「セゾン号」は3千億円に!

3月6日(金)

                                

亀の歩みの差別的価値

 2020213日に、セゾン投信は2つのファンドを合わせた運用資産総額が3千億円に達しました。20073月の運用開始以来、実に1211か月を経て到達した3千億円は、我が国投資信託業界で類例を見ない、まさに亀の歩みの積み上げです。

 日本の投資信託は米国の残高規模に較べて20分の1未満のスケールである一方、公募投信の本数は6千本を超える多さで、故に1本あたりのファンド規模の相対的小ささが行政当局から問題視されており、当社の「セゾングローバルバランスファンド」の2千億円規模でも、国内投信残高上位50位以内にランキングされます。他方現在でも、設定から数か月~1年程度の短期間に数千億円規模の資金を集めるファンドが恒常的に上位を占めて存在しており、業界スタンダードの観点では、155か月も要して3千億円に辿り着くことの事業的意義は決して高くないでしょう。

 では既存業界に対する亀の歩みの差別的価値はと考えた時、当社は創業来直販にこだわることで、セールスマンの販売介在を経ずして、飽くまで自発的意志と行動により参加される自律投資家の、将来を見据えた忍耐強い長期投資マネーが、仲間の増加を伴ってコツコツと積み上がって来た、まさに亀の歩みの如き累積時間価値こそが希少なのだと自負しております。

 

「セゾン号」の資金が持つ強み

 当社は創業来ずっと「セゾン号」乗客の皆さまに、「長期・積立・国際分散」の投資行動3原則を併せて強く勧奨し続けて来ました。そして多くのお客さまにそれを共感いただいています。

 「国際分散投資」は「セゾン号」の運用理念の根幹ですので、当社ファンドの保有を通じて実践いただけますが、「長期」と「積立」は各人の自律的意志においてのみ実行されるものであり、「セゾン号」は今や我が国有数の本格的長期積立投資家が参加するコミュニティになったと言えましょう。

 その成果は「セゾン号」出発から間もなく満13年を迎えるにあたり、当社が独自KPIとしても重視する2つのデータに如実に表れています。ひとつは「平均保有期間」です。ファンド内への資金の平均滞留年数のことで、業界平均に対し当社のそれは3倍超の長さを誇り、「セゾン号」乗客の皆さまが長期保有に努めて下さっていることの証左でありましょう。

 その結果として、ファンド自体の運用成績に対してそこに参加した投資家全員が平均的に享受している成果を示す、両ファンドの「インベスターリターン」はどちらも2%超の超過リターンを実現していて、これは多数の皆さまが長期保有に加えコツコツと毎月積立投資を継続して下さっていることによって導かれている成果なのです。

寄り添う運用会社

 当社はかように「セゾン号」乗客の皆さまの総体的リターン最大化を目指して適切な投資行動に誘うことを、顧客本位の業務運営の本旨たる「顧客の最善の利益の追求」と捉え、「長期・積立・国際分散」投資の励行を繰り返し発信し続けて来たわけですが、その目的は専ら将来に向けた長期資産形成を見据えてのことでした。

 さて、昨年奇しくも衆目を集めた金融審議会市場ワーキンググループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」において、長寿社会の進展の中で資産寿命の長期化が課題提起されたことに鑑み、当社も資産形成行動のみならず、高齢期を迎えて以降も資産運用を継続すると共に、長寿を前提とした計画的な資産活用の面にまで、お客さまの豊かな人生創りのお手伝いとして積極的に関与したいと考え、生涯軸で「セゾン号」の長期投資の旅を楽しんで戴くべく、資産形成から資産活用までシームレスで「顧客に寄り添う運用会社」を新たな付加価値のメインテーマに掲げました。

 

3千億円からのセゾン投信

 そうした折に、当社の運用資産総額が3千億円に達しました。ここからの次なるセゾン投信は、引き続き「お客さま全部主義」の理念を更に磨き上げ、より高度な顧客本位への飽くなき探求を続けてまいります。

 即ち当社の事業目的を「顧客の幸せな人生の実現」と定義して、3千億円からの、そして長期投資の旅が14年目に入る「セゾン号」は、乗客の皆さまの豊かな人生という夢の実現にとことん寄り添い続ける運用会社を標榜し、乗務員一同で一層精進を重ねて運行してまいります!