本日の外交部会では、岸田総理・林外相のGW中の外交訪問や北朝鮮による弾道ミサイル発射について議論した。

北朝鮮からの飛翔体発射は、今年に入り既に15回目となっている。これは安保理決議に明白に違反するものだが、中国とロシアは北朝鮮への制裁に後ろ向きであり、安保理は、北朝鮮対応でも機能不全となっている。この状況を北朝鮮にとって都合の良い「隠れ蓑」としてはいけない。金正恩総書記は、核兵器を抑止力としてだけでなく、先制攻撃に使用することも辞さない旨ほのめかしているが、これは何としてでも止める必要がある。

防衛省は、今月7日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて急遽会見を開き、北朝鮮が核実験を実施するための準備が整う可能性がある旨言及したが、一方、外務省では、会見を開いておらず、核実験に対する危機感が少ないのではないかと感じざるを得ない。外務省からの説明は、淡々と状況を共有しているという感じを受けるが、仮に北朝鮮が核実験を行うとすると次元が違う話である。日韓関係も大事だが、核実験を止めさせるための外交努力が必要であり、外務省には強い危機感を持って対応してもらいたい。中国及びロシアへの外交的働きかけ、国連との協力に対し、最大限の努力を求めたい。