八正道の中に正業というのがある皆さんもう当然よくご存知のことで生活の糧を得ている仕事のことです。
この世の中、特に今と云う時代は正しい仕事で充分な糧を得る事ができるのかというとはなはだ疑問に感じざるを得ない。
お金の為に自分の心にそぐわないことをしなければならない状況の方々が増えているように思われる。
資本主義社会は利益優先になりすぎて人間をお金を稼ぐためのロボットにしてしまっている会社が多い。
だから世界的な大手の会社が不具合を隠してお客の不利益に対して誤魔化そうとするようなことが頻発するようになった。
このようなことは多分前々からも当然あったことだろうが。
その後の対応に違いが出ている。
正しく仕事をすると言うのは働く人々が生活するための糧をえることは大切な事であり異存は無い。
しかしそこには職業を通してやらねばならぬ目的がある。
1 魂の修行
2 社会の調和
3 感謝と報恩の行為
この3つが基本になけねばいけないのにところがこのようなことを言うとそんな理想論では過酷な生存競争には生き残れない馬鹿の言うことだと一笑に付される。
しかし考えて見てください。
例えば自動車やテレビを作る仕事にしてもどれだけたくさんの人のお陰で完成できるのか。
鉄一つ取っても製鉄会社で働くたくさんの人がいて初めて鉄板が出来ます。
でもそれを製造するには機械が必要ですその機械になると部品の1つ1つが集まって出来ていますそれを上流に追いかけて調べてみればとんでもない数え切れない人々が関与していて出来ることを知るでしょう。
今の時代は分業によって維持されています。
どこかの誰かが手を抜いてこの程度で良いだろう安くしなければ自分の取り分が減るからと不良品に近い部品を作ってしまったらその結果は想像できますね。
昨年も大きな問題となったトヨタ自動車のリコールがありましたね。
あれは1個のパーツの不具合が起こした問題だと言われていますが。
そうではありません難のあるパーツを作った部品会社に責任が勿論ありますが。
そのような物を容認して使い利益を得ようとしていたトヨタに大きな責任があるのです。
主本主義の限界と信次先生が昔から話されていましたが。
利益を上げるためには何をしても良い。
手段を選ばずとなったのは株主に絶えず利益を上げ続けることを要求されて目的が達成できない場合経営者の更迭があるのですから。
今の日本の会社の殆どがサラリーマン社長で駄目な場合直ぐ首を切られます。
企業の理念より利益を追求せざるを得ないのです。
そこには正法の3つの目的なぞは目にも入らない毎日が闘争の日々なのです。
心が荒れ放題の中に良いものは作れません。
ここにある会社の社是とも言うべきものを参考として書きます
目的
1 私達は人と人とが手を取り合って生きて行けるユートピアの実現の為に自己を研鑽します。
2 私達は自分自身が今、生かされている現実をふまえ全ての世の人々に感謝と報恩の心をこめて仕事をさせて頂きます。
3 私達の職場は互いに磨き合い自己の向上を計る場として考えます。
私はこれが正業の基本だと思っています。
話が少し変わりますが昔のSONYは世界で始めての商品を開発して世界的な企業に発展しました。
しかし今のSONYの商品は良く知ってる人は言います。
「直ぐ壊れる2流品になった。1定時間経過すると破損するようにソニータイマーなるものが組み込まれている」
と噂が流されてSONY製品は買わないほうが良いと言われるようになってしまいました。
そんな中2~3年前には中村社長(当時)が談話の中で自らの言葉でソニータイマーの存在を否定するような事態がありました。
経営トップにまでそのような噂が耳に入っていたのです。
勿論わざと壊すような製品をつくるようなことは無いでしょう。
しかしそれほど品質の低下する製品を世の中に流通させてきたのは利益優先の結果なのです。
そこには正しい仕事良い仕事をすると言う良心が無くなって終った結果本当の目的を見失った。
哀れな守銭奴達に踊らされているピエロがいるのです。
悲しいピエロが*
私達が毎日必要としている物は実に多くの人々によって私達に届けられているのですその1人1人が正しく仕事をしなければいろいろ不都合な事態が発生します。
自分の心に忠実に正しく仕事をしてお世話になって生かされている事が理解できたならば他の人を生かす行為のお返しとして行なうことは当然の義務であり人間として本来の姿では無いかと思います。