上海市内ではここしばらくPM2.5濃度上昇がみられます。
クリニックでもPM2.5濃度上昇にともなったと考えられる鼻炎の悪化で受診されるケースが増加しています。花粉は飛んでないのになぜ? PM2.5が鼻炎を引き起こすのか?みなさんそう思われるかと思います。最近の研究で分かったことは、アレルギー体質の方がPM2.5を暴露すると鼻の粘膜の防御機構が破たんしアレルゲンが感作されやすくなり、少量のアレルゲンでもアレルギー症状(鼻水 くしゃみ 鼻づまり 目のかゆみ)がひどくなることが分かりました。これがPM2.5濃度上昇に伴い鼻炎がひどくなるメカニズムです。上海ではスギ花粉が少なくスギ花粉症の方には過ごしやすい土地ですが、これからPM2.5濃度の高い時期には逆にアレルギー症状がつらく出る可能性もあります。
また、日本にこの春帰国される方にとっては初期療法という、花粉飛散時期の到来2週間前からの抗アレルギー薬内服が、日本での花粉症症状の軽減に有用となります。鼻アレルギー症状でお困りの方は一度ぜひご相談ください。