詞に頼らざるをえないのがもどかしい。訳によって変わっちゃうのでね…
とはいえ英語でも、難解な言い回しや隠されたロジック、流行り言葉や言葉遊びが入ると
完全にお手上げ。レッチリのアンソニーが書く詞なんかは、本当に難しい。
名曲イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」やツェッペリンの「天国への階段」などは
難解モノの代表格。S&Gの「サウンド・オブ・サイレンス」もそう。難しいけれど
興味深くてずっと好きな詞でもあり、英語表現もかなり奥が深いのだと教えてくれる。
「朝日のあたる家」もバージョンによって男性と女性を変えられたりしているので
娼館なのか男娼なのか、または刑務所や収容所の類なのか具体像が変わり、歌への
心象もまた変わる。
そうそう、あと歌詞でわかる場合の多い「続きモノの曲」とかアンサーソングも大好き。
アンソニーがダニというキャラクターの生涯を書いた、レッチリのカリフォルニア三部作
「CALIFORNICATION」「BY THE WAY」「Dani California」は宝物。アンソニー自身は
続きモノとは名言していないけれど、きっとアンソニーの中に彼女はずっといて、
最後の「Dani California」でダニは死に、彼女の物語が終わったのだなぁと。
超メジャーなボン・ジョヴィの「Livin' On A Prayer」も、タイトル通り祈りながら
必死に生きていたトミーとジーナへ、ずいぶん年月が経ってから「It's My Life」という
曲をジョンが歌ってくれた感動。この2曲を対にすることで、もっともっと好きになった。
「Livin' On A Prayer」なんて、中学生の頃から何十回と聴いた曲なのにね。
音楽が不思議で、そして素晴らしいと思うことの1つは、ティーンの頃に聴いても
ピンと来なかった曲が、自分の年齢や経験値ととも突然「大切な1曲」になったりすること。
もちろんその逆もあるけれど、それはそれでまさに「青かった」青春時代として
懐かしさ補正がかけられる。レベッカなんかは10代の女の子必聴、あの頃にレベッカを
聴けてよかったと心底思う。いま聴いてもいいけどね…
ウォークマンのイヤホンを耳に突っ込んで授業中の居眠り、みんなで趣味を楽しむ時の
BGM、憂鬱な通勤電車、そして今は家事や仕事のお供に。カセットテープからCDになり、
お小遣いをやりくりしては買い、レンタルしてダビングし、いつしかデータになり、
ウォークマンはiPodになった。iPodに入ってる新旧・洋邦・ジャンルもロックからフォーク、
ブルース、クラシック、アイドルまで雑多な、それでも厳選して集めてきた約5000曲は、
人生そのものかもしれない。そして何よりライブでナマの音と声を聴いて涙し、暴れ、
たくさんのものを得る。
わたしはそれを仕事にすることはなかったけれど、音楽はつねにそばに。
今日も口ずさみながら仕事です。