桜井ジャーナル 2024.05.04 

米国を後ろ盾とするクーデター政権は10年前の5月2日にオデッサで住民を虐殺 

 

 今から10年前、2014年の5月2日にウクライナのオデッサで反クーデター派の住民がネオ・ナチの集団に虐殺された。ネオ・ナチを操っていたのはアメリカのバラク・オバマ政権だ。

 

 その日の午前8時にオデッサへ到着した列車にはサッカー・ファンの一団が乗っていたのだが、その一団をネオ・ナチの「右派セクター」が挑発、ネオ・ナチ主導のクーデターを拒否していた住民の活動拠点だった広場へ誘導していく。ナチズムが浸透していたサッカー・ファンと反クーデターと反クーデター派住民とは対立関係にあった。

 

その一方、広場に集まっていた住民に対し、ネオ・ナチのメンバーは右派セクターが襲撃してくるので労働組合会館へ避難するように説得、女性や子どもを中心に住民は建物の中へ逃げ込んだ。その建物の中で住民はネオ・ナチのグループに虐殺される。

 

 焼き殺された人もいたが、撲殺したり射殺した後、焼かれた人もいたようだ。その際、屋上へ逃げられないよう、ネオ・ナチはドアはロックしていた疑いがある。このとき50名近くの住民が殺されたと伝えられているが、これは地上階で確認された死体の数にすぎない。地下室で惨殺された人を加えると120名から130名になると現地では言われている。

 

 この虐殺の前、4月12日にCIA長官だったジョン・ブレナンがキエフを極秘訪問、14日にはクーデター政権が東部や南部の制圧作戦を承認し、22日にはジョー・バイデン米副大統領がキエフを訪れ、その直後から軍事力の行使へ急速に傾斜していった。バイデンのキエフ入りに合わせ、クーデター政権は会議を開いてオデッサ攻撃について話し合っている。5月2日の虐殺その結果だ。

 

 旧ソ連圏では第2次世界大戦でドイツに勝利した5月9日は戦勝記念日として祝われていた。ウクライナの東部でも住民が外へ出て祝うことが予想されいたが、バラク・オバマ政権を後ろ盾とするクーデター政権はそれを狙い、キエフのクーデター政権は東部のアルドネツク州マリウポリ市に戦車を突入させ、住民を殺しはじめる。

 

 それに対し、マリウポリの住民は素手で抵抗を始めるが、クーデター政権はネオ・ナチを中心に編成した内務省のアゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)を送り込んで制圧、拠点にした。

 

 6月2日にクーデター政権はルガンスクの住宅街を空爆、住民を殺しているが、その日、デレク・チョレット米国防次官補がキエフ入りしていた。住宅の爆撃を西側やキエフ政権は否定していたが、インターネット上にアップロードされた映像を見れば、空爆が行われた可能性は高いことがわかる。OSCE(欧州安保協力機構)も空爆があったことを認めていた。























 

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