夜間?薬缶??約款!!! | 浅慮相乗のブログ

浅慮相乗のブログ

このブログの内容は私が所属する/した、いかなる組織とも関係ありません。
Twitter ID @senryoAIIT と同じ人間が書いています。

夜間に薬缶で沸かしたお湯を飲みながら保険の約款を紐解いても訳分かんねー

意味不明な書き出しですみません。民法改正案で約款についての規程が入るということで、つい。

会社法関係が独立して大分痩せてしまった民法ですが、実は法律の中では長老格です。

民法
(明治二十九年四月二十七日法律第八十九号)
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=2&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%dd&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=M29HO089&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=2&H_CTG_GUN=1

会社法の独立の他、戦後の家族法部分の改正など、紆余曲折を経ながらも現役で頑張っていますが、どうしても時代に合わない部分というのは出てくるものです。というわけで、改正案が閣議決定されました。

”政府は、31日の閣議で、企業がインターネットの通信販売などで契約者に示す「約款」について契約者の利益を一方的に侵害する内容は無効とする規定を新たに設けるなどとした、民法の債権や契約の分野の改正案を決定しました。”
「約款」に新規定 民法改正案を閣議決定
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150331/k10010033531000.html

”政府は31日、契約のルールなど民法の債権に関する規定の改正案を閣議決定した。条文の変更箇所は300に上り、(1)事業者が消費者に示す「約款」項目の新設(2)法定利率の見直し(3)債権の消滅時効の統一-などが柱。債権関係規定は1896年の民法制定以降、抜本改正は初めてで、120年間の経済・社会情勢の変化に対応させるのが目的。今国会での成立を目指す。”
「約款」新設、法定利率見直し=120年ぶり抜本改正-民法改正案閣議決定
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015033100135

”お金の貸し借りや物の売り買いといった契約に関するルールを見直す民法改正案が31日、閣議決定された。1896年の制定以降、一度も抜本改正がなかったことから、時代に合わせて分かりやすい法律にする狙いがある。一部の項目には消費者保護の視点も反映された。政府は2018年度までの施行を目指しており、市民生活や企業活動にさまざまな影響を与えそうだ。”
民法改正案:閣議決定 18年度までの施行を目指す
http://mainichi.jp/select/news/20150401k0000m040025000c.html

”政府は31日午前の閣議で、民法の債権に関する規定を抜本的に見直す民法改正案を決めた。保険などの契約で事業者が消費者に示す「約款」に関するルールの新設や、法定利率引き下げなどが柱。民法の債権関係規定の大幅見直しは、1896年の民法制定以来初めて。今国会での成立を目指し、成立から3年以内に施行される。”
民法200項目見直し…改正案を閣議決定
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150331-OYT1T50102.html

”政府は三十一日の閣議で、企業や消費者の契約ルールを定めた民法の債権分野を大幅に見直す民法改正案を決定した。買い物の際に売り手側が契約内容として示す「約款」の規定を設け、消費者の利益を一方的に害する不当な約款は無効になる。債権分野では明治時代の一八九六年の民法制定以来、約百二十年ぶりの大改正で、政府、与党は今国会中の成立を目指す。”
不当な約款無効 敷金定義を明文化 民法改正案閣議決定
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015033102000279.html

”政府は31日の閣議で、契約ルールを定める民法(債権分野)の改正法案を決定した。明治29年の制定以来約120年ぶりの大規模改正で、政府は今国会での成立を目指す。
 改正法案には、(1)賃貸契約の敷金を定義(2)約款のルールを明確化(3)企業融資で求められる個人保証を「原則禁止」(4)未払い金の時効を5年に統一(5)法定利率を年3%に引き下げた上で変動制導入-などが盛り込まれた。”
民法改正案が閣議決定 敷金や約款ルールなど明確化 明治29年以来120年ぶりの大改正
http://www.sankei.com/affairs/news/150331/afr1503310005-n1.html

時事通信は上の他にも3本、関連の記事が出ています。

民法改正案の骨子
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015033100136

民法改正案要旨
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015033100137&

民法改正・識者談話
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015033100138

これまでの議論等についてはこちらを。

法務省 法制審議会 - 民法(債権関係)部会
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingikai_saiken.html

約款について、ぼそぼそとツイートしてます。

[引用開始]
「民法(債権関係)の改正に関する要綱案」(平成27年2月10日決定)
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900244.html
民法(債権関係)の改正に関する要綱案(PDF)
http://www.moj.go.jp/content/001136445.pdf
https://twitter.com/senryoAIIT/status/577736985743224833

第 28 定型約款
1 定型約款の定義
2 定型約款についてのみなし合意
3 定型約款の内容の表示
4 定型約款の変更
http://www.moj.go.jp/content/001136445.pdf
プライバシーポリシーは定型約款とみなしていいんだろうか?

ポイントカードの規約等も定型約款?約款というと、保険とか預金、証券取引とかの金融商品関係が最初に頭に浮かぶけど。

”定型約款とは、定型取引(ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行
う取引であって、その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にと
って合理的なものをいう。以下同じ。)において、契約の内容とすることを目的
としてその特定の者により準備された条項の総体をいう。”

定義から考えると、ポイントカード等の規約は定型約款ととらえてよさそうだな。
みなし合意とその否定は重要だな。第28 2(2)はこう。
”(1)の条項のうち、相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、”
http://www.moj.go.jp/content/001136445.pdf

”その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして民法第1条第2項に規定する基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす。”
http://www.moj.go.jp/content/001136445.pdf

民法第1条第2項
”2  権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。”
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=2&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%dd&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=M29HO089&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=2&H_CTG_GUN=1 …
まあ、当たり前っちゃ当たり前だが。

[引用終了]

個人情報保護法改正案と並んで、今後の動向を注視したいものです。