子どもが生まれると「年中行事」をきちんと行って家族でたのしみたい。そう思う人は少なからずいるのではないかと思います。わたしもそのひとりです。正月、彼岸、お盆、大掃除など25の年中行事を子どもがよくわかることばで伝えるための指南書をご案内します。
「親のことば」で伝えたい 家族で楽しむ 25の年中行事/岩崎書店

2015年7月発行

お正月、節分、ひな祭り、お盆、大そうじ
「どうして、やらなきゃいけないの!」
と子どもに言われたら、聞いてください
年中行事の意味、仕方を子どもに説明するときに言い方がわかります


《目次》

はじめに
一月 
一月は、家族や親戚が集まってむつまじくすごすお正月のある月。だから睦月というのね。
お正月
 お祝いのごちそう 
 新年にはじめてすること
 お正月のしなもの
 お正月のあそび
 七草がゆ
 鏡びらき

二月
春に向けて大地も命も少しずつ動き出す二月。如月という名には新たな命の気配がする。
節分
 節分に食べるもの
 節分が大切なわけ
バレンタインデー

三月 
日に日にあたたかくなって草木はいよいよ生い茂る。だから、三月は弥生月。
桃の節句
 お祝いのごちそう
 ひなまつりで学ぶおもてなし
 ひな道具で学ぶ暮らしかた
 しまうタイミング
 ひな祭りのいわれ
お彼岸

四月
卯月には、白い卯の花が咲く。花々が、春の盛りを告げてくれる月だね。
お花見
 お花見のごちそう
 家族で楽しむ春の食べもの
こと始め

五月 
風香り、山笑う五月。ぬけるような五月晴れ。皐月は、早苗を植える田植えの月。
端午の節句 
 お祝いのごちそう
 子どもの日にすること
母の日

六月
梅雨がはじまり、田んぼに水が満たされる。水無月は水と親しい月。  
衣替え
父の日
夏至

七月
思いを言葉にし、文字で伝える。七夕の習いが身を助けると文月のいわれは教えてくれる。 
七夕(しちせき)の節句
 七夕のごちそう
 天に送る願いごと
夏休み
 夏休みにすること
 手土産・あいさつのしなもの
 
八月
夏の盛りがすぎると自然は冬への備えにうつろって葉が落ちはじめるから、葉月。 
暑中見舞い
 暑気払い
お盆(盂蘭盆会)
 花火
 お盆のお供え
 盆踊り
 
九月
日に日に昼が短く、夜が長くなっていく。夕暮れの速さに長月を感じるね。 
重陽の節句
十五夜
敬老の日

 家族で楽しむ秋の食べもの
 
十月
神さまが出雲にお出かけになっていらっしゃらなくなるから神無月、出雲では神有月というんだよ。
紅葉狩り

十一月
朝夕に冷えこむようになり初霜を見る日もある。霜月は冬のはじまり。 
七五三
 七五三のごちそう
 成長のお祝い
 
酉の市

十二月 
年の暮れがはじまるとだれもが忙しく走りまわる、せわしくも心うきたつ師走の月。
冬至
クリスマス
歳の暮れ
 年賀状
 こと納め
 おおそうじ
 お正月のしつらえ
 おおみそか
 家族で楽しむ冬の食べもの

あとがきにかえて
浅草めぐりMAP

しきたりや行事にいての知識を得るための本はありますが「親が子に伝える」ための本はこれまでになかったのではないでしょうか。しかも話し言葉そのままに書かれているのです。

行事は月ごとに紹介されていますが、大きな項目の中に細かい項目も入っています。バレンタイン母の日父の日夏休み花火クリスマスなんていうのもあります。

夏休み」はこのように書かれています。
長い夏休み。暑い盛りには休みをとって英気を養うものなんたよ。家族で過ごしたり、お墓まいりに行ったりして、親戚づきあいもないとね。

いまはエアコンがあるから、夏でも家の中は涼しいね。
でも、たとえば昭和39年の東京オリンピックのころは、エアコンがある家や学校はほとんどなかったの。電車も窓を開けて涼しくしていたのよ。
だから暑い盛りには、みんなでいっせいに休む「夏休み」ができたのね。
仕事を休んでリフレッシュして、涼しくなってきたら、また元気に勉強したり働いたりしよう、ってね。
暑いときに休む習慣は、アメリカやヨーロッパ、ほかのアジアの国々でも同じだよ。

このまま読んでもいいし、アレンジして自分のおもいを込めてもいいですよね。子どもの頃の思い出を話してもおもしろそうです。

江田ななえさんのあたたかいイラスト、月の扉を飾る浅草仲見世「助六」の小玩具もいい味を出していて素敵です。

年中行事を行う敷居の高さを変えてくれる本です。すでに生活の一部になっていることも、意味やいわれを知ることができるのはいいですね。

おまけのおたのしみとして、月ごとに「浅草めぐり」があります。たとえば8月なら「お盆の時期の浅草を探索しながら、夏を乗り切る」というテーマで「お香や数珠を買う」「梅干しを買う」「どじょうを食べる」「灯籠流しを見に行く」という題目が写真付きで紹介されています。巻末の「浅草めぐりMAP」でどこに行けば体験したり買ったりできるのかがわかります。


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