ゴルフ レーザー距離計 比較 2015-2016 その5 ニコン | ゴルフの自習のブログ

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タイトル通り、ゴルフ上達のための、練習法、技術論、考え方などを自問自答します。

カメラメーカーとして知られるニコンは、早くから、ゴルフ用レーザー距離計を
販売している。

以前は、やはり日本メーカーらしく、技術力、信頼性が高かったのだが、いまは、すっかりブッシュネルや
レーザーアキュラシーにおくれをとっている。

おそらく、本業のカメラ事業が不振のため(売上、利益の激減)、ゴルフ用レーザー距離計は市場拡大中にも
かかわらず、あまり積極的ではないのだろう。
確かに、パナソニックやキャノンにカメラのシェアを大きく持っていかれただけでなく、スマホ普及でデジカメ売り上げは激減だ。

レーザー距離計のモデルチェンジのサイクルが長く、COOLSHOTは2年おき、その他のモデルは順次廃盤という次第だ。

ブッシュネルやレーザーアキュラシーが最大計測距離を900ヤードや1000ヤードと伸ばす中、
ニコンのCOOLSHOT 40は、最大計測距離650ヤード。

一応、1000ヤードを測れるレーザー 1000A Sというモデルもあるが、2010年発売の古いモデルで
ブッシュネルやレーザーアキュラシーの最新モデルと比較すると見劣りする。
(実売価格も4万円以上であまり売れていない)

ニコンがゴルファーにやや不評なのが、モード切替のわずらわしさと、
データ表示と、ハイアイポイント設計のためのみずらさだ。
これらの点は、3年前のブログにも書いたが、いまだに改善されていない。

まず、モード切替。これは、何年使っていてもなかなか覚えられず、
いつも分厚いマニュアルを取り出してみないとわからないのだが、
高低差機能のある、COOLSHOT 40iには、
Aモード、Hモード、Gモード、Dモードがある。
これを、
1、電源をオンにする
2、MODEボタンを押し続けたまま、すぐに電源オン/測定ボタンを押す。
3.2秒未満で電源オン/測定ボタンから指を放すと、測定表示モードに切り替わる。
4.手順2,3を繰り返して測定表示モードが切り替わる。
という操作で切り替える。

Aモード:直線距離と高さを表示
Hモード:水平距離と高さを表示
Gモード:加減算距離(ブッシュネルで言う打つべき距離=水平距離±高さ)と直線距離
Dモード:直線距離のみ


COOLSHOT 40iモード切替


レーザーアキュラシーは、直線距離、高さ、角度、水平距離を一度の計測で一括表示するのに
比べると、ニコンは、最大2つの数値しか表示しないし、モードが複雑で画面だけ見ていると
何の数値が出ているかわかりにくい。

それに、加減算距離というのが、単純に、水平距離に高さを足した(低い場合は、引いた)だけの
数値で、それを信用して打っても、距離は合わないだろう。
打つべき距離は、単純に高低差だけでなく、使用クラブやヘッドスピード、弾道の高低、風などが
影響するからだ。

さらに、ニコン特有なのがハイアイポイント設計(ロングアイレリーフ)。
ハイアイポイントの説明
これも3年前のブログにも書いたが、
撮影用のカメラについている機能をレーザー距離計にもつけてしまったもの。
メガネをかける人が多い日本人のための設計で、ファインダーを裸眼で直接見ようとすると見にくい。
メガネの厚みの分、ファインダーから2cmほど離して見るとちょうどよく見える設計だ。
しかし、当然ファインダーから離れると、ファインダーから見える景色は小さくなってしまう。
6倍レンズでも実質的には4~5倍の感じになってしまう。
メガネをする人には良い機能かもしれないが、ゴルファーに限っては、たいがいコンタクトレンズを付けるなどして
メガネをする人は少数派で、メガネをしないゴルファーにとっては
余計な機能で無くしてもらいたいものだ。(プロや上級者にはほとんどメガネゴルファーはいない)


ニコンのラインナップの中では、低機能モデルのCOOLSHOT 20が、低価格&コンパクトサイズで、他メーカーと棲み分けた面白いモデルだ。

対物レンズと受光レンズの2眼タイプが主流の中、むしろ、古い仕組みの3眼レンズながら、最も小型なサイズを実現。
重さもわずか125g。
計測可能距離は550ヤード、高低差機能は無しと性能面は限定的だが、実売価格が16000円程度からと、エントリーモデルとして魅力的。
ただ、ピンを測るのは150ヤード以上あると手間取るところは我慢が必要か。

