第212回世日クラブ定期講演会が開催 | 世日クラブじょーほー局

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【世日クラブオンライン講演会】

  「正義」で攻撃するジャーナリズム

  ノンフィクションライター 窪田順生氏

 

 (講演する窪田氏)

 

メディア側も疑問視の教団報道

 世界日報の読者でつくる「世日クラブ」(近藤讓良会長)の定期講演会が17日、オンラインで開かれ、ノンフィクションライターの窪田順生氏が「『潜入 旧統一教会』の著者が語るジャーナリズムの闇」と題して講演した。窪田氏はジャーナリズムが「暴走」する要因の一つとして、「『自分は絶対に正しい』という揺るぎない信念は、ジャーナリストとして大事な資質。だが、強烈な思い込みにより、ほかのことが受け入れられず攻撃的になってしまう場合がある」と見解を述べた。

 

 日本のジャーナリズムが独善的になってしまいやすい理由について、①「報道の自由」を奪う記者クラブの存在②「組織人」のジャーナリストが多いため、個人の考えより「組織の正義」に忠実③「反権力」を掲げながらも、「権威」の力で正義を実現しようとする――の3点を挙げた。

 

 特に海外と比べると、ジャーナリスト出身の政治家が日本は多く、「権力の監視をしていたはずが、いつの間に権力のプレイヤーになって『正義』を実行する側になっている」と分析。その上で、「解散請求はパンドラの箱であり、最悪の場合宗教弾圧が再来する。『絶対正義』と『絶対正義』が正面衝突すると悲劇しか起こらない。正面衝突を回避する和平の道を模索できないだろうか」と問題提起した。

 

 このほか、自身の著書に対するメディア業界からの反応も紹介。「教団の許可を取って取材するのはただの御用ライターだ」という批判はあったものの、「『応援している』という意見が一番多かった。メディア側でも一連の教団報道が『おかしい』とか『内容が一色』と感じている人は多い」と語った。

 

 講演に先立ち、世日クラブの近藤会長は「日本において思想、良心および信仰の自由は、憲法第14条、また教育基本法第15条第1項においても保障されている。民主主義国家として、宗教は自由であってほしいと考える」とメッセージを寄せた。

        (令和6年2月19日世界日報1面より転載)