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サルサのパーティーで、曲をかける人の事をDJ(ディスク ジョッキー)といいます。

日本のみならず世界中にサルサのDJがいます。

名古屋のサルサアレーナでは、僕自身がDJをしていますが、サルサのDJをするにあたって気をつけている事を書きます。

1…「カウント1と5がひっくり返らない曲を選ぶ」

サルサとは何?…と聞かれれば、簡単に言うと「クラーベのリズムをベースに作られた曲」と答えます。(クラーベとは拍子木の事…ンパンパン、パーパーパというリズムを叩きます)
そして1、2、3、4…5、6、7、8までがひとつのかたまりになります。
この中の「1」でダンスをスタートさせれば(男性は左足、女性は右足)、曲の最後までずっと「1」で踏み続けられます。
ところが、曲によっては、「1、2、3、4」と進んだところでまた「1、2、3、4」と繰り返すものがあります。これを、「1と5がひっくり返った」といいます。曲がひっくり返った都度、足を止めて踏み直すなどの調整が必要となり、踊りに集中できなくなります汗
そこで、多くの曲の中から極力「1と5がひっくり返らない曲」を探していますビックリマーク

2…もうひとつ重要な事は、「前半と後半で曲調が大きく変わる曲を選ぶ事」ですビックリマーク
僕は、この事を重要視しています。

なぜか…。
それは、サルサはキューバの「ソン」をベースに作られているからです。(以前NHKの番組で取り上げられていました)
その昔、キューバにはスペイン人とアフリカ人が暮らしていました。この両者の音楽が合体したのが「ソン」。
「ソン」は、前半はスペイン調の哀愁感ただようオシャレな感じ…ところが、中間あたりでガラッと曲調が変わり、アフリカの激しいリズムをベースとし、ホーンとコーラスとリズムセクションの掛け合いになり、フィナーレに向かいますビックリマーク

1曲の中に、二つの曲調…、こんな素敵な音楽は他にはありませんビックリマーク
クラーベのリズム自体も8カウントの中に、前半はンパンパンと単純に、後半はパーパーパとためを取り…などオシャレ極まりないですキラキラ

今までクラシックやロックをはじめとして、色んな音楽を聞いたり演奏してきましたが、こんなにオシャレで奥が深い音楽はありませんビックリマーク

サルサの曲の中には、最初から最後まで楽器だけでずっと同じ感じの曲調が続くものや、ずっとイケイケ!で行ってしまうものがありますが、できるだけ僕は、ボーカルのメロディーがきれいで前半はメロディアス…後半は激しく…と変化するものをかけていきたいと思います。


3…最後に「曲と曲をつなげない」

DJさんによっては、サルサの曲をフェードアウト(音を小さくしていく)しながら、次の曲をつなぐ場合がありますが、他のジャンルなら良いのですがサルサはいけません!
ロサンゼルスサルサコングレスで踊っていたとき、あるDJさんが曲を最後までかけずに次の曲につなげていました。会場ではプロのダンサーが大勢踊っていましたが、一斉に抗議しました。
サルサのダンサーは、1曲で次々とパートナーを替えていきます。言い換えれば一生に一度、一期一会の踊りです。
曲のスタートで、お互いの踊りを確かめあい、二人で協力しあって曲の最後に向かって盛り上がっていく。そしてフィニッシュビックリマーク
それが、フィニッシュの直前に、次の曲につなげられては、あまりにも中途半端なおしまいになってしまい、心残りです汗
ですので、サルサのパーティーでは曲の最後まで踊りきって、一生に一度のダンスを踊っていただきたいと思います音符


以上の事を考えてサルサアレーナのDJをしますので、一度気にして聞いてみて下さいね音符