「恋愛研究者ANNA×はるな檸檬の本音でビシっと恋愛相談」にて、
私に恋愛相談したい人を募集しています!
恋愛相談だけでなく結婚生活などのご相談もOKなので、既婚の方もどうぞ。

応募要項はこちらです!

---

スタートからすごく時間が経ってしまっていますが、
今日も、ちゅうつねカレッジを覗いてみて、
お金や成功について、ババババーッと浮かんできたことのつづきを書いていきます。

※初めての方は、このシリーズの最初からどうぞ!

---


アイちゃんとの商売をしてみたものの、

二人とも特に商売に情熱があるわけではないので、自然消滅しました。


彼女は芸能界で活躍したい人でしたし、

私の本当にしたいことは、

本を書いたり、メディアに出たりなど、自分を商品にすることだったのです。

似た者同士の二人だったのですね。


前に書いたように、

私はパソコンを手に入れてから、ホームページやメルマガをつくり、

狭~い範囲で、少しだけ有名になりました。


テレビで取り上げられたり、ムックに載ったり、

イベントやオフ会に呼ばれたりするうちに、

マスコミ関係の人とも少しですが知り合うようになりました。

作る側の人や出る側の人です。


その中に、何人かプロのライターがいました。

彼らは雑誌やムックに記事を書いたりしていて、

中には自分の名前で書籍を出している人もいました。

ニュース番組などでコメントしたりもしていました。


本屋に並んでいる雑誌に、

彼らの名前入りで3~4ページの文章が載っているのを立ち読みすると、

自分が話したことがある人なのに、大きな隔たりを感じて、

「すごいなあ……」

と、憧れや尊敬の気持ちをいだいたり、

「そんなすごい人なのに、普通に話してくれるなんて、いい人だなあ……」

などと、申し訳ないような、卑屈な気持ちになったりしました。




(ところで私はアイちゃんのことも、最初はテレビを見て知ったのです。

当時は学生時代でしたが、

私が素人としてちょこっとテレビに出たときに知りあった業界の人に

お願いして顔をつないでもらったのです。

だからアイちゃんに対しても、最初は同じような気持ちを持ったはずなのに、

彼女が全然気取らない、フレンドリーな人だということもあり、

すぐに、昔からの友達のような感覚になりました)


プロのライターではなく、

オフ会で同席したメンバーの中にも、

雑誌に載ったり、本を出した人がいました。


そういう情報を聞くたびに、

「この人は何かが突出している特別な人なんだなあ」

と、まぶしさや羨望を感じたり、

「私が書いているメルマガじゃダメなんだ……」

と自分と比較して惨めになったり、寂しい気持ちをいだきました。


当時の私は、

契約スタッフ(バイトのようなもの)として、

電話会社のお客様センターのオペレーターなどをしていました。


しかし、できれば文章を書くことを仕事にしたかったので、

ライターの人に

「ライターって、どうやったらなれるんですか?」

と質問しました。


すると、笑いながら

「“ライター”って、名刺に書けばいいんだよ」

と言われました。


「え? 自分でライターって言えば、ライターなの!?

なにか資格とか、勉強とか、なる方法とかが必要じゃないの!?

特別ななにかをやった人が、ライターになっているのではないの!?」


と驚きましたが、

さっそくライターという肩書の名刺を作りました。


それから、しばらくすると、

知り合いの、親切な年上のライターの女性が、

「こないだ、料理本のライターとして1週間ハワイに行ったんだけど、

もちろん旅行代も全額出版社持ちでギャラが30万円。

先生が料理を作って、カメラマンが撮影して、

私はちょこちょこっとレシピを書くだけ。

すごく楽で、おいしい仕事だったよ。

先生の料理? またこれが、すごくおいしーの!

今度また仕事がきたら、あなたにも回すね」


と言ってくれました。


そして実際にその数週間後くらいに、

さっそく声をかけてくれたので、

彼女と待ち合わせて、よく知らない会社のオフィスに行ってみると、

化粧品のカタログのようなものを作るのだということで、

同じように呼ばれた人たちと、グダグダと2時間くらい打ち合わせをしました。


そして、1週間後くらいに、再び呼ばれ、

その企画がなくなった旨を伝えられ、

「ご足労いただき、ありがとうございます。こちらお車代です」

と封筒を渡されました。


その封筒がやけに分厚かったので、

いくら入っているのかが気になって、

駅まで歩いている途中で、我慢できず、

ドキドキしながら電話ボックスに入って開けてみると、

15万円も入っていました……。



自分が1ヶ月コツコツ働いて、もらえるのは似たり寄ったりの額なので、

パチンコで24万円勝ったときと同様に、

「お金ってなんだろう……」

と、マンガの『カイジ』でときどき出てくる演出のように、

見ている景色が、ぐにゃ~っとゆがむような、

価値観がおかしくなる感覚になりました。

※おっと念のため、バブルはとっくに崩壊していましたよ!


その数日後、

親切なライターの女性が、

「化粧品のカタログの打ち合わせに参加していた○○さんが、

自分の仕事を手伝ってくれる人を探しているんだけど、やらない?」


と声をかけてくれました。


○○さんというのは、

打ち合わせの日に、なんとなく挨拶をした覚えのある女性でした。


私は、どんな仕事をするのかよくわからないまま、

その女性の事務所に行きました。


彼女は、やり手の元ライター兼編集者で、

独立して小さな編集プロダクションを開業していたのでした。

私はそこで、ついに、文章を書く仕事をスタートさせることになるのです。


いくらメルマガがメディアで紹介されても!

読者から握手してください、と言ってもらえても!

しょせん収入にならない趣味でしたが、

初めて、文章を書くことが収入になるのでした。


※余談ですが、私は「編集プロダクション」という名称を、

実際にそこで働いているときには知らなくて、

やめたあとで、

そこが世の中で編集プロダクション(編プロ)と言われるところだった、

ということを知りました。


※さらに余談ですが、数年前に、

ふと、親切なライターの彼女をなつかしく思い出してネット検索したら、

かなり前に単行本を出していたことを知り、

amazonで購入して読んでみました。


リラーックスして面白く読んでいたら、

終盤で、突然、私が登場したのでドキッ!としました。笑

本によると、なんと、私は彼女の人生を好転させるきっかけになったらしいのです。

そんなこと、まったく知りませんでした……。

ほんのいっとき、すれ違っただけの関係でも、

お互いにキーとなるような影響を与え合うこともある
のですねえ。

これを書くときに久しぶりに思い出して、しみじみとそう思いました。