「SHERLOCK」S2のコメンタリで、彼らのファッションについて触れていたところがあって、
なるほど~と思うところがありました。
以前の記事 で、シャーロックとジョンのファッションから読み取れるもの(彼らの性格や育ち等)について
書いた時にも思いましたが、彼らが着ている服がどういう理由で選ばれたのかは、とても興味深いです。
なので、あえてコメンタリの感想記事ではその話に触れずに(笑)、こちらで書くことにしました。
コメンタリでの発言を踏まえて、彼らの服が選ばれた理由を考えてみたいと思います。
「ベルグレービア」でも「バスカヴィル」でも出てきたのは、やっぱりこのコートの話。
以前の記事 でも使いましたが、コート姿のシャーロックがかっこいいので、再び登板(笑)
「バスカヴィル」のコメンタリで話されていたことですが、
「シャーロックのコートは、モダンだけど、流行とは違うものを」、というコンセプトで選ばれたようです。
さらに、「スーツも用意したが、コートは特に重要なアイテムだ」と語られていたくらい、
コート選びには並々ならぬ意気込みがあった様子。
そして、「当時の衣装担当のレイ・ホルマンが”これぞ”というものを探し当てた」そうです。
まさに、”これぞ”といえるコートですよね!! 本当に素敵です
しかも、それに手を加えて、ボタンホールを赤く縁どったそうです。うわ~、気づかなかった!!
さりげなくオシャレ度をアップさせてたんですね
「ベルグレービア」のコメンタリで、アイリーンがシャーロックのコートを着ていたあのシーン(笑)で
「”レディ・シャーロック”コートを売ればいいのに」みたいな話が出てましたが、同感ですーー!!
シャーロックのコートに似たデザインで、メンズもレディスも作ったら売れると思うんだけどな~
あと、「バスカヴィル」で語られてた話ですが、S2の撮影は夏だったので、
素材を軽くしたコートを作ったそうです。
でも、重さがないと動きが決まらなかったため、冬バージョンに戻したそうで……
ベネさん、真夏に冬物のコートで、さぞ暑かったことでしょうね(^^;
ただ、「ブランド名を出してはいけない」というBBCゆえの鉄則(NHKと同じで、企業名は禁句)のため、
コメンタリや本編内でブランドの名前は出てきません。
(ジムの「(ヴィヴィアン・)ウエストウッド」だけが例外ですね。フルネームじゃなかったらOKなのかな??)
今さら書くまでもないことだとは思いますが(^^;、おさらいの意味を込めて、
シャーロックの服のブランドをまとめてみました。
■ コート … ベルスタッフ (特注品!) http://www.belstaffjp.com/
■ スーツ … スペンサー・ハート http://www.tsushin.tv/personal/list/spencerh.html
■ シャツ … ドルチェ&ガッバーナ http://www.dolcegabbana.jp/
■ 手袋とマフラー … ポール・スミス http://www.paulsmith.co.jp/
■ 靴 … イヴ・サンローラン http://www.ysl.jp/en_US/shop-products/Men/Ready-To-Wear
■ 時計 … ロータリー http://www.rotarywatches.jp/history/index.html
■ ドレッシング・ガウン … デレク・ローズ (青・赤・チェック柄 全て)
http://mr-legend.com/?mode=cate&cbid=1100592&csid=17&sort=n
こうして改めてずらっと並べると、やっぱり壮観ですね~ ブランド物のオンパレードだあ(笑)
※ 上記のURLは、日本語で読めるサイトを掲載しました。(なので、通販サイトも入ってます)
現在、シャーロックの着用しているアイテムが販売されているかどうかは未確認ですが、
どんなブランドなのか、とか、日本円での価格などの、ご参考までに……
(ベルスタッフでは、シャーロック風のデザインのコートもあります。雰囲気は出せるかも。
デレクローズのガウンも、それっぽいのがありました)
スペンサー・ハートのスーツもかっこいいですよね!! タイトなシルエットが美しいです
このたたずまいこそが、シャーロック。 何度見ても惚れ惚れします
コートだけでなく、スーツやシャツもやっぱり重要ですよね~
着る服のタイプがシーンごとに変わるジョンと違って、
シャーロックはこの同じスタイルを崩さないところがポイントだと思います。
家にいる時もガウンを羽織るくらいで、ほぼ変化なしですよね。
というのも、これまた「バスカヴィル」のコメンタリで
「原作にも”彼の服装はさり気なく整えられている”と(書かれている)」と語られていて、
製作陣がその”整えられた服装”のイメージを追求していることがうかがえました。
その時、正典でのホームズについて、
「フロックコートなど、ヴィクトリア時代の標準的な格好」をしていた、と話しています。
フロックコートは、19世紀末から20世紀初頭にかけての英国紳士の昼間の正装なので、
正典の挿絵ではこれを着用したホームズが描かれています。
挿絵画家といえばこの人、シドニー・パジットが描いたホームズ。
この立ち方もかっこいいです!! シャーロックのシルエットはこれに近いものがありますね(^^)
製作者コンビが思い描いていたのは、まさにこのスタイルだと思います。
シャーロックのコートの裾が広がるデザインは、このフロックコートをイメージしてるんだろうな~
グラナダTV版のジェレミー・ブレットのホームズも、この挿絵のイメージ通りでした。
これもまた、挿絵から抜け出してきたような見事な再現ぶりです。さすがジェレミー!!!
グラナダ版も本当にExcellentですね
ちなみに、これまた「バスカヴィル」のコメンタリで、
「シャーロックは、エドワード風コートの現代版。クラシックでこざっぱりしてる」とも語られてて、
”エドワード風コート”ってナニ??って思ったら、このフロックコートのことでした。
彼らが、どうして、これを”エドワード風コート”と呼んだのかというと、
フロックコートの別名が、エドワード8世(ウィンザー公)の名前を冠したものだからだと思われます。
↓ その理由が、こちらのサイトで紹介されています。 ↓
http://www.tailor-fukuoka.com/blog/staffdiary/2012/001336.html
また、現代的な細身のコートやスーツやシャツに置き換えられてはいるけれども、
シャーロックの着る服は、基本的にダークカラーで統一されてますよね。
ガウンやマフラーでは赤や青も着ますが、抑えた色味のものが選ばれてます。
それも恐らく、挿絵等で描かれてきたホームズのファッションの、モノトーンのイメージを崩さないことを
狙っているんだろうな~と思います。
そして、何といっても素晴らしいのが、どのアイテムも、ベネさんに最高に似合ってること!!!
どんなに考え抜かれて選ばれた素敵な服でも、似合わないと説得力がないので、
シャーロックがベネさんで本当に良かったと、ここでも改めて実感します!!(≧▽≦)
他の話も書きたかったのですが、ここまででも長くなってしまったので、
続きはまた次回に~