あの日 確かに いた

まだ暑い 日のころ

彼は 自転車が 好きで

一度乗り出したら

 

数キロ どころでは ない

他の人なら

車で 移動する距離を

ただの 自転車で 走っていく

 

 

車の免許も持っていない

だから 何キロも 跳ねれた

好きな所を 走っていく

 

うらやましい何て 思わなかった

だけど 彼が うらやましい

彼は 自転車で 自由なんだから

彼を 止める 人は いないし

止められる 理由もない

だって 彼は ただ

 

自分の ペダルをこぐだけ

あの夏の 日を思い出せば

彼のすべてが 思い起こされる

 

 

だから 彼が うらやましい

彼の 背中を 見つめていた

自分の 夏

暑い日が つづく

 

真夏の思い出