ルイスブログ -8ページ目

悪の法則

「エイリアン」でお馴染みのリドリー・スコット監督作。

出演者は豪華で、
マイケル・ファスベンダー、
キャメロン・ディアス、
ペネロペ・クルス、
ハビエル・バルデム、
そして、
ブラッド・ピット。

主役級がこれだけ揃う時点で圧巻です。

原題は「カウンセラー」
ファスベンダー演じる弁護士のことですね。
この人が悪の世界に足を突っ込んでいくことで、大変になっていくお話です。

映画冒頭くらいから、何かを思わせるような、哲学的なセリフが出て来ます。
見ていくとそれは所々ででてくる。
この感じ、、、ノーカントリー?
と思った方、正解です。僕もそう思いました。
何故正解かというと、
この映画の脚本コーマック・マッカーシーは「ノーカントリー」の原作の「血と暴力の国」の著者だからです。

まあハビエル・バルデムも出てるし?笑
んなことはないのですが、何処となく、あの空虚感はこの映画にもあります。

ニーチェ的なものの考え方、人間の原始的な欲求など、セリフも難しければ、ストーリーも安易には理解できないかもしれません。
何回も見る内に気づくことがあるような映画だと思います。
全体を通して感じられるのは不条理な世界。
でもこれは現実とさして変わらないのかもしれませんね。
重厚な映画です。

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インサイド・ヘッド

この夏1番、いや、今年1番になり得る作品。

ディズニー、ピクサーの最新作。
そして、20周年記念作品でもある。

インサイド・ヘッド、
頭の中。
そう、つまり頭の中の話。
ライリーという女の子の頭の中にある感情が擬人化して出てきます。
ヨロコビ、
カナシミ、
イカリ、
ムカムカ、
ビビリの5人。
彼らがああでもないこうでもないと言いながら、ライリーの感情を作り出しています。
ライリーは様々な局面に出くわすことになり、それに感情たちが対処していくのですが、、、、、

まず、この映画の何が凄いって、
脳の構造が分かりやすく表現されている点。
記憶が玉で表現され、それが出来事が起こる度に頭に保存される。そして、特別な思い出が集まり、性格の島が出来上がる。さらに、1日の終わりには、その日あった出来事、つまり思い出を、各所に振り分ける。
これは夢ですね。
心理学をとっても分かりやすく表現したようで、とても凄い。
さらに、深層心理って言葉まで出てきて、ほんと、フロイトかっ!wって叫びたくなりました(笑)
他にも人の記憶が脳の中でどのように処理されているかがすごく分かりやすく表現されています。
これは何も監督が勝手に考えてやっているわけでなく、ちゃんと心理学者の意見を入れて作られています。
なぜかというと、ライリーは監督の娘がモデルだから。娘がライリーと同じ年頃の時に監督はとても困った。娘は何をどう考えているのか。そこでカウンセラーなどに相談し、自らも心理学を勉強し、この映画の発想に繋がっている。
なので、この映画を観てると勉強になります。脳の構造がよく分かります。
性格の形成や深層心理、記憶の忘却などなど。。。。

あと、イマジナリーフレンド。
想像上での友達ですね。これはアメリカでは一般的なのか、映画ではよくありますね。このキャラクターがまたいいんですよね。ただ、メインは感情の5人。

ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、
と彼らには明確な存在理由があるけど、
カナシミって?
カナシミは何故いるのか?
カナシミは必要なのか?
この辺りがこの映画の肝になってきます。

あることがきっかけで、ヨロコビとカナシミが感情の司令塔を離れ、頭の中を冒険することになる。ヨロコビとカナシミがいない状態では司令塔は大荒れ。ライリーも良くない方向へ。。
頭の中の世界も崩壊していく、、、
果たして、彼らはライリーを幸せにできるのか?
というストーリーですね。

なので、外側の世界と頭の中の世界が同時進行で進んでいく。

外側の世界では当然、お父さんやお母さんも出てきます。
先ほども書いたように、これは頭の中の構造を表した映画なので、全てを理解するには子どもにはちょっと難しいのでは?と思います。このお父さんの仕事関連についても子どもには難しいセリフが出てきます。でも、何となく忙しいんだろうなぁとか、イライラしてるなぁ、とかは読み取れるので、そのように作っているんだと思います。実際、ピクサーの方の子どもに見せながら、その反応を見て作ったそうですし。

子どもが見ることもちゃんと考えてあって、ピクサーらしい笑えるところもしっかりある。なによりピクサーの表現力が凄まじい。他にも夢の制作スタジオや、イマジネーションランドとか考えの列車などなど、書きたいことがたくさんあり過ぎて大変です(笑)

日常で出てくる感情は、こうして作られているのか、と教えてくれます。
転校先でなかなか上手く自己紹介できなかったり、友達とうまくいかなかったりなどなど。

これは全ての人に共通する感情のお話。
誰しもが通ることだし、だからこそ理解できることがたくさんある。
涙なしでは観れません。
本当に素晴らしい映画。
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まだ7月ですが、今年の暫定1位。



デューン 砂の惑星

デビィッド・リンチ監督作品。
ですが、、、
テレビ用に再編集されたものは、
揉めたんでしょうね、
アラン・スミシー名義になってます。

主演は「ツインピークス」でお馴染みの、
カイル・マクラクラン。

元々はSF小説があって、それの映像化なので、
リンチの意味不明な感じは薄いですw
が、
そこはデビィッド・リンチ。
あの気持ちの悪い演出(←褒め言葉)は随所に見ることができます。

お話しは、タイトル通り砂の惑星に関するもの。
砂の惑星、デューンには麻薬のようなスパイスがあり、これをみんなが取り合っている。たださばくには「虫」が住んでいてとても危険。
虫と言っても、巨大なミミズみたいなのです。
船に乗ったりするシーンは、スターウォーズを思い出しますね。

リンチには珍しいSF映画。
普通のSFファンからすると気持ち悪いと思いますwただリンチファンからすると少し物足りないかも?
どちらにしても、奇妙なバランスの映画ですね。
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