馬乗りになった僕に観念した風間ぽんが
カラダから力を抜いて『分かった、分かった、』って
うつ伏せのままバタバタした。
跨った背中から降りて座ると
風間ぽんはヨイショって腕を立てて起き上がって
「あんまヘンな風に取らないでよ?」
って言いながらあぐらをかいて
ビールを飲んだ。
「なによ、」
風間ぽんを覗き込む。
「ん~、相葉くんが自覚あるかどうか分かんないけどさ、」
チラリと目を合わせて、
また手元を見る。
「なんだよ、早く言えって、」
横にあったクッションを風間ぽんの肩に押し付けた。
「あのさ、
翔くんて、
結構相葉くんと仲いいでしょ?」
「え・・・、そうかな・・・、
普通、だと思う、けど?」
「いや・・・、
少なくともさ、他のメンバーより相葉くんには心を許してるっつーかさ、」
「そうかな・・・」
心当たりがないわけではないけれど。
「いやでもメンバーとしてね?
おれこんなんだから、絡みやすいんじゃないのかな、」
「う~ん、
・・・なんかさ、オレの印象でいうと
相葉くんだけ特別なんだよね。」
「えっ?」
何がどう特別なの?
風間ぽんにはどう見えてんの?
めっちゃ気になったけど
あんま喰い付いたら
自分の墓穴を掘りそうで
「えぇ~?そんなことないよぉ、」
ホントはすっごい聞きたいくせに
「だってりぃだぁとか
にのも、まつじゅんも、
みんなとスゴイ仲いいよ?」
知りたいくせに。
「う~ん、」
「気のせい、気のせい!」
バカだ、僕は。
自分から、
話題を止めてしまった。
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