「宅間守」も呑んでいた「凶悪犯御用達」の抗うつ剤 | ADHD 発達障害 うつ病 躁うつ病 パニック障害 統合失調 不登校 引きこもり 精神医療ニュース (精神科 心療内科の治療について)

「宅間守」も呑んでいた「凶悪犯御用達」の抗うつ剤

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抗うつ薬服用後に暴力的になったり、リストカットや自殺未遂、自傷行為が始まった方へ


※おしらせ

週刊新潮 2009年5月28日号(2009/05/21発売)に

池田小事件「宅間守」も呑んでいた「凶悪犯御用達」の抗うつ剤 という記事が掲載されました。


また、
「月刊宝島」の2009年7月号( 2009年5月25日発売)の「悪い奴らの「錬金術」」大特集という記事に精神科医についての情報が掲載されました。

みなさんぜひご覧下さい。


常識が変わる:魔法の薬と呼ばれた抗うつ薬の真実

2009/5/14(木)

精神科の治療と凶悪犯罪事件

しばらく体調を崩していました。そろそろ復帰します。

さて、ようやく厚生労働省が動きました。とりあえず医薬品添付文書を改訂することで、SSRIとSNRIが他害行為を引き起こす可能性について注意喚起することになりました。精神医学会や製薬会社に配慮したと思われる、実に厚生労働省らしい、あいまいで不十分な注意喚起ではありますが、大きな一歩です。

抗うつ薬服用で攻撃性増す症状、厚労省が注意改訂へ

2009年5月8日21時42分 読売新聞

 抗うつ薬を服用した患者に、他人に突然、暴力をふるうなど攻撃性が増す症状が表れたとの報告が約40件寄せられたため、厚生労働省は8日、「調査の結果、因果関係が否定できない症例がある」として、使用上の注意を改訂することを決めた。

 対象となるのは5製品で、うち4製品はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)と呼ばれる。

 厚労省などは、SSRIなどの薬を服用し、他人を傷つける行為が実際にあった35件と傷害などにつながる可能性があった4件について調査。パキシル(SSRI)など3製品を服用した4件について、「他人を傷つける行為との因果関係を否定できない」と評価したうえで、ほかの2製品も含めた改訂を決めた。

 そううつ病のうつ症状やアルコール依存症などがある場合、その多くは薬を処方されたことで、症状が進んで攻撃性が増し、傷害に結びついた可能性があることが分かった。

 新しい使用上の注意では、症状の悪化があった場合には、薬を増やさず、徐々に減らして中止するなどの慎重な処置を行うよう求める。

 SSRIは、従来の抗うつ薬よりも副作用が少ないとされ、うつ病治療に広く使われている。国内でも100万人以上が使用していると推定されている。

抗うつ薬パキシルなど「攻撃性」注意喚起 厚労省審議会

2009年5月8日20時18分 

朝日新聞

 抗うつ薬「パキシル」などSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)の副作用が疑われる症例が相次いだ問題で、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の部会は8日、服用により他人への攻撃性が増したり、激高したりする場合があることを添付文書に盛り込み、医師や患者に注意喚起することを決めた。

 対象は4種類の成分で、製品名ではパキシルやルボックス、デプロメール、ジェイゾロフト、トレドミンなど。このうちパキシルは、国内のSSRI市場の約半分を占め、00年の発売以後、推定100万人超が使用した。

 厚労省などには今春までに、攻撃性などの副作用報告が268件あった。うち実際に他傷行為などに至ったのは35件。分析すると、4件で服用が行為につながる可能性を否定できず、残りは、他の病気によるものか副作用のためか区別できなかった。部会に参考人として参加した樋口輝彦・国立精神・神経センター総長は「典型的なうつ病以外での処方で、攻撃性を示す例が多い印象だ」という。

 日本うつ病学会も、患者や医師に適正使用を呼びかける委員会を新設することを決めた。(権敬淑)


向精神薬やそのずさんな処方が自殺や暴力を引き起こすという主題は、私のブログで散々取り上げてきましたが、ようやく世間の認識が追いついてきたと実感しています。

社会には「常識」というものが存在します。これは単に人々の合意であり、それが正しい情報であるとは限りません。常識を覆すには、人々が納得することができる情報を積み重ね、それを世間に広げるしかありません。相当なエネルギーが必要だということは言うまでもありません。

このブログは、「精神科医は心の専門家であり、精神科医に任せれば心の問題は解決できる」という世間の常識に真っ向から対立する形で始まりました。

当然ですが、私の主張は異端であり、今現在もそうでしょう。とはいえ、部分的には常識が覆りつつあります。少なくとも、「SSRIは安全で副作用がほとんどない」というかつての常識はもはや過去の幻想となることでしょう。

常識を覆すのは並大抵のことではありませんが、誤った情報で形成された常識を事実や正しい情報で覆す場合は、その逆のパターンに比べてはるかに簡単です。
ちょっと考えてみましょう。精神医療産業は、莫大な資金と労力を投資し「うつは心の風邪」「うつ病は脳内神経伝達物質のバランスの乱れ」「SSRIでうつ病は治る」「SSRIは副作用が少ない夢の新薬」という常識を築き上げました。その手法は見事としか言い様がありません。

しかし、これらの常識は「事実」ではなく、証明されない仮説や意見、虚偽に基づくものであり、実は非常に脆く危ういものなのです。世間の常識として存続させるためには、さらに投資をするか虚偽を重ねるかしかありません。それと比べると、単に事実を積み重ねるだけの作業はいかに楽か理解できるかと思われます。

さて、今回開かれた厚生労働省の部会では、今まで医薬品医療機器総合機構に寄せられた、SSRI(パキシル、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフト)とSNRI(トレドミン)の「敵意/攻撃性」に該当する副作用報告(計268件)の概要が資料で紹介されていました。資料を見ると、以下のような他害行為がありました。

塩酸パロキセチン水和物(パキシル):26件

・ナイフを振りかざす、スタッフにたいする暴言、暴行(20代女)

・反抗的態度、興奮、噛み付く(60代女)

・交通違反にて検挙された際、急に怒り出し拳銃を奪い取ろうとする。父親とけんかし、窓ガラスを割る(30代男)

・電話で主治医を罵り自殺すると言う。母親に対して皆殺しにしてやると言い、刃物で自分や母親を切る。灯油を撒いて火を点ける。襖を破って物を投げる。(30代女)

・けんか、他人の首を刀で刺し、警察に対処された(20代男)

・登校中の女子学生になぐりかかる(30代男)

・家族にたいし暴力行為(60代男)

・他患者に対する暴力行為、怒号(60代男)

・自傷と暴力(不明男)

・交通ルールへのこだわりあり、守らない他のドライバーへ暴力を振るう(30代男)

・衝動性が増し、傷害事件を2回起こし、2回刑務所に入った(不明男)

・非常にイライラして町で人にぶつかったらケンカしてしまいそうだった、神社の賽銭箱を持って逃走し窃盗容疑にて逮捕される(30代男)

・患者が妻に金属類でもって頭部を殴打。全治1ヶ月の重症を負わせ、傷害罪で逮捕(40代男)

・妻へコップを投げつける(40代男)

・スタッフに対し妄想を抱き、暴力行為(50代男)

・自傷他害により警察に入る(30代男)

・自傷他害により警察に入る(30代男)

・近所の人とケンカ(60代女)

・家庭内暴力、自殺念慮出現(10代男)

・妻を刺殺(70代男)

・隣人に暴行して警察沙汰(年齢性別不明)

・凶暴性が出て警察沙汰(60代男)

・本を支払わず店から持ち出し、警察沙汰になった(不明男)

・子供を殴る(不明男)

・路上にてキャッシュカード強盗、郵便局で強盗未遂(20代男)

・車の運転が乱暴になり、1日に2度の接触事故。その後入院するが、入院直後は多弁、易怒性、興奮し暴力を振るうため保護室隔離(50代男)


マレイン酸フルボキサミン(ルボックス、デプロメール):7件

・妻に暴力をふるい衣服を脱がし放置する。家に放火をする(30代男)

・母親と口論、夫への暴力(20代女)

・母親への暴力(20代女)

・バットで家具を壊す。ご飯に包丁を突き立てる。放火しようとする(30代男)

・職員室によびだされて、きれて暴れる。母親に暴力。隣家の人に注意され、切れてケガをさせる(10代男)

・夫とケンカしている間に衝動的に強暴、母親に暴力を振るう(30代女)

・ベッド柵を蹴ったり、看護師を蹴ったり、看護師に物を投げつけたり、手の付けられない状態に一時なった(10代男)


塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト):2件

・「殺してくれ」と叫びながら暴力的な行動をはじめ、家族が制止するも手におえず警察を呼び、精神科救急へ運ばれ緊急入院(10代不明)

・店員にクレーム、興奮して警官出動(20代男)


合計35件ということですが、これはあくまで報告された件数であり、実数ではありません。100万人以上服用している中たった35件しかないではないか、数万人に1人しか現れない副作用で大騒ぎするな、という意見がありますが、それは勘違いです。日本には、患者が自発的に副作用を報告できるシステムはありません。医師に報告義務もありません。

ましてや、SSRIを安易に処方するような医師が、患者の行動の変化を薬の副作用であると観察・評価し、しかもわざわざ報告すると思いますか?実数は2桁以上異なるでしょう。

ただ、これだけの報告件数であっても、事実を積み重ねることで国を動かすことができました。患者が自発報告できる制度が実現できれば、状況は劇的に変わることでしょう。

今のところは医師と薬剤師しか報告できないので、副作用と思われる症状があれば、主治医か薬剤師に対して、製薬会社や医薬品医療機器総合機構に報告してもらうよう働きかけましょう。

厚生労働省の発表以降、患者からSSRIに関する質問や相談が相次ぎ、現場の精神科医は困っているようです。そんな副作用は滅多に起こらないなどと説明し、火消しに躍起になっているようです。

中には騒ぎを報道のせいにしている人もいるようですが、それは明らかに責任転嫁です。患者が不安になるのは、事前に知らされるべき情報が知らされていなかったからです。自分の怠慢、あるいは意図的な情報隠蔽が引き起こした混乱を、厚生労働省や報道のせいにしてはいけません。

そのような精神科医は自業自得ですが、本当に困っているのは患者です。確かに、今回の報道で不安になるのも無理はありません。しかし、決して自分の判断で急に減薬、断薬しないようにして下さい。離脱症状で強い副作用に苦しむ可能性があります。必ず主治医に相談するようにして下さい。

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(転載元精神科医の犯罪を問う)

http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/48187154.html