この週末は東京から大好きな友人が用事も兼ねて来てくれて、楽しい時間を過ごさせてもらった。

毎度のことながら何のお構いもしない、屋根と布団はあるから!レベルの狭い部屋に
二泊してもらい、今回はわたしのマラソンなどという用事にもつきあってもらい、
大阪観光らしい観光もさせず地元ローカルを連れ回すというダメダメっぷりだった。

それでもたくさん話すことができたし、一緒にゲームもできたので大満足。
遠方から来てもらったら「大阪観光を」とか「美味しいものを」と思うのに、わたし自身が
友人たちと一緒にいられればそれでいい、話せればそれでというところにフォーカスしてしまう。

実際のところ、食い倒れと言うには大阪にはいうほど美味しいものも名産品もない。
加えて、歴史的な名所や何かもそんなに…と思うので観光案内には不向き。
大阪育ちの大阪生まれなので、郷土愛はもちろんあるし好きな文化でもあるけれど、
お好み焼きや串カツは日本全国どこにでもチェーン店であるし、高層ビルやオサレカフェは
東京から来た人には慣れっこ&物足りないだろう。大阪城はキンキラキンに塗り直されて
エレベーターまで付けられてる。(その合理性こそが大阪文化。城そのものより)

世間で言われているような象徴的なものも、実はそんなにナイ。誇張されたイメージだけが
先行している気すらする。個人的なところだがウチにタコ焼き器はないし、何にでも
ソースをかけたりもしない。分量の問題でお好み焼きと白ご飯を一緒に食べることもない。
(お店に定食としてはあるけど)「飴ちゃん」は言うけど常に持ち歩いてもいないし、
誰彼かまわず配りもしない(笑)話にオチがなければそりゃムカついてイヤミの一言は
言うが、オチがない=いつ終わったのかわからない、つまらない話を延々と聞かされれば
大阪人でなくともイライラするだろう。

ケンミンショーなどで言われるようなことは実は「そんなん違うよ」が多いのだが、
それでも「そうそう、せやで!みんな違うんかい」と、なんなら盛ってでも大層に
言うところが総合的に大阪人気質だと思う。その場が盛り上がり、ネタになり、
面白ければヨシ。そこで「それは違います」などと言うヤツはしょーもない、おもんない、
ソコはそうやでーて言うとけやアホやなぁ的な感じになる。
あとで「あんなんせえへんのにな!」とまた別のハナシのネタにして笑い飛ばせばいい。

食べものに関しては、たとえば九州などはどこへ行っても何を食べても美味しい。
食べたことがないものもある。結婚して大分に行って、はじめて鯖のお刺身を
いただいた時の感動。「生で食べられる魚」という認識が、鯖にはなかった。
友人に鹿児島を案内してもらった時も、大事に保存、現存している建物やお庭、自然、
街中にある銅像などから偉人も含めて土地の歴史を地元の方々がとても誇りに、大切に
していることが伺えて案内してもらっても勉強になるし楽しかった。

というわけでわたしは本当に使えない地元民だが、今回友達にハッとなることを
教えてもらった。それは「観光地やお土産モノ屋さんより、地元のスーパーが実は
面白い」ということ。それは言われてみれば確かに…!と、友人と自宅近くのスーパーに
行ってみたところ、わたしは毎日見慣れているものでも、友人にはそうでないものが
意外と多かった。

今回面白かったのはソース。個人差やお家の差もあるが、我が家ではたいてい
「ウスターソース」「とんかつソース」「お好み焼きソース」の3種類を常備している。
このうち「ウスターソース」はめったに出番がないのでミニボトル。認識としては
「シャバシャバでちょっと辛いやつ」がウスター。「お好み焼きソース」は名前のとおり
お好み焼きを作る時に使うので、切らしている時もある。「とんかつソース」がメインで
使用するのだが、ここに友人が言うところの「中濃ソース」はナイ。なんやの中濃って…
ちゅうぐらい濃いの?と実は今もよくわからないが、友人にとっては「とんかつソース」が
珍しかったらしく、ご購入。あと旭ポンズも。旭ポンズがローカルアイテムとは意外…

という感じで、地元スーパーが実は優秀なお土産屋さんだったと判明し、勉強になった。
しかしあとから反省点も。これまた小さい頃から近所なので見慣れている万博の
「太陽の塔」などを生で見せてあげるべきだったかと。あの巨大さの迫力は、きっと
初めて見たらインパクトあるはずなのにな…この季節にピッタリの、箕面の「紅葉の天ぷら」
もそう。美味しいのに…くう。忘れていたり、思い至らないだけでちゃんとあるのにね、
名所も名産品も。

という課題を残しながらも、先週まで仕事では納期が伸びたり飛び込みで急ぎの作業が
入ってきたり、その他にも用事がキャンセル&不意打ちなどで自分のスケジュールが
サッパリわけがわからなくなっていた。時間があるのかないのか、忙しいのかそうじゃ
ないのかもわからず、ただカレンダーを何度も見ては確認しながら目先のことを
こなしていくといった調子だったのが、友人が来てくれたことである意味で日常から
ひととき離れられて、すべてがリセットできた。これがもう本当に助かり、救われた
心地がした。楽しい時間をくれたことも含めて感謝は深く、大きい。
会える時も会えない時も、友人たちにはわたしは昔からもらってばかりいる。


そうしてリセットできて、リフレッシュできたところで12月。寒波がきているらしく
突然寒くなった今日。秋はもう終わり、いよいよ白くて冷たい冬が来る。

仕事用にしているお部屋にじゅうたんをひいて、ヒバの葉が届いたのでクリスマス用の
リースとツリーも作り始めましたよ。頑張ってねダーリン。