行政書士試験の実質的な難易度が高いと言われている理由は、科目の共通性から、
「より受かりやすい受験生(司法試験、司法書士試験、公務員試験)が分母に相当数混ざっている」
ことが影響していると言われています。
学習上のポイントとして、行政書士試験の過去問を検討することはもちろん大切です。
しかし、一般の方(法律学習の未経験者)が、昨今の行政書士試験に過去問題集のみで合格するケースはあくまでも例外です。
ここで注意すべきは、「学習密度が低い」(過去問しかやってない等)にもかかわらず、「運良く」受かってしまった合格者の勉強法に引きづられてしまうことです。
行政書士試験は受験者数が4万人前後。
配点の80%は択一式、合格基準は60%。
そのため、試験当日、仮に受験者数の「1%」にマークの『神様』が降臨し、彼等がたまたま選んだ選択肢が正解を連発し「運良く」受かってしまった場合を考えてみます。
この場合「400〜500人」単位で、
『学習密度が低い(過去問しかやってない等)にもかかわらず、表面的には効率的に短期合格したように見えてしまう』合格者
が輩出されることになります。
(この仮定は司法試験や司法書士試験では試験の性質上あり得ません)。
たまたまマークした選択肢が正解しまくる受験生が、僅かとはいえ存在する現象が確率論の世界では有り得るわけです。
しかしこれが8年も続けば、4000人程度もの
「本来ならば合格するはずが無かった合格者」
が市場に現れ、確かに一見すると効率的に受かるような気がしますが、一般の方が真似しても、確率論的にはほとんど受からない、ということになります。