今週も、私がクレーム対応をしてきた中での、「メールクレーム対応例文」を、紹介させていただいております。

今回も、お許しいただけた内容のものとなっております。

今回は、お店側からは、結構にヘビーな内容。「おなかが痛い!!」といった内容のメールに対する、返信例文です。

<クレームメール内容>
昨日の夕方、そちらで食事をし、夜中に腹痛のため、寝られないような状況でした。私も、家内も同じ状況です。衛生管理には本当に、気をつけていただきたいです。


という内容でした。

こういった内容をいただいたときに、まず頭に浮かぶのは、

そのお客様の体調です。

その次が、そのほかにも事例がないか…。

です。私は、お客様への対応も、同じようにこの手順で行わせていただいております。

緊急ですので、最初のご連絡も、お電話番号がわかれば電話のほうが良いですね…。

こういったお客様に対しても、もっとも失礼なのは、やはり「クレーム扱い」をすることです。

ほとんどのお客様は、あくまでも、「気を付けてください」と、お店の改善を指摘されています。

もしくは、「体調が悪いので、何とか対応してほしい。」と、悪気なく、店舗に賠償要求をされています

こういったお客様の対応で、もっとも難しいのは、結果的に店舗に責任がなかった時です。

店舗に責任があれば、当然、必要な対応をすべてする以外ありません。

しかし、私どもの店舗もそうですが、今日の飲食チェーンでは、

様々な方法やマニュアルで、食中毒の予防を図っております。

実は、意外にも、店舗側の問題ではない場合が多いのです。

逆に言えば、店舗はそれを証明できるために「マニュアル遵守」「衛生管理の徹底」をしていないといけません。

<私からお客様への返信>
 〇〇様 ご意見を拝見させていただきました。私は〇〇店を担当させていただいております、エリアマネージャーの△△と申します。お体の具合はいかがでしょうか?病院には、いかれましたでしょうか??まずは、お体のことが心配でございます。
 もしご迷惑でなければ、お見舞いという形で、ご自宅にお伺いさせていただきたく思っております。つきましては、お電話番号をお教えいただければ幸いです。


このメールのポイントは、以下の通りです。

<食中毒疑惑クレーム対応のポイント>
① 謝罪していない。原因が店舗にあると証明されるまでは、冷たく見えるが崩さない。
② 直接的に「病院で、検査してもらって、保健所が認定しないと食中毒とはならない」のですが、そういってしまうと、角が立つため、あくまでも、体調の回復を祈ることを優先に考え、病院での検査を促す。
③ 初診料すら支払う義務はない。ただ、会社によって決めておく必要があります。初診だけ、支払うほうが、対応は理解していただきやすいですが…。


<クレームメール内容>
今朝やっと仕事に出かけられる状況になりました。自宅に来ていただかなくても結構ですが、私も家内も仕事を休んだ給与保障について対応してくだされれば結構です。


お客様は、「腹痛は店の責任」「係る保障は当然店もち」と、思い込まれています。

この後の返信は非常にデリケートなものとなります。

◆原因が当店であれば対応します。
◆そのためには、原因の調査が必要。
◆保健所から食中毒という事で連絡が来れば、必要な保障はする。
◆あくまでも逃げるつもりはない姿勢を見せる。断られても「お伺いしたい」「電話だけでもしたい」という姿勢。

<私からお客様への返信>
〇〇様 お体のご調子はいかがでしょうか?お見舞いにお伺いしたく思っておりますが、一旦メールで失礼いたします。
 大変申し上げにくいことですが、この件に関する補償について、先に申し上げるべきことがございます。こういった場合、まずは病院に行っていただき、腹痛の原因追及の受診をしていただき、仮に当店に原因があるようであれば、当然、保健所へ連絡が入るという流れになっております。そうなれば、私どもも、出来る限りの保証をしなければなりませんが、原因が当店でのお食事と特定できない際には、基本的に保障はしかねるというのが、こういった事例の対応とさせていただいております。
 私が、申し出ました「お見舞いの件」は、せっかく、当店でお食事をしていただいたお客様が、そのような状態にあり、また、原因が当店である可能性が否定できない状況でございますので、上げさせていただいたお願いでございます。
 当然受信料も当社では対応できない現状ではございますが、ご体調のことも考え、また、私どもが正当に保障の対応がとれるようになるためにも、病院には行っていただいたほうが良いと思っております。
 誠に失礼ではございますが、メールではどうしても事務的な対応に、伝わりかねません。出来ましたら、お電話番号だけでもいただくわけにはまいりませんでしょうか?
 よろしくお願いいたします。


上記のような、内容で返信いたしました。一見すれば冷たい対応に見えるかもしれませんが、

毅然とした対応は、最終的にそのお客様に対しても、会社の誠実さを示すものとなります。

この件は、結局、風邪の諸症状のひとつであると、病院で診断されました。

お客様からもそのように連絡をいただき解決いたしました。

こういったケースは、なかなか数パターンにも収まりませんが、ご相談いただければ、アドバイスはできると思います。


このクレームで重要な点は、下記の3点だと思います。
①内容は小出しにせず「今できる最大のことを提示する」という事に合わせ、まだ何も保障できないが、「お見舞いはしたいです」という、意志を見せる。
②逃げない姿勢を見せる。何度も連絡を取りたいと、連絡先の提供をお願いします。
③たとえメールででも、お客様は体調不良。返信は最速で行う。


私は、以上の3点を常に意識して対応しています。

では、また明日…。