COOLSHOT 20以外は、ブッシュネルやレーザーアキュラシーと比較すると魅力が薄いが、予算が少ない人は、中古のニコンのレーザー
距離計を狙う手がある。古いモデルは、他メーカーより品質が高いし、思わぬ安価で手に入れられる可能性がある。

整理すると、

メリット
・メガネユーザーは見やすいハイアイポイント設計
・国内大手ブランド
・低価格化が進行

デメリット
・モード切替の操作が複雑
・測定データが2種ずつしか表示しない
・計測可能距離が短い(測定性能が低い)
・メガネをしないゴルファーには実質的な倍率が低い
・加減算距離は実用的でない
・今後のサポート等が心配(事業縮小や撤退が予測される。私見です)


これらから、ニコンをお勧めするユーザーとしては、

・メガネを使用するゴルファー
・高低差を含めた大まかな距離がわかればいいゴルファー
・低機能(高低差機能無)ながら最もコンパクトで低価格のCOOLSHOT 20を選ぶユーザー
・日本の大手ブランドが好きなゴルファー

といったところか。





COOLSHOT 40i



COOLSHOT 40iの口コミ


■使用レポート

COOLSHOTシリーズの中で唯一、高低差機能が付いているの最上位モデル。サイズは、ブッシュネルよりは小さく、レーザーアキュラシーPINPOINT

シリーズと近い大きさ。PINPOINTとの比較ではCOOLSHOTの方がグリップがやや細く、長さはやや長い。3メーカーともにも防水仕様。
以前は、持ち運び用のケースが大きかったが、このモデルではコンパクトになって○。
測定可能距離は650ヤードと、最上位モデルとしてはやや頼りない。もちろん、普段650ヤードを測ることはほとんどないが、最大計測距離が長い

ものほど、計測システムが高性能で、短距離の場合やピンを測る場合も反応よく計測できるからだ。
直線距離の表示ステップは0.5m、水平距離等は、0.2mだが、これはあくまで表示であり、精度は0.75mとしている。(高低差の精度は非公開)ブ

ッシュネルやレーザーアキュラシーと計測結果を比べて、特に精度が高いとは感じない。むしろ、ある程度距離が長くなると、ブッシュネルやレ

ーザーアキュラシーの方が精度が高いように思う。
NIKONのレーザー距離計の高低差機能については、上に書いたように、モード切替が複雑で、2つデータしか表示しないところがやはり不満。
例えば、推奨距離を計測した時に、「実際にはどのくらいの高さ(または直線距離)だろう」と確認したいとき、複雑なボタン操作でモードを切

り替えた上で再度計測しないとならない。ゴルフコースでこんなにモタモタしていたら、周囲のゴルファーに嫌がられるだろう。
これも上に書いたが、ハイアイポイント設計(ロングレリーフ)のファインダーは、メガネをしないゴルファーには見にくい。性能面との対比で

価格的(27,000円~35,000円程度)にも中途半端で魅力が薄い。



測定範囲 : 8-650yd./7.5-590m
測定精度(直線距離) :±0.75m/yd.
表示ステップ :直線距離(上段4桁) 0.5m/yd.単位、 直線距離(下段3桁) 1 m/yd.単位、
        水平距離/加減算距離(上段4桁)0.2m/yd.単位
        高さ(下段3桁)0.2m/yd.単位(±100m/yd.未満)1 m/yd.単位(±100m/yd.以上)
倍率(倍) : 6
対物レンズ有効径(mm) :21
実視界(゜) : 7.5
ひとみ径(mm) : 3.5
アイレリーフ(mm) :18.3
大きさ(長さ×高さ×幅)(mm) :112×70×36
質量(重さ)(g) :約160(電池を除く)
電源 :CR2 リチウム電池×1本(3V DC)オートパワーオフ機能付(約8秒)
防水性能 : 生活防水構造
電波規格 :FCC Part15 SubpartB class B, EU:EMC directive, AS/NZS, VCCI class B, CU TR 020
レーザー規格 :IEC60825-1:Class 1M/Laser Product  FDA/21 CFR Part 1040.10:Class I Laser Product
実売価格 27,000~34,000円(税抜)

計測距離 ★★★☆☆
高低差機能 ★★☆☆☆ なし
ピンシーカー機能 ★★★☆☆
携帯性 ★★★★☆
光学倍率 ★☆☆☆☆ ※ロングアイレリーフ(ハイアイポイント設計)の為、実質4~5倍?
実売価格 ★★★☆☆


