こんにちは!
劇団ルート1の一力由宇です!

舞台稽古が進んでいく中、必要に応じてセリフの変更や削除、シーンの追加や逆にシーンの削除などを行っていくことがあります。
この日の稽古は追加になったシーンやセリフの読み合わせで終始したので、動きの無い写真です。

台本を持ってセリフや動線の確認をしながら行う半立ち稽古、台本を完全に離して実際の舞台上の流れを心身に落とし込んでいく立ち稽古に行く前に、
変更・追加のシーンは流れを掴んでいくためには台本の読み合わせから始めていきます。
その過程で脚本や演出上での齟齬や矛盾が無いかをザッと洗い出し、半立ち稽古・立ち稽古へと進んでいくのです。

役者の読み合わせをチェックする脚本・演出 土岐周平

当然、座って読んでいるだけでは動きのある箇所は洗い出しきれません。
公演用に作り上げていく過程でも、何度となく基本に立ち返ることが必要になってきます。
同じことを反復していっても、気付きがあればそれをシェアして対応することも重要になり、お芝居とは正しく生物であるとつくづく思うものです。
毎回、自分の中にも相手の中にも気付きが生まれることが理想です。
全く同じことを繰り返して考え方や感情が一定であっては、それはただの停滞でしかありません。
自分で伸び代を見つけられないのであれば人に聞くことも大事です。
お互いに気付きをシェアし合えばそれだけ成長できると信じています。
自分は他の劇団の稽古の風景などはよく知りません。
しかし、この劇団ルート1においては気付きがあれば演出に提案を出しています。
ただ一人の考えで世界を作るのではなくて、全体で世界を作っていく。音響や照明で助けて下さるスタッフさんの意見も重要ですので、本番間近に小屋入りしてからも作り込んでいくことを止められません。

本番になれば、今度はお客様の目や考え方もこの作り込んだ世界に影響を与えていくのですから、一度だって同じものをお見せすることができません。
それはある意味、我々の力不足によるものなのかもしれませんが。

稽古期間も残り三ヶ月を切りました。
その中でもなにが出来るか、一同で模索していく日々が続きます。