子豚と養豚の話し。 | ~豚飼いと天ぷらカーと子育て~ 桜の山農場のブログ

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地域循環による豚飼い、無農薬有機農法による米作り、可能なエネルギーの自給、、を模索する日々のブログです。
生活の中で思い感じたこと、作ったものや息子の成長記録などを刻んでいけたらと思います。


今朝、豚小屋に上がってみたら13頭子豚が産まれてました。






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我が農場で最多の出産頭数です。

一頭も死んでないことと合わせて、とてもうれしい。


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↑昨年の今頃の写真。




じつは、うまく種がつかない、妊娠しても出産時の事故でちゃんと子豚が豚舎まで上がってこないと、養豚経営が暗礁に乗り上げていました。



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放牧で可能な限り豚任せでの経営をと思ってました。

最初の頃はとても上手くいってました、なんだ、豚に全部任せとけば大丈夫じゃないかと、勇気をもって豚の生き物としての力に任せてよかったなと。


でも、うまくいかなくなり。
いやでもきっと何とかなるし、豚が自分の力で何とかするはずと結構信じて待ってもみたり。



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やー、でもね。



当初とは逆の意味で、豚は生き物だなと、こっちの都合の良いようにばっかり動くわけないことを痛感させられて。



軌道修正。



まずは子豚が仕上がってこないと経営が立ち行かなくなるので、一度仕切り直そうと。

学んできた慣行養豚のやり方で豚がほとんどいなくなった豚小屋を立て直すことに。




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そんなわけで↑ストールと↓分娩室を作ってました。



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ストールのおかげで個体管理や餌の量などがキチンと管理できるようになり、発情の発見、種付けも驚くほどバシッと決まり。






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いままで3m×3mほどの部屋で時に介添えしながら、ときに豚任せで自然分娩させてたけど、とくにここ近年、、せっかく産まれた子豚が多くは産後の圧死や冬場の低体温などでの事故死が多発してました。(経営的にもメンタル的にも非常に辛いことでした。)



母豚には狭くて申し訳ないのだけども、分娩房での出産に切り替えてからは、今までが嘘のように驚くほど出産とその後もスムーズに事故なくきてます。

真冬の出産でも暖房機なしで、毛布やシートで分娩房を覆ってやることで母豚の体温で温かな部屋がつくれ、問題なく出産できたことも大きな自信になりました。



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↑先月出産のグループ。   8頭産まれて1頭骨折からの衰弱で死んでしまったけど、残り7頭元気。



昨年の暮れに出産した母豚は9頭産んで一頭未熟児で乳が飲めずすぐ8頭に。 そいつらは肉豚舎に移り、バリバリ元気。



できれば一頭も死なせずに育ててやりたいけれど、病気や怪我や事故など様々なことが起こるので100%死なないって事は残念ながらありえません。  


でも、豚に食わせ食わしてもらってる身としては、ホルモン剤や抗生物質にワクチンも輸入飼料も使わずとも、キチンと育て上げてやりたい気持ちはメチャあります。 


産後一週間を乗り越えれば、ウチの農場での事故率はホントに低いです。

あ、放牧してた子豚をウチの犬がハントするのを止められないのも大きな問題でしたが(>_<)
今は子豚も放牧してないのでひとまず安心。
安全な放牧場も作らなきゃ。


今日の産子数もだし上の子豚の仕上がりの数字も、我が家の経営的にはすごく優秀で、安定出荷が確実です。






とりあえず経営的には立ち直ったので、この発情、種付け、出産をキチンと管理しながら、その合い間には山で子豚や母豚を遊ばせてやるといった形に持っていきたいです。



養豚を始めて7年くらいになるのかな。。経営と理想が両立する形を、未だに模索中ですが、少し前に進んだなという手応えが感じれて、うれしいです。



また放牧できる日を目指して、豚仕事の方もコツコツ進めていかねばです。