COOLSHOT 40


COOLSHOT 40の口コミ


■使用レポート

COOLSHOT 40iと同じサイズ、形状のボディの(色は異なる)、高低差機能が付かないモデル。直線距離だけが計測可能。
測定距離はCOOLSHOT 40iと同じ650ヤード。小型ボディのCOOLSHOT 20が550ヤードなので大きくは違わないが、ピンフラッグ計測は
COOLSHOT 20iが最大250ヤードのところ、このCOOLSHOT 40は最大450ヤードとより実用的。
データ表示は、高低差機能がない分シンプルで特段問題ないが、ハイアイポイント設計の問題はCOOLSHOT 40iと同じで、メガネを使用しないゴ

ルファーにとっては実質倍率より見にくい。
価格面では、22,000円~30,000円と、高低差がないモデルとしては高価格のところが難。



測定範囲 :8-650yd./7.5-590m
測定精度(直線距離) :±0.75m/yd.
表示ステップ : 0.5m/yd.単位
倍率(倍) : 6
対物レンズ有効径(mm) :21
実視界(゜) :7.5
ひとみ径(mm) :3.5
アイレリーフ(mm):18.3
大きさ(長さ×高さ×幅)(mm) :112×70×36
質量(重さ)(g) :約160(電池を除く)
電源 : CR2 リチウム電池×1本(3V DC)オートパワーオフ機能付(約8秒)
防水性能:生活防水構造
電波規格 : FCC Part15 SubpartB class B, EU:EMC directive, AS/NZS, VCCI class B, CU TR 020
レーザー規格 :IEC60825-1:Class 1M/Laser Product FDA/21 CFR Part 1040.10:Class I Laser Product
実売価格 22,000~30,000円(税抜)

計測距離 ★★★☆☆
高低差機能 ☆☆☆☆☆ なし
ピンシーカー機能 ★★★☆☆
携帯性 ★★★★☆
光学倍率 ★☆☆☆☆ ※ロングアイレリーフ(ハイアイポイント設計)の為、実質4~5倍?
実売価格 ★☆☆☆☆


COOLSHOT 20


COOLSHOT 20の口コミ


■使用レポート


最も小さなゴルフ用レーザー距離計。比較的小さなCOOLSHOT 40,40iやレーザーアキュラシーPINPOINTより、ひとまわり小さい。
ズボンのベルトにつけるケースにしまわなくても、ズボンのポケットに入れてしまっても持ち運べるほど。
余計なものを持ちたくないというゴルファーにはピッタリ。
計測可能距離は550ヤードだが、上にも書いたように、ピンを計測できる最大距離は250ヤードと、一世代前のモデルの性能。
最新の高性能モデルに比べると、150ヤード以上あるピンを計測するのはやや手間取る。
高低差機能は付いてなく直線距離のみ計測する。
ハイアイポイント設計はこのモデルにも採用されていて、メガネを付けてプレーしないゴルファーにはスペックの倍率より見にくい。
さらに、このモデルは、小型化のためにCOOLSHOT 40、40iより一回りレンズが小さく、実視界は、他の2モデルが7.5度に対して、
6度と20%狭い。
価格は、16,000円~20,000円とリーズナブル。予算が少ない人は、信頼性の低いノンブランド品を買うならこのモデルを買うべきだろう。


測定範囲 :6-550yd./5-500m
測定精度(直線距離):±1m/yd.(100m/yd.未満) ±2m/yd.(100m/yd.以上)
表示ステップ : 1m/yd.単位
倍率(倍) : 6
対物レンズ有効径(mm) : 20
実視界(゜) 6.0
ひとみ径(mm) : 3.3
アイレリーフ(mm) :16.7
大きさ(長さ×幅×高さ)(mm) : 91×37×73
質量(重さ)(g) : 約125(電池を除く)
電源 : CR2リチウム電池×1本(3V DC) オートパワーオフ機能付(約8秒)
防水性能 : 生活防水構造
電波規格 : FCC Part15 SubpartB class B, EU:EMC directive, AS/NZS, VCCI class B, CU TR 020
レーザー規格 : IEC60825-1:Class 1M/Laser Product FDA/21 CFR Part 1040.10:Class I Laser Product
実売価格 22,000~30,000円(税抜)

計測距離 ★☆☆☆☆
高低差機能 ☆☆☆☆☆ なし
ピンシーカー機能 ★☆☆☆☆
携帯性 ★★★★★
光学倍率 ★☆☆☆☆ ※ロングアイレリーフ(ハイアイポイント設計)の為、実質4~5倍?
実売価格 ★★★★